上 下
61 / 85

大人の恋心 61

しおりを挟む

61.☑

" Dutifuly 律儀な "

 
 そんなことを気にしながら、出勤の準備をしていた時
1通のメールが来ていたことに気が付いた。


 時間を見ると日付が変わっての2時頃になってた。

 彼は今日有給でも取っているのだろうか? と思われるような時間帯
からのメール。

 まさかの、お付き合いお断りメールじゃないでしょうね。

 ヤダっ、もう今更わざわざそういうのヤ・メ・テェ~。


 ありっ?・・・りりりっ?

 予想に反してデートのお誘い・・。

 「どいうこと? 」思わず口について出た桂子だった。
 
 前回会って別れた日から2週間も過ぎている。
 まさか小野寺から次のデートの誘いがあるなんて。

 この時の感情と言ったら・・。

 生まれて初めての何とも言えない、微妙で奇妙な不思議な感覚
・・・に、桂子は囚われたのだった。

 戸惑いと小さな混乱、それに嬉しさがmixされた・・そんな風な
感情が彼女の中を吹き抜けていった。


 この時桂子の脳裏には、亀卦川康之との夜のデートの日のことが
鮮明に蘇った。

 馬鹿みたいに律儀な自分の性格が自分を守ってくれたのだ。

 黙っていれば、亀卦川が言い触らしでもしない限り、One Nightの
秘め事のことなんて、まず知世にも小野寺にも知られることはないだろう。

 ・・が、それでもやはり後ろめたさを持たずに交際相手と
向き合えることに、桂子はほっとしたのだった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

お飾りの侯爵夫人

悠木矢彩
恋愛
今宵もあの方は帰ってきてくださらない… フリーアイコン あままつ様のを使用させて頂いています。

アルバートの屈辱

プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。 『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

不倫をしている私ですが、妻を愛しています。

ふまさ
恋愛
「──それをあなたが言うの?」

白い初夜

NIWA
恋愛
ある日、子爵令嬢のアリシアは婚約者であるファレン・セレ・キルシュタイン伯爵令息から『白い結婚』を告げられてしまう。 しかし話を聞いてみればどうやら話が込み入っているようで──

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

処理中です...