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7. 聞こえる声と見えない心
一人きりの生活
しおりを挟む教室に入るとクラスメイト達はまだ執事の格好をしている人もいました。
(良かったです。……制服で参加しなくても大丈夫そうです)
かなり浮いている学年違いのジャージを着ていても、少しは大丈夫だと安心しましたが、クラスメイトの皆さんから、
「笹倉さん、そのジャージじゃ浮いてしまうんじゃないですか?」
今まさに思っていたことを言われてしまいました。
「やはり、そうですよね……」
私も思っていたことなので、正直に返事をしてしまいました。
「笹倉さん、せめて執事衣装に着替えたらどうですか?」
明るい言葉で言われて、『確かに浮かないでしょう』……と思い直しました。
「そうですね、気遣ってくださってありがとうございます」
着替えようと思い、ジャージのジッパーに手をかけてから、杉原先輩からジャージは絶対に脱がないでと言われたのと、クラスメイトからの視線に気まずくなってしまった私は作り笑顔で、
「私だけがここで着替えていると、視線が痛いので、……更衣室で着替えてきますね!!」
私は執事の衣装を持って、更衣室に向かいました。
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