11 / 156
『特別な人』11
しおりを挟む
11
「島本さんに聞いたよ。
匠吾の裏切り者、約束してたのに。
許さないから」
許さないからの言葉を残して、足早に花は自分の家へ入って行った。
はっとした。
俺が先ほど『彼女に訊いてくれていいから』と言ったので花は
島本を追いかけて行き、ふたりのことを訊いたのだろう。
あの島本のことだ。
何を花に話したのやら。
どこまでも迂闊な自分に腹がたつ。
俺が花を連れて島本に説明させればよかったものを。
何かこうなったら全て島本玲子のペースに乗せられて
俺は深い穴に落ちていくような気分だった。
「花、島本に何言われたか知らないけど俺の言うことを信じてほしい。
店に行ったことはごめん。謝るから、連絡ください」
「花、連絡ください。
俺と彼女の間に疚しいことは何もない、ほんとだから信じて」
「ツーショットの画像なんて撮らせてごめん。
言い訳に聞こえるかもしれないけどあれもハプニングで
隣に座ってた男と島本が勝手に撮ったものなんだ」
寝るまでにメールを何度も送り続けたが花からの返信はなかった。
胸が痛い。
どうか……花が明日は話を聞いてくれますように!
「島本さんに聞いたよ。
匠吾の裏切り者、約束してたのに。
許さないから」
許さないからの言葉を残して、足早に花は自分の家へ入って行った。
はっとした。
俺が先ほど『彼女に訊いてくれていいから』と言ったので花は
島本を追いかけて行き、ふたりのことを訊いたのだろう。
あの島本のことだ。
何を花に話したのやら。
どこまでも迂闊な自分に腹がたつ。
俺が花を連れて島本に説明させればよかったものを。
何かこうなったら全て島本玲子のペースに乗せられて
俺は深い穴に落ちていくような気分だった。
「花、島本に何言われたか知らないけど俺の言うことを信じてほしい。
店に行ったことはごめん。謝るから、連絡ください」
「花、連絡ください。
俺と彼女の間に疚しいことは何もない、ほんとだから信じて」
「ツーショットの画像なんて撮らせてごめん。
言い訳に聞こえるかもしれないけどあれもハプニングで
隣に座ってた男と島本が勝手に撮ったものなんだ」
寝るまでにメールを何度も送り続けたが花からの返信はなかった。
胸が痛い。
どうか……花が明日は話を聞いてくれますように!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる