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『 揺り篭 Cradle 22 』
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22.
初めて夫の不倫を知った時、やはり驚きと落胆はあったものの
自分でも夫をないがしろにしてきた自覚はあった為、諦めの境地
とでも言おうか、平気とまでは言わないが、大騒ぎをして彼を
非難しようとまでは思わなかった。
けれどその後いろいろなことに想いを馳せ、元の本当に仲の良かった
頃の夫婦に戻りたいと願い、私はその為の努力も惜しまず、夫に心から
尽くし愛した。
そして私の願いを聞き入れてくれた夫からもまた、全身全霊で愛情を
傾けられていると、疑うこともなく過ごしていた日々の中で知った
夫と女との継続していた関係は、私の魂を激しく強く打ちのめした。
夫は私を欺いていたのだ。
もはや私の存在はそのような程度のものに成り下がっていたのだ。
大切になどされていなかった。
夫だけのせいでないことはよく判っているけれど、反省もし
お互いに話し合いもしたのではなかったのか。
これからお互いにやり直そうということで決着させたはず。
裏切られたと判った後も、途中でひき返してくれればと
何度願ったろうか。
・・・
ひとまず夫の不倫は終わったので、申し訳ないけれど京平との契約を
ひとまず終わらさなきゃね。
私のほうで意味の無い契約を続けてしまうと、京平に依存して
しまいそうで怖い。
夫との間にある心理的防衛と抑圧に加え、京平に対する自分の心理に
までキャパシティーオーバーで今の私には対処できそうもない。
なのでひとつずつ対処していくしかない。
初めて夫の不倫を知った時、やはり驚きと落胆はあったものの
自分でも夫をないがしろにしてきた自覚はあった為、諦めの境地
とでも言おうか、平気とまでは言わないが、大騒ぎをして彼を
非難しようとまでは思わなかった。
けれどその後いろいろなことに想いを馳せ、元の本当に仲の良かった
頃の夫婦に戻りたいと願い、私はその為の努力も惜しまず、夫に心から
尽くし愛した。
そして私の願いを聞き入れてくれた夫からもまた、全身全霊で愛情を
傾けられていると、疑うこともなく過ごしていた日々の中で知った
夫と女との継続していた関係は、私の魂を激しく強く打ちのめした。
夫は私を欺いていたのだ。
もはや私の存在はそのような程度のものに成り下がっていたのだ。
大切になどされていなかった。
夫だけのせいでないことはよく判っているけれど、反省もし
お互いに話し合いもしたのではなかったのか。
これからお互いにやり直そうということで決着させたはず。
裏切られたと判った後も、途中でひき返してくれればと
何度願ったろうか。
・・・
ひとまず夫の不倫は終わったので、申し訳ないけれど京平との契約を
ひとまず終わらさなきゃね。
私のほうで意味の無い契約を続けてしまうと、京平に依存して
しまいそうで怖い。
夫との間にある心理的防衛と抑圧に加え、京平に対する自分の心理に
までキャパシティーオーバーで今の私には対処できそうもない。
なのでひとつずつ対処していくしかない。
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