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第一章 愛多ければ憎しみ至る
別れ話
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少し肌寒い風が広い草原を抜けていく。
現在時刻は午後七時五十五分。都会なら夜はまだまだと言った感じなのだろうが、生憎とここはいわゆる田舎。既に人は疎らだし、外は整備不良の街灯が多いせいかだいぶ暗く感じる。
加えてここは国定公園の展望台。この展望台、外に設営されていてしかも外界との遮断がされていない。その上季節は冬に片足を突っ込んでいて、なんとも言えない気温になっている。結果、現在星を見に来る人すらもいない。要は俺一人がこの場所に存在しているというわけだ。
都心から遠く離れて西の方、場所は山のど真ん中。ここが俺のホームタウンだ。
大学に入って初めてここに来た人は口々にこう言う。
「ここまでとは思わなかった」
正直、ずっとこんなところに住んでる俺からしても、そろそろどうにかした方がいいのではないのかと思うくらいには何もない。文字通り、何もない。
だが、別に嫌いなわけじゃない。あくまで不便だな、と感じるところが多いだけで、自然に溢れたこの景色は見る人の心を豊かにすると思う。交通の便だとか、大型商業施設だとか、その辺りをきちんと整備していけばとてもいい街だと思っている。
そんな街の国定公園の展望台に、どうしてこんな時間に来ているのかと言うと、特に理由はない。
冬になると星を見に来る人も多くなるし、一足先に星でも見るかな、という思いつきの気まぐれだ。
国定公園とはいえ、五分も車を走らせれば普通に民家のあるところで、俺の家もその範囲内にある。
別にいつでもいけるのだが、それなら敢えて人が多い時間や時期に行くのは疲れるだけだろう、というのが俺の持論だ。
この場所でいろいろと思い耽るのが、最近の俺のムーブメント。
あの件以来、事あるごとに他人の行動や発言、思考の中身が見えるようになってしまい、その度に言いたいことを飲み込むようにしている。
定期的に誰もいないところでこうやって洗練させて自分の中にうまく定着させていかないと、納得いかないという感情に自分が押しつぶされてしまうのだ。
そんな感じなのでムーブメントというよりは儀式とかルーティーンみたいな方が近いかもしれない。
明日も上手に生きられますように。そんな願いからこういう行動が生まれているのかもしれないな、と自分のことを冷静に分析してみる。
と、展望台の下の方から何やら声が聞こえてきた。
数は二つ。男女の声が聞こえるのでおそらくカップルか何かだろう。
俺は一人で思い耽るのが好きだ。この空間はできれば邪魔されたくはなかったが、あくまでここは公共の場。他の人が来ることに文句を言うほど自分はガキじゃない。
仕方ない、そろそろ帰るか、と思ったが、その時耳に入った声に帰ろうとする足を止めるしかなかった。
「別れてほしいの」
どうやら別れ話をしているようだった。
普通にいちゃついてるだけなら、あまり目に入れないようにしながら帰ればいいのだが、流石に別れ話をしている横を通り過ぎ去るのは気まずい。
それに単純に興味があった。
完全に偏見ではあるが、女性からの別れ話は大抵理不尽なことで起こる傾向があると勝手に思っている。あくまで経験談ではあるが。
そんな偏見をもっている俺からしたら、この状況で女性側がどんなことを言い出すか見ものではあった。
少し悪いと思いつつも、息を殺して二人から見えない位置に移動する。
が、物陰に隠れるときにチラッと女性の顔を見た瞬間、俺の鼓動は一気に跳ね上がった。
逢坂智美。うちの大学一の美少女と名高い、超有名人だった。
自分の予測していなかった事態に、俺の頭は逆にフル稼働していた。
俺の頭の中で二つの案件が蠢き出す。
学校中で噂されるほどの美少女である逢坂智美。過去、幾多の男が玉砕していった鋼の女王。そんな彼女に彼氏がいた、という事実。もしこれが学校に知れ渡れば、教授達でさえざわめき出すだろう。男の方の顔はよくわからなかったが、あれがうちの大学の生徒であれば余計に話は白熱することだろう。
