裏切りの扉  

設樂理沙

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" おちゃめ? いやいや……いじましい復讐3-46 "

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46.


"おちゃめ? いやいや……いじましい復讐3"

 まっ、会うわけじゃなし、真剣に交際するわけじゃなし
だけどあんまりオツムの緩そうなのはだめよねぇ~。

 真面目過ぎてもねぇ~、結構時間かかっちゃったわ、人選に。
 結局候補3人の中から1人を選び残りのふたりは予備としてしばらく
軽ぅ~くあしらっておくことにした。

 石田良男っていう男とLINEでの付き合いをスタートさせた。
 勿論、別のスマホを用意してのことだ。

 まじめな会話もできるけど、卑猥な会話も随所に散りばめられる
才能の持ち主で私は自分のチョイスを褒めてやりたいと思う。

 彼とのLINEでの浮ついたやりとりは、目的があってのことだし
私も結構ノリノリで、何ていうかバーチャルな空間で遊んでる感じ
だった。

 まったく経緯を知らない誰かが読んだら呆れるような会話は、
結構早い段階で始まった。

 『ねぇ、モエたんに会いたいよぉ~。会ってチュッチュッしたい』
だとか、『今夜は君のデカパイで僕の○チン○ンをパイズリされたいなぁ~』
とか、勝手にやってろ的な文面の散りばめられたLINEが次々と来る。

 


          ◇ ◇ ◇ ◇

 
☑修正しました。

 聞くに耐えないじゃないけれど、毎日毎夜たくさんのメッセージが
届けられ、『会いたい会いたいRealでホテル行って気持ちいいことしよっ』
とか書いてあって……。

 面白がってたのも最初だけで、まぁ普通の感覚の人間だと
途中からうんざりするようなLINEがいっぱい増えていった。

その中から適当な文言を抜粋して別途購入した自分のスマホから男の振りを
して自分のスマホに送りつつ1ヶ月過ぎた頃、その男と会ってホテルに行った
ふうに装ったLINEを別途用意したスマホから自分の本来のスマホに送った。

 そして執拗に好きだ結婚して欲しいと懇願するメッセージを
何度か載せた。 

『ねぇ、私には夫も子供もいるの。
あなたとのことはただの浮気だったの。本気になられても困るわぁ~』

とLINE男に送ると見せかけて架空の人物別途スマホに送信した。


 
 どうだろう、もうひとつのスマホを使ってのこのやり取り。
 夫は読むだろうか。



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