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「やっぱ、恋人じゃなくて……その夫にしてくれませんか?」
そう言うやいなや、彼は中腰で腰を折って私を見つめ、手を
差し出してきた。
あーっ! こういうのTVで見たことあるぅ~。
嬉しいけど……。
「私の夫になったら、もう他所の綺麗なお姉さんとSEX
出来ないわよ、それでもいいの?」
「もうこの人は何言ってんの? 俺泣けてきた……マジで(グスン)。
俺はね、萌枝さんと出会って特別な関係になってから、他の
女性 とどうこうしたことは、一度もないから……ありませんから。
もうっ……ううっ……一途でしょオレ? だから俺と結婚してください」
そうなの?
そうだったんだ……彼は一途で真面目な男性 《ひと》だったんだ。
私は神波と付き合いながら夫からの誘いは断らず応じていたし
彼は独身なんだし、縛り合うような関係でもなかったから、他に
女性がいてもそれは仕方がないことだと、思ってた。
だから、この彼の告白に驚いてしまった。
「何て言ったらいいのか……ありがとう! 今まで大事にしてくれて
ありがとう」
こちらこそ奥さんにしてもらえるなんて思ってなくて……
そんな対象にしてもらえるような人間じゃないと思ってて……。
「プロポーズうれしい、お受けします。
宜しくお願いいたします」
私は神波の差し出した手をしっかりと握った。
手の温もりを感じながら、彼となら新しく幸福な家庭を築けそうな
予感がした。
神波が私を引き寄せて抱き締めた。
あぁ、幸せ~とても。
幸せな妻という立ち位置を一度は失くした私が再びこうやって
返り咲ける日が来ようとは、何というこの展開。
彼の耳元にそっと呟いてみた。
「ありがとう!
♡♡I'm very happy♡♡」
Fin
番外編があります。^^
「やっぱ、恋人じゃなくて……その夫にしてくれませんか?」
そう言うやいなや、彼は中腰で腰を折って私を見つめ、手を
差し出してきた。
あーっ! こういうのTVで見たことあるぅ~。
嬉しいけど……。
「私の夫になったら、もう他所の綺麗なお姉さんとSEX
出来ないわよ、それでもいいの?」
「もうこの人は何言ってんの? 俺泣けてきた……マジで(グスン)。
俺はね、萌枝さんと出会って特別な関係になってから、他の
女性 とどうこうしたことは、一度もないから……ありませんから。
もうっ……ううっ……一途でしょオレ? だから俺と結婚してください」
そうなの?
そうだったんだ……彼は一途で真面目な男性 《ひと》だったんだ。
私は神波と付き合いながら夫からの誘いは断らず応じていたし
彼は独身なんだし、縛り合うような関係でもなかったから、他に
女性がいてもそれは仕方がないことだと、思ってた。
だから、この彼の告白に驚いてしまった。
「何て言ったらいいのか……ありがとう! 今まで大事にしてくれて
ありがとう」
こちらこそ奥さんにしてもらえるなんて思ってなくて……
そんな対象にしてもらえるような人間じゃないと思ってて……。
「プロポーズうれしい、お受けします。
宜しくお願いいたします」
私は神波の差し出した手をしっかりと握った。
手の温もりを感じながら、彼となら新しく幸福な家庭を築けそうな
予感がした。
神波が私を引き寄せて抱き締めた。
あぁ、幸せ~とても。
幸せな妻という立ち位置を一度は失くした私が再びこうやって
返り咲ける日が来ようとは、何というこの展開。
彼の耳元にそっと呟いてみた。
「ありがとう!
♡♡I'm very happy♡♡」
Fin
番外編があります。^^
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