そしてそんな彼女が別れ話をしている。これが知れ渡れば、謎に包まれていた彼氏はいるのか? という事象が解決することになる。そうすると今まで、誰か彼氏がいる、と思って手を出さずにいたうら若き男子生徒諸君の屍がさらに増えていくことになる。
正直俺には全く関係がないのだが、もし彼女がいる男が逢坂に乗り換えするようなことが多発するようになると相手の彼女さんが非常にかわいそうである。
馬鹿みたいな話だと思うかもしれないが、そのくらい影響力のある人物なのだ。
しかしなぜわざわざこんなところに来たのか。時期によってはこの時間でも人がいる可能性のある(というか現に俺がいる)この場所を選んだ理由が俺にはわからなかった。
「そ。でも気持ちは変わらないから」
「……そこまで言うんだったらもう知らねぇよ!」
男の怒号とともに乾いた音が鳴った。
見てはいないが結構思いっきり叩かれたみたいだ。女の子の肌はもっと丁寧に扱わないと……。世の中の大抵のことは因果応報なのが常だし、逢坂の素っ気ない声も癪に障りそうだったから叩かれても仕方ないのかもしれないが。
足早にこの場を去っていく音の後、車のエンジン音が聞こえた。どうやら男は一人で帰って行ったようだった。
……壮絶な現場に居合わせてしまった。結局詳しい会話は聞けなかったが、終わり際の雰囲気からして、とてもじゃないが穏やかだったとは言えないと思う。
人間万事塞翁が馬。何が起きるかわからないとは言うが、殊更こう言うことに関しては必ず原因がある。おそらく穏やかに終われなかったのは、言うべきことを言わぬまま、ここまで来てしまったからなーー。
「そこで何してるの?」
頭の上から少し高い声が降ってきて、俺は固まった。
たしかに物陰だからといってここがバレないと言う保証はなかった。だが流石にバレるとも思ってなかった。俺が浅はかだった。
声の主はどう考えても逢坂智美そのものだった。
状況分析と反省会はほどほどに、とりあえず冷静になる。
こういう時、何かを隠そうとすると必ずボロが出る。逆に言えば堂々としていれば、なんとなく押し切れる可能性が高い。
俺は焦りを隠しつつ、振り向きながら立ち上がった。
逢坂の頰は少し赤くなっていた。器用に左側だけ。
「そっちこそ、こんなところに何用ですかね?」
余裕のなさは隠せたと思う。気を抜けば声が震えそうだったが。
こちらの問いを聞いた逢坂は少しの間考えるそぶりを見せたが、すぐにこちらを向くとまっすぐに俺の目を見つめてこう返した。
「別れ話をしに?」
「あ、隠さないスタイルなのね」
「ということは聞いてた、ということね。盗聴野郎」
「あっ……」
まんまとしてやられた。あまりにも堂々としていたから隠していないものかと思ってしまった。同じことを考えてはいたが、どうやら相手の方が一枚上手のようだった。
「まあ別にいいのよ。そもそも、ここに上がる途中にチラッと見えてたからね。あの人は気付いてなかったみたいだけど」
「あの人……彼氏さんかな」
「元、ね。ついさっきからだけど」
そう言って逢坂は笑った。どうやらダメージは受けていないみたいだ。
「さて、新倉理也くん? 別れ話をしているところを見られた私は今どんな気持ちでしょうか?」
「なぜ名前を知っているのか気になるところではあるがそれについてはどうお考えですかね、逢坂智美さん?」
「あら、お互い様じゃない。いい意味と悪い意味で、ね」
双眼鏡のある場所へ歩き出した逢坂についていきながら、俺は逢坂の後頭部をしっかりと見つめた。
「何にも感じてない、だろ? 」
「あら、まるでエスパーね」
「実際見えたことをそのまま伝えただけだ」
そう、文字通り、見えたことを伝えただけだ。逢坂の問いという行為の意図を読み取っただけに過ぎない。
「噂通りね、あなた」
俺の答えに満足げな逢坂はこちらに向き直りながら口を開いた。
「いわゆるウェイ系大学生を中心に毛嫌いされそうな性格だこと」
「余計なお世話だよ、学校一の美少女様」
なぜかこの言い合いが少しだけ心地いい。お互い初対面のはずなのに言いたい放題だ。
「それはそうと、少し寒いわ」
「おかえりはあちらですよ、お嬢さん」
「それはもういいから」
少し不機嫌になりながら、逢坂は一歩俺の方へ踏み出した。
「私さ、さっき彼氏を振ったじゃない?」
「そうだな」
「帰る方法がないじゃない?」
「いや、それは自己責にーー」
「ないじゃない?」
どうやら選択権はなさそうだった。
現在時刻は午後七時五十五分。都会なら夜はまだまだと言った感じなのだろうが、生憎とここはいわゆる田舎。既に人は疎らだし、外は整備不良の街灯が多いせいかだいぶ暗く感じる。
加えてここは国定公園の展望台。この展望台、外に設営されていてしかも外界との遮断がされていない。その上季節は冬に片足を突っ込んでいて、なんとも言えない気温になっている。結果、現在星を見に来る人すらもいない。要は俺一人がこの場所に存在しているというわけだ。
都心から遠く離れて西の方、場所は山のど真ん中。ここが俺のホームタウンだ。
大学に入って初めてここに来た人は口々にこう言う。
「ここまでとは思わなかった」
正直、ずっとこんなところに住んでる俺からしても、そろそろどうにかした方がいいのではないのかと思うくらいには何もない。文字通り、何もない。
だが、別に嫌いなわけじゃない。あくまで不便だな、と感じるところが多いだけで、自然に溢れたこの景色は見る人の心を豊かにすると思う。交通の便だとか、大型商業施設だとか、その辺りをきちんと整備していけばとてもいい街だと思っている。
そんな街の国定公園の展望台に、どうしてこんな時間に来ているのかと言うと、特に理由はない。
冬になると星を見に来る人も多くなるし、一足先に星でも見るかな、という思いつきの気まぐれだ。
国定公園とはいえ、五分も車を走らせれば普通に民家のあるところで、俺の家もその範囲内にある。
別にいつでもいけるのだが、それなら敢えて人が多い時間や時期に行くのは疲れるだけだろう、というのが俺の持論だ。
この場所でいろいろと思い耽るのが、最近の俺のムーブメント。
あの件以来、事あるごとに他人の行動や発言、思考の中身が見えるようになってしまい、その度に言いたいことを飲み込むようにしている。
定期的に誰もいないところでこうやって洗練させて自分の中にうまく定着させていかないと、納得いかないという感情に自分が押しつぶされてしまうのだ。
そんな感じなのでムーブメントというよりは儀式とかルーティーンみたいな方が近いかもしれない。
明日も上手に生きられますように。そんな願いからこういう行動が生まれているのかもしれないな、と自分のことを冷静に分析してみる。
と、展望台の下の方から何やら声が聞こえてきた。
数は二つ。男女の声が聞こえるのでおそらくカップルか何かだろう。
俺は一人で思い耽るのが好きだ。この空間はできれば邪魔されたくはなかったが、あくまでここは公共の場。他の人が来ることに文句を言うほど自分はガキじゃない。
仕方ない、そろそろ帰るか、と思ったが、その時耳に入った声に帰ろうとする足を止めるしかなかった。
「別れてほしいの」
どうやら別れ話をしているようだった。
普通にいちゃついてるだけなら、あまり目に入れないようにしながら帰ればいいのだが、流石に別れ話をしている横を通り過ぎ去るのは気まずい。
それに単純に興味があった。
完全に偏見ではあるが、女性からの別れ話は大抵理不尽なことで起こる傾向があると勝手に思っている。あくまで経験談ではあるが。
そんな偏見をもっている俺からしたら、この状況で女性側がどんなことを言い出すか見ものではあった。
少し悪いと思いつつも、息を殺して二人から見えない位置に移動する。
が、物陰に隠れるときにチラッと女性の顔を見た瞬間、俺の鼓動は一気に跳ね上がった。
逢坂智美。うちの大学一の美少女と名高い、超有名人だった。
自分の予測していなかった事態に、俺の頭は逆にフル稼働していた。
俺の頭の中で二つの案件が蠢き出す。
学校中で噂されるほどの美少女である逢坂智美。過去、幾多の男が玉砕していった鋼の女王。そんな彼女に彼氏がいた、という事実。もしこれが学校に知れ渡れば、教授達でさえざわめき出すだろう。男の方の顔はよくわからなかったが、あれがうちの大学の生徒であれば余計に話は白熱することだろう。
そしてそんな彼女が別れ話をしている。これが知れ渡れば、謎に包まれていた彼氏はいるのか? という事象が解決することになる。そうすると今まで、誰か彼氏がいる、と思って手を出さずにいたうら若き男子生徒諸君の屍がさらに増えていくことになる。
正直俺には全く関係がないのだが、もし彼女がいる男が逢坂に乗り換えするようなことが多発するようになると相手の彼女さんが非常にかわいそうである。
馬鹿みたいな話だと思うかもしれないが、そのくらい影響力のある人物なのだ。
しかしなぜわざわざこんなところに来たのか。時期によってはこの時間でも人がいる可能性のある(というか現に俺がいる)この場所を選んだ理由が俺にはわからなかった。
「そ。でも気持ちは変わらないから」
「……そこまで言うんだったらもう知らねぇよ!」
男の怒号とともに乾いた音が鳴った。
見てはいないが結構思いっきり叩かれたみたいだ。女の子の肌はもっと丁寧に扱わないと……。世の中の大抵のことは因果応報なのが常だし、逢坂の素っ気ない声も癪に障りそうだったから叩かれても仕方ないのかもしれないが。
足早にこの場を去っていく音の後、車のエンジン音が聞こえた。どうやら男は一人で帰って行ったようだった。
……壮絶な現場に居合わせてしまった。結局詳しい会話は聞けなかったが、終わり際の雰囲気からして、とてもじゃないが穏やかだったとは言えないと思う。
人間万事塞翁が馬。何が起きるかわからないとは言うが、殊更こう言うことに関しては必ず原因がある。おそらく穏やかに終われなかったのは、言うべきことを言わぬまま、ここまで来てしまったからなーー。
「そこで何してるの?」
頭の上から少し高い声が降ってきて、俺は固まった。
たしかに物陰だからといってここがバレないと言う保証はなかった。だが流石にバレるとも思ってなかった。俺が浅はかだった。
声の主はどう考えても逢坂智美そのものだった。
状況分析と反省会はほどほどに、とりあえず冷静になる。
こういう時、何かを隠そうとすると必ずボロが出る。逆に言えば堂々としていれば、なんとなく押し切れる可能性が高い。
俺は焦りを隠しつつ、振り向きながら立ち上がった。
逢坂の頰は少し赤くなっていた。器用に左側だけ。
「そっちこそ、こんなところに何用ですかね?」
余裕のなさは隠せたと思う。気を抜けば声が震えそうだったが。
こちらの問いを聞いた逢坂は少しの間考えるそぶりを見せたが、すぐにこちらを向くとまっすぐに俺の目を見つめてこう返した。
「別れ話をしに?」
「あ、隠さないスタイルなのね」
「ということは聞いてた、ということね。盗聴野郎」
「あっ……」
まんまとしてやられた。あまりにも堂々としていたから隠していないものかと思ってしまった。同じことを考えてはいたが、どうやら相手の方が一枚上手のようだった。
「まあ別にいいのよ。そもそも、ここに上がる途中にチラッと見えてたからね。あの人は気付いてなかったみたいだけど」
「あの人……彼氏さんかな」
「元、ね。ついさっきからだけど」
そう言って逢坂は笑った。どうやらダメージは受けていないみたいだ。
「さて、新倉理也くん? 別れ話をしているところを見られた私は今どんな気持ちでしょうか?」
「なぜ名前を知っているのか気になるところではあるがそれについてはどうお考えですかね、逢坂智美さん?」
「あら、お互い様じゃない。いい意味と悪い意味で、ね」
双眼鏡のある場所へ歩き出した逢坂についていきながら、俺は逢坂の後頭部をしっかりと見つめた。
「何にも感じてない、だろ? 」
「あら、まるでエスパーね」
「実際見えたことをそのまま伝えただけだ」
そう、文字通り、見えたことを伝えただけだ。逢坂の問いという行為の意図を読み取っただけに過ぎない。
「噂通りね、あなた」
俺の答えに満足げな逢坂はこちらに向き直りながら口を開いた。
「いわゆるウェイ系大学生を中心に毛嫌いされそうな性格だこと」
「余計なお世話だよ、学校一の美少女様」
なぜかこの言い合いが少しだけ心地いい。お互い初対面のはずなのに言いたい放題だ。
「それはそうと、少し寒いわ」
「おかえりはあちらですよ、お嬢さん」
「それはもういいから」
少し不機嫌になりながら、逢坂は一歩俺の方へ踏み出した。
「私さ、さっき彼氏を振ったじゃない?」
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