1 / 12
プロローグ
プロローグ~ 海の唄の物語 ~
しおりを挟む
いつからか海沿いの町から広がる歌があった。
それはお伽話にもなっていた、名のない魔女の物語だった。
誰も確かめた事はなく、誰も聴いたことがないという物語。
それでもそれは、確かに語られた。
悲しい魔女の物語。
まあるい森の まあるい泉
知らずの森の 氷の泉
万年氷の魔女がいる
氷の中の 青の魔女
泉の魔女は いつ起きる
氷の中から 雫が落ちる
魔女の涙は 海になる
泉の水は 海になる
海に戻りし 魔女の魔法
眠りの魔法は夜の魔法
泉の魔女は 夜のモノ
眠りの魔女は 夜のモノ
さぁさぁ、帰りし
魔女の 声
誰かが言った。
その祈りのような唄は
月明かりの海岸に響き渡ると。
掟破りの物語、望んだ先はハッピーエンド。
誰が望んだ、この物語。
誰も望まずとも、演じてみせるは魔女の子ら。
『頼りにならない王子より、身近な魔女はいかが?』
いつだって物語を動かすのは魔女の役目。
さぁ、偽りのない願いを教えて頂戴?
いつだって嘘をつくのは人ばかり
人は真実を見誤る
それはお伽話にもなっていた、名のない魔女の物語だった。
誰も確かめた事はなく、誰も聴いたことがないという物語。
それでもそれは、確かに語られた。
悲しい魔女の物語。
まあるい森の まあるい泉
知らずの森の 氷の泉
万年氷の魔女がいる
氷の中の 青の魔女
泉の魔女は いつ起きる
氷の中から 雫が落ちる
魔女の涙は 海になる
泉の水は 海になる
海に戻りし 魔女の魔法
眠りの魔法は夜の魔法
泉の魔女は 夜のモノ
眠りの魔女は 夜のモノ
さぁさぁ、帰りし
魔女の 声
誰かが言った。
その祈りのような唄は
月明かりの海岸に響き渡ると。
掟破りの物語、望んだ先はハッピーエンド。
誰が望んだ、この物語。
誰も望まずとも、演じてみせるは魔女の子ら。
『頼りにならない王子より、身近な魔女はいかが?』
いつだって物語を動かすのは魔女の役目。
さぁ、偽りのない願いを教えて頂戴?
いつだって嘘をつくのは人ばかり
人は真実を見誤る
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
転生したらうちの柴犬が最強でした
深水えいな
ファンタジー
犬の散歩中に転生してしまった柴田。共に転生した愛犬、サブローさんとともに、ウ〇チ袋とウン〇シャベルを手に異世界を行く!犬TUEEEEゆるギャグファンタジーです!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる