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「私、アルバイトがしたいんです。
だから比奈ちゃんのお世話させてください」
「なっ・・。旦那さん高級車乗って迎えに来てたよね」
へっ、見られてたんだ。
旦那さんが高級車って・・。
「夫は確かに少しお金持ちですが、私は働いてないので
おこずかいがなくて・・その・・おこずかいが欲しいんです」
「で?」
「へっ?」
「いくら?」
「いくら? あぁ、え~と、1000円?」
「ばかにしてんの? 大人のこずかいが1000円って」
「あっ、厚かましい人ねぇ、子供預かるのに一ヶ月1000円なわけないでしょ。一時間1000円で預かるって言ってんの」
あっ、いけない、素が出ちゃった。
人様にお願い事してる立場なのに。
「失礼、一時間1000円でどうでしょう?」
高すぎるかな?
あんまり安いとバカにしてるのかって怒られそうだし。
ほんと、この人、面倒ぅ~。
◇ ◇ ◇ ◇
苺佳の一生懸命な言い草と表情を見ていた瑤《けい》は、彼女の
心中《しんちゅう》が駄々洩れで可笑しかった。
「私、アルバイトがしたいんです。
だから比奈ちゃんのお世話させてください」
「なっ・・。旦那さん高級車乗って迎えに来てたよね」
へっ、見られてたんだ。
旦那さんが高級車って・・。
「夫は確かに少しお金持ちですが、私は働いてないので
おこずかいがなくて・・その・・おこずかいが欲しいんです」
「で?」
「へっ?」
「いくら?」
「いくら? あぁ、え~と、1000円?」
「ばかにしてんの? 大人のこずかいが1000円って」
「あっ、厚かましい人ねぇ、子供預かるのに一ヶ月1000円なわけないでしょ。一時間1000円で預かるって言ってんの」
あっ、いけない、素が出ちゃった。
人様にお願い事してる立場なのに。
「失礼、一時間1000円でどうでしょう?」
高すぎるかな?
あんまり安いとバカにしてるのかって怒られそうだし。
ほんと、この人、面倒ぅ~。
◇ ◇ ◇ ◇
苺佳の一生懸命な言い草と表情を見ていた瑤《けい》は、彼女の
心中《しんちゅう》が駄々洩れで可笑しかった。
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