異世界に来たけど、自分はモブらしいので帰りたいです。

蒼猫

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第三章 異世界に来たけど、自分は慈善活動を始めました

第六十話 アレクサンダーside

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「戻った」

「お帰りなさいませ、ランドルフ様」

 ヴィンスの宿から城へ戻り、アレクサンダーは騎士団本部へと帰ってきた。木製の大きな扉を開けると、本部の管理をしているメイドたちに出迎えられた。

「問題は無いか」

「はい。ありません」

 「そうか」と短く返してアレクサンダーはメイドの横を通り過ぎる。日課であるこの確認も、アレクサンダーの素っ気ない返しもいつもの事だった。

「ランドルフ様! オルコット様が部屋でお待ちです。お戻りになられたらすぐ部屋に来るようにと言付かっております」

「クインシーに?」

 自分の部屋に行こうとしていたアレクサンダーをメイドが引き留める。クインシーがアレクサンダーを待っているらしい。思い当たる節と言えば、部下が壊した祠の件。直せたか直せなかったかの報告だろう。

「わかった。すぐに行く」

 伝言を終えたメイドはアレクサンダーに深々と頭を下げて持ち場へと戻っていった。

 自室に向かおうとしていた足をクインシーの部屋へと変え、アレクサンダーは歩き出す。クインシーの話では演習中に部下が湖の近くにあった祠を壊した、という話しか聞いていない。そんなところに祠があった事に驚きだが、部下たちが祠を壊した理由にもアレクサンダーは顔色を変えた。

 演習中にふざけていたなど言語道断。
 これでは何のために毎日早朝から演習をしているのか分からなくなる。部下たちが手を抜きたがる理由も分からなくはない。他国から攻め込まれることのない国を守るために常に軍事演習を行っているのは無駄そのものかもしれない。だが、アレクサンダーは他国からラザミアを守るために団員を育てている訳ではなかった。

 クインシーと共に計画しているクーデター。国王からこの国を奪い返すために二人は画策している。この計画はいつか団員にも説明するつもりだ。それまでは彼らを教育して屈強な軍人へと変えようと思っているのだが、本当にこれでいいのかと最近は思い始めていた。

「クインシー、今戻った」

 考え事をしている間にクインシーの部屋の前に辿り着いた。ノックをして扉を開けた途端、クインシーに腕をガシッと強く捕まれ、強引に部屋の中へと引きずり込まれた。部屋の外を入念にチェックした後、クインシーは静かに部屋の扉を閉めて、アレクサンダーの方へと向き直る。

「アレクサンダー、帰ってきて早々に悪いんだけどさ。俺と一緒に湖についてきてくれない?」

「わけを話せ」

「それはついてから話す。てか、なんでもっと早く帰ってきてくれなかったの!? こんな暗い時間に行くの嫌なんだけど!」

「城下町に居ては時間などわからん」

「ヴィンスの宿って時計あるよね? あったよね?」

 なんでそんなにも責め立てられなければならないのか。今日はカイと共に老夫婦の元に行っていたことは知っているはずだ。別にフラフラと遊んでいたわけではないのにやたらとクインシーに問い詰められ、アレクサンダーの眉間に深い皺が刻み込まれた。

「なんで湖に行くんだ」

 ガミガミ怒るクインシーに本題をぶつけると、クインシーは拗ねながらも答えた。

「今日、部下が壊した祠を見に行くって言ったでしょ?」

「ああ」

「その祠の裏に地下へと続く階段があった」

 クインシーは机の上に置いてあったランタンとフード付きの黒い外套がいとうをアレクサンダーへと投げ渡した。



‎⋆ ・‎⋆ ・‎⋆ ・‎⋆



 魔導師達にバレないようにフードを被ったアレクサンダーは、クインシーに連れられて湖へと来ていた。ランタンの灯りだけを頼りに、壊してしまった祠の元まで歩く。すぐ横は湖だ。足を滑らしたら水の中へ真っ逆さまになる。びしょ濡れになる気持ち悪さよりも、湖に落ちた音で誰かにバレる方が問題だ。その為、昼とは違ってクインシーの歩き方はぎこちなかった。

「俺が先に歩こう」

「そうしてもらえると助かるよ」

 クインシーを立ち止まらせ、アレクサンダーは前へと進み出る。人よりも夜目がきくアレクサンダーが先を歩いた方が良いと判断してだ。

「祠はどの辺りにあるんだ?」

「林の中にあるんだ。湖から十メートル離れてないくらい」

「意外と近いな」

「いつも演習でここに居るのに誰も気づかなかった。おかしい話だよね」

 クインシーの言う通りだ。ここは飽きるほど来ている。クインシーやアレクサンダーからしたらここはもう自分たちの庭のような感覚だ。それなのに祠の存在に気づかなかった。アレクサンダーたちが見落としていたとは有り得ない。演習をするのに湖の周りや林の中は確認している。昨日もアレクサンダーが林の中を確認していたが、祠なんて目立つものは一つもなかった。

