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31 ◇ 社内イベント七夕祭り1
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31
◇ 社内イベント七夕祭り1
そして迎えた七夕。
俊の会社の社内イベント七夕祭。
そーめんつゆは桃の期待を裏切らない美味しさで、桃も奈々子も俊も
流しそーめんを楽しみつつ存分に腹いっぱい味わった。
食べる時は3人で行動していたものの2才を過ぎた奈々子は
活発に何にでも興味を示し、あちこち動き回るものだから
交代で付いてまわる桃も俊も大変だった。
この日の俊たち家族は、周りからは仲の良い何の問題もない家族に
見えたことだろう。
実際家では会話のあまりない桃がこの日はそーめん流しが気に入ったようで
いつもより口数も多く楽し気な様子だったので久しぶりに俊も
心が軽くなるのを感じた。
◇ ◇ ◇ ◇
久々の心の平安にゆるりと自分の部屋で寛ぐ俊。
あの日から傷付けた妻の傷心を慮らない日はない。
ほうっ~と知らぬ間に吐き出される吐息。
自分のせいだとはいえ、好いている相手から軽蔑され嫌われているという
現状はとても辛いものがある。
自分の甘さを呪うしかないのだが……。
あの日までの自分が、妻との充実していた生活が
幸福で甘やかなものだったからこそ、絶対手放したくないと、
やり直したいと思うのだった。
◇ 社内イベント七夕祭り1
そして迎えた七夕。
俊の会社の社内イベント七夕祭。
そーめんつゆは桃の期待を裏切らない美味しさで、桃も奈々子も俊も
流しそーめんを楽しみつつ存分に腹いっぱい味わった。
食べる時は3人で行動していたものの2才を過ぎた奈々子は
活発に何にでも興味を示し、あちこち動き回るものだから
交代で付いてまわる桃も俊も大変だった。
この日の俊たち家族は、周りからは仲の良い何の問題もない家族に
見えたことだろう。
実際家では会話のあまりない桃がこの日はそーめん流しが気に入ったようで
いつもより口数も多く楽し気な様子だったので久しぶりに俊も
心が軽くなるのを感じた。
◇ ◇ ◇ ◇
久々の心の平安にゆるりと自分の部屋で寛ぐ俊。
あの日から傷付けた妻の傷心を慮らない日はない。
ほうっ~と知らぬ間に吐き出される吐息。
自分のせいだとはいえ、好いている相手から軽蔑され嫌われているという
現状はとても辛いものがある。
自分の甘さを呪うしかないのだが……。
あの日までの自分が、妻との充実していた生活が
幸福で甘やかなものだったからこそ、絶対手放したくないと、
やり直したいと思うのだった。
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