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その後、胸の中がポカリと空洞になってしまったことに気付いた英介は
その足でしばらくぶりの美羅に会おうと思い立ち、車を走らせた。
約束などしてないがそこに居そうな気がした。
美羅とよく行ったことのある公園内に立地しているあるカフェに向かった。
彼女に会ったら別れを告げよう。
駐車場に車を止めカフェのある場所へと徒歩で向かう。
湖畔に面して建っているカフェに近づくと視線の先には肩抱き寄せ合って
近い距離で囁きあってるカップルの姿が目に入ってきた。
女性は見覚えのある美羅だった。
いつから?
しばらく会ってなかったから?
旦那がありながら俺とだって親しくしていた彼女のことだ、
次の新しい男を作ることなど造作もないだろう。
ここで彼らの前に出てどうしろと?
疑問を口にすれば嫉妬深い男と認定され、ピエロもいいところだ。
言葉にならない思いを乗せて誰も彼もが通り過ぎてゆく晩秋の日、
英介は即座に踵を返す選択をし、行く当てもなく車に飛び乗った。
その後、胸の中がポカリと空洞になってしまったことに気付いた英介は
その足でしばらくぶりの美羅に会おうと思い立ち、車を走らせた。
約束などしてないがそこに居そうな気がした。
美羅とよく行ったことのある公園内に立地しているあるカフェに向かった。
彼女に会ったら別れを告げよう。
駐車場に車を止めカフェのある場所へと徒歩で向かう。
湖畔に面して建っているカフェに近づくと視線の先には肩抱き寄せ合って
近い距離で囁きあってるカップルの姿が目に入ってきた。
女性は見覚えのある美羅だった。
いつから?
しばらく会ってなかったから?
旦那がありながら俺とだって親しくしていた彼女のことだ、
次の新しい男を作ることなど造作もないだろう。
ここで彼らの前に出てどうしろと?
疑問を口にすれば嫉妬深い男と認定され、ピエロもいいところだ。
言葉にならない思いを乗せて誰も彼もが通り過ぎてゆく晩秋の日、
英介は即座に踵を返す選択をし、行く当てもなく車に飛び乗った。
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