「アレクサンダー! そこ!」

「これか」

 林の中に入って少し歩いた所で、後ろからクインシーが顔を出す。前方へとランタンを掲げると、土台の部分だけ残った祠があった。

「その裏だよ。石で出来た蓋があるんだ。ちょっと重いけど、アレクサンダーとなら二人で開けられるでしょ」

 ランタンを地面に置き、クインシーの言っていた蓋に手をかける。二人で息を合わせて押すと、ズズッと土の上を滑った。

「で、この下。さっき俺も見てきたんだけどさ、かなり不気味なんだよ」

 確かにこれは不気味だ。ランタンで下の方を照らしてみるが、か細い灯りは闇に食われてしまってほぼ意味が無い。クインシーが城でアレクサンダーに怒っていた理由がよくわかった。ここは夜に来るべき場所ではない。

「進むぞ」

「……アレクサンダーって怖いものないわけ?」

「お前がついてこいと言ったんだろう」

「いやまぁ、そうなんだけどさ」

「見なくていいものなら帰る」

 そんなに重要性が高くないのであれば、明日の朝にでも見に来ればいい。だが、クインシーは今すぐ見て欲しいとアレクサンダーをここに連れ出した。夜に来ればこれだけ不気味さが増すというのに。

 怖がるクインシーを置いて、アレクサンダーは階段を下りていく。しん、と静まり返っている空間にアレクサンダーのブーツの音だけが響いた。

「何だこの臭いは」

「分からないんだ。この臭い、奥に行くほど強くなる」

「まるで死臭だな」

 城下町の大通りと似た臭いがする。外套の袖で鼻を押さえて、アレクサンダーは狭い道へと進んでいく。

 左右の壁には絵が描いてあった。ランタンで照らしながら一つ一つ見ていくが、どれも意味のわからない絵だった。数歩歩いた先までは。

「アレクサンダー、それ見て」

 絵を見ていたアレクサンダーにクインシーの声がかかる。クインシーが指差す方を見ると、そこには白い線で描かれた円形状のもの。その円を囲うように丸と棒で描かれた六つの人間らしき絵。円の真ん中には白い塊。

「これさ、聖女召喚じゃない?」

 言われてみればそう見える。カイが来た時と同じものがそこにあった。アレクサンダーは円の中心にある白い塊へと指を這わす。聖女を見つけたと教会に報告しに行った時、カイは召喚印の上で不機嫌そうに魔導師を見ていた。まだこちらに来たばかりだったカイは聖女のように戸惑って喚き散らすわけでもなく、ただ眉間に皺をこれでもかというくらい寄せていた。

「なんでこんなものが?」

「わからない。この先の絵は城の広間の様子。国王がカイと聖女にラザミアの状態を説明してた時」

 クインシーに説明されながら壁の絵を確認していく。
 カイと聖女がこの世界に来た時の事を一つ一つ見返している気分だった。

「ここから先は俺は見てない。一人で見る勇気なくて」

「そうか」

 アレクサンダーは短く返して絵の続きを見た。
 絵の不気味さもさることながら、この臭いも嫌な感じがする。この先を見てはいけないと頭の中で警鐘が鳴り響いていたが、聖女召喚のことならばとアレクサンダーは歩を進めていく。

 城の広間らしき絵から白い塊……聖女らしきものは、多数の人間に囲まれる絵へと変わる。城の人間、または国民に喜ばれているという描写なのか。聖女が一人の人間に近づく。その人間は胴体の棒が斜めで、両腕がだらりと下を向いている。頭を下げているというよりも、体調が悪そうに見えた。

「これってもしかして……」

「あぁ、サクラギがした事だ」

 聖女はその人間の手を掴む。掴まれた人間は次の絵では両腕が上げられ、胴体は一直線になっていた。聖女の力によって元気を取り戻した姿。それは一人だけでなく、何人もの棒人間によって描かれていた。

 聖女の力が国民を救った。そこまでは良かった。

「……なんで……聖女にバツがついてるの……?」

 救った後、すぐ真横に描かれた聖女らしき白い塊にはバツ印が描かれていた。その意味が分からず、クインシーは困惑の音を上げる。

 バツを描かれた聖女の絵から数十センチ離れた壁にはまたもや召喚印。そこには二つの塊が描かれていた。

「二つだと?」

「聖女が二人になったってこと? それともカイとあの聖女サマ?」

 流れは先程と同じ。二つの白い塊は広間へと行き、また棒人間に囲まれる。ただ、違っていたのは、一つの白い塊だけが棒人間の手に触れていたこと。

 片方は聖女で、もう片方はおまけ。おまけの方は国民に囲まれている聖女を少し離れたところから眺めている。

「あぁ、でもまたバツがついた。しかも両方だ」

 聖女とおまけ両方にバツ印が描かれ、二人の話はここで終わる。

「待て。この召喚印は幾つあるんだ」

「え? 二つでしょ?」

「"こちら側"の壁はな」

「……まさか!」

 アレクサンダーたちが見ている壁側はこれで二つ目。
 だが、壁は左右にある。背にしている壁にも召喚印が描かれているとしたら。

「どんだけ聖女召喚したんだよ、この国は!」

 アレクサンダーが想像した通り、背後の壁にもいくつもの召喚印が描かれていた。聖女だけが召喚されたのは最初の召喚印だけで、あとは全部二人セット。聖女とおまけが必ず召喚されるようになっていた。

