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最後の賭け
最後の賭け(3)
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「じゃあ、運命の出会いに乾杯!」
「…………ンパイ」
グラスがカチンと控えめな音を立てた。
あたしの横に停められた白い車。それを見た時、一瞬課長かと思った。
だけどそうじゃなかった。運転席から顔を出したのは、今あたしの隣にいる人――黒田太牙だった。
『近くまで来たからご挨拶に寄らせてもらおぅ思っとったんやけど』
彼はそう言った後、事務所に電話を入れたけれどあいにく担当者不在と言われたと話した。
いつもなら大抵社員は事務所で仕事をしているのだけれど、今日は別。今ごろ課長も静さんも客先に向かっている。
『すみませんがぁ、また日を改めて』――そう言おうとした時、後ろからやってきたトラックにクラクションを鳴らされた。片側一車線の狭い道だから、邪魔になっていたみたい。
すると彼は早口で言った。
『ちょうどよかった。話したいこともあるから乗って』
「でぇ?お話ってぇなんですか!?」
後ろが渋滞しているから早く、と急き立てられて後部座席に乗り込んだせいで、こんなところまで連れてこられてしまった。
何が悲しうて、好きでもなか男とこげんところで酒ば飲まないかんとよ!
『新担当者同士、これを機に親交を深めるべきやと思わへん?』と強引に注文されたこの一杯にお付き合いしたら、さっさと帰ろう。これは合コンちゃいますしぃ!
「まあまあ。今来たばっかりやんか。はよ飲まんとせっかくの泡が消えてしまうで?」
そう言われて渋々グラスに口をつけると、黒田太牙がしみじみと言う。
「でも想定外やったなぁ。きみなら絶対あっちを選ぶって思うとったけど。ロマンチックな夜景を見て、ついでに僕にもドキドキしてもらうはずが……」
当てが外れたと大っぴらに残念がって見せる彼に内心でほくそ笑んだ。
なにが悲しくてぇ好きでもないヤツと苦手なものを見なあかんのですぅ!?
今あたしたちがいるのは三十五階の展望バーラウンジ【Sky Cave】。
ほぼ三百六十度、ぐるりとガラスに囲まれていて、どの席に座っても大阪の夜景が見渡せる。
そんなシチュエーションとんでもない!あたしは頑として中央のバーカウンター席に座ると言い張った。
そこなら窓に背を向けるし、カウンター越しにバーテンさんがいるからこの坊々と二人きりというわけじゃないし。
「そういや、そのクレーム処理って、きみは行かへんくて良かったん?」
藪から棒にそう訊かれて「え?」と目を丸くする。
「いや、クレームの元。自分やったんちゃうの?」
「ちゃいますよぉ」
ムッとしながらそう返した。
いくらあたしだって、自分が起こしたクレームなら一緒に謝りに行ってる。
だけど今回は売店のパートさん絡みだから、お客様への謝罪は上司である静さんの役目なのだ。
車を出すために課長も行くのなら、なおさらあたしの出る幕じゃない。
社員が三人そろって出向くような事態でもない。
黒田太牙にはそう説明した。
だけどこんな思いするくらいなら、客先で頭を下げるほうだまだマシだったかも。
そんなふうに考えた時。
「そやったら、なんで泣いとったん?」
「え?」
「僕に会うた時、希々花ちゃん泣いとったやろ」
ズバリと指摘されて「うっ」と言葉に詰まった。
泣きながら歩いていたことをどうやって誤魔化そうかと頭を巡らせていると。
「なんかイヤなことでもあったん?もしかして痴情のもつれ?」
「ちじょっ……て、失礼な! 普通に恋の悩みですぅ!――あっ」
しまった、と思っても後の祭り。
うっかり自白してしまったあたしに、黒田太牙は「ふ~ん、やっぱりそっかぁ」と言った。
そこからはあっという間。
この男は“営業部長”らしい巧みな話術で、みるみるあたしの口から恋愛話を引っ張り出した。
だけどあたしだってそこまでバカじゃない。
相手が誰か分からないように、『好きな人には長い間片想いの相手がいて、その失恋からあたしのことを気にしてくれるようにはなったけど、それでも“二番手”止まりなことに気付いてしまった』――そう話しただけ。
それでもこんな完全にプライベートの話を、知り合ったばかりの仕事関係の相手に話してしまった原因に、少なからず思い当たることがあった。
多分誰かに聞いてほしかったのだ。
彼への想いを、苦しい気持ちを、やり場のないせつなさを。
今まで誰にも吐き出せなかった鬱屈が、溜まりに溜まってあふれ出した。
あとはまるでドミノ倒し。話はコイバナから実家事情へ。
同じように家業を持つ家に生まれた“二番目”同士。分かり合えることが多すぎて、どんどん会話は盛り上がった。
「じゃあ、運命の出会いに乾杯!」
「…………ンパイ」
グラスがカチンと控えめな音を立てた。
あたしの横に停められた白い車。それを見た時、一瞬課長かと思った。
だけどそうじゃなかった。運転席から顔を出したのは、今あたしの隣にいる人――黒田太牙だった。
『近くまで来たからご挨拶に寄らせてもらおぅ思っとったんやけど』
彼はそう言った後、事務所に電話を入れたけれどあいにく担当者不在と言われたと話した。
いつもなら大抵社員は事務所で仕事をしているのだけれど、今日は別。今ごろ課長も静さんも客先に向かっている。
『すみませんがぁ、また日を改めて』――そう言おうとした時、後ろからやってきたトラックにクラクションを鳴らされた。片側一車線の狭い道だから、邪魔になっていたみたい。
すると彼は早口で言った。
『ちょうどよかった。話したいこともあるから乗って』
「でぇ?お話ってぇなんですか!?」
後ろが渋滞しているから早く、と急き立てられて後部座席に乗り込んだせいで、こんなところまで連れてこられてしまった。
何が悲しうて、好きでもなか男とこげんところで酒ば飲まないかんとよ!
『新担当者同士、これを機に親交を深めるべきやと思わへん?』と強引に注文されたこの一杯にお付き合いしたら、さっさと帰ろう。これは合コンちゃいますしぃ!
「まあまあ。今来たばっかりやんか。はよ飲まんとせっかくの泡が消えてしまうで?」
そう言われて渋々グラスに口をつけると、黒田太牙がしみじみと言う。
「でも想定外やったなぁ。きみなら絶対あっちを選ぶって思うとったけど。ロマンチックな夜景を見て、ついでに僕にもドキドキしてもらうはずが……」
当てが外れたと大っぴらに残念がって見せる彼に内心でほくそ笑んだ。
なにが悲しくてぇ好きでもないヤツと苦手なものを見なあかんのですぅ!?
今あたしたちがいるのは三十五階の展望バーラウンジ【Sky Cave】。
ほぼ三百六十度、ぐるりとガラスに囲まれていて、どの席に座っても大阪の夜景が見渡せる。
そんなシチュエーションとんでもない!あたしは頑として中央のバーカウンター席に座ると言い張った。
そこなら窓に背を向けるし、カウンター越しにバーテンさんがいるからこの坊々と二人きりというわけじゃないし。
「そういや、そのクレーム処理って、きみは行かへんくて良かったん?」
藪から棒にそう訊かれて「え?」と目を丸くする。
「いや、クレームの元。自分やったんちゃうの?」
「ちゃいますよぉ」
ムッとしながらそう返した。
いくらあたしだって、自分が起こしたクレームなら一緒に謝りに行ってる。
だけど今回は売店のパートさん絡みだから、お客様への謝罪は上司である静さんの役目なのだ。
車を出すために課長も行くのなら、なおさらあたしの出る幕じゃない。
社員が三人そろって出向くような事態でもない。
黒田太牙にはそう説明した。
だけどこんな思いするくらいなら、客先で頭を下げるほうだまだマシだったかも。
そんなふうに考えた時。
「そやったら、なんで泣いとったん?」
「え?」
「僕に会うた時、希々花ちゃん泣いとったやろ」
ズバリと指摘されて「うっ」と言葉に詰まった。
泣きながら歩いていたことをどうやって誤魔化そうかと頭を巡らせていると。
「なんかイヤなことでもあったん?もしかして痴情のもつれ?」
「ちじょっ……て、失礼な! 普通に恋の悩みですぅ!――あっ」
しまった、と思っても後の祭り。
うっかり自白してしまったあたしに、黒田太牙は「ふ~ん、やっぱりそっかぁ」と言った。
そこからはあっという間。
この男は“営業部長”らしい巧みな話術で、みるみるあたしの口から恋愛話を引っ張り出した。
だけどあたしだってそこまでバカじゃない。
相手が誰か分からないように、『好きな人には長い間片想いの相手がいて、その失恋からあたしのことを気にしてくれるようにはなったけど、それでも“二番手”止まりなことに気付いてしまった』――そう話しただけ。
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