144 / 226
第三章
40. 薬材を購入する
しおりを挟む
ゴードン薬材は老舗の薬材屋、という感じだった。店内のインテリアは落ち着いた暗いブラウンで統一され、年代ものの