「カイは巻き込まれたんじゃなくて……」

「元々"巻き込まれる予定だった"ということか」

「でもなんで? 巻き込んだとしてなんの理由があるのさ。カイは巻き込まれたというか、聖人の方だったから聖女の役割がある。じゃあ、その巻き込まれた側のあの聖女サマは?」

 それが全く分からない。どの絵を見ても聖女の行いをおまけが遠目から見ているようにしか見えなかった。おまけが聖女と共に召喚される意味など無いように思われる。

 疑問だけが深まる中、アレクサンダーたちは最後の召喚印の絵へと辿り着いた。ランタンを高く掲げたまま二人は固まる。

「なに……これ」

「……わからん」

 国民に囲まれたのち、聖女とおまけの片方にバツがついた。先程までは両方にバツがついていたのに、今回は片方。その代わり、次の絵ではその残った方の周りに円を描くように十個の白い塊が等間隔に描かれていた。

「一体なんだこれは」

 真ん中の人間が聖女だったとして、この周りの塊は一体何を表しているのか。過去の聖女たちの魂でも描いたとでもいうのか。それにしては数が少ない。今まで召喚された聖女とおまけは十人以上だ。

「意味がわからん」

 絵の続きは、とアレクサンダーは一歩前へと踏み出す。その時、何かを踏みつけてしまったのか足元からパキッと何かが割れるような音がした。

 異臭も一番ここが強い。

「クインシー、下がれ」

「え? なに?」

「いいから下がっていろ」

 壁画を見ているクインシーはまだ気づいていない。後ろの絵の確認をしてくれ、とクインシーを離してから、アレクサンダーは足元をランタンで照らした。

「国王と魔導師は……何がしたいんだ」

 アレクサンダーが踏みつけてしまったのは白く長細いもの。それは頑丈な鉄の手錠によって拘束されていた手。

 通り道の先は開けた場所。階段を下りた先よりは狭いが、何人かがそこで足を伸ばして座れる位の広さはあった。

 その空間はいくつもの人骨が放置されていた。
 どれも手足に鎖付きの枷が付けられていた。

「監禁、か」

 この狭い場所に誰を監禁していたのか。人骨が着ている服が女物からして、女性をここに閉じ込めていたことまでは分かる。だが、何故ここに?

「アレクサンダー? どうしたの?」

「こっちに来るな」

 これは見せられたもんじゃない。人骨からランタンを逸らし、アレクサンダーは壁の絵を見ているクインシーの元へと戻った。あの人骨の山はクインシーに見せなくてもいいだろう。部屋に戻った時に話せば済むことだ。

「上に戻るぞ。ここにはもう用は無い」

「そうなんだけどさ。これ、見てよ」

「なんだ」

 クインシーは壁を指差して首を傾げている。その場所へとランタンを照らすと、文字らしきものが見えた。

「これなんて書いてあるか……分かるわけないか」

 最後の召喚印の向かいに描かれている文字。ラザミアの国の言葉ではないが、アレクサンダーにはなんとなく見覚えがあった。

「……これは確か……」

「知ってるの?」

 この字はどこかで見覚えがある。どこでこの文字を見たんだ。

「宿だ……これはサクラギの国の言葉だ」

「カイの……?」

 まだ橋の前で会っていた時だ。カイの体調が悪くなり、ヴィンスの宿へ送った日。カイが使っていた部屋の机に置かれていたノートの文字と酷似していた。

「カイなら読めるってこと?」

「そうなるだろうな」

「でもさ、こんな所に書かれてるなんてさ……」

 何が書いてあるかわからない。もし、聖女に関することだったらカイには見せない方がいい。

 内容は気になるが、アレクサンダーたちはその文字を手元の手帳に書き写すだけにした。これを見せる時は、カイ本人が自分は聖人だと気づいたときだ。

「もう出るぞ」

「うん。もう鼻がおかしくなりそう」

 鼻をハンカチで押さえて唸るクインシーの背を押し、アレクサンダーは地上へと出る。階段を登っている途中で、石の蓋の裏を見た瞬間、アレクサンダーは戦慄した。

「(必死にここから出ようとしたのか)」

 先に上へ出たクインシーは気づいていないが、アレクサンダーはハッキリとそれを見た。

 石の裏にいくつもの血の跡がついていたことに。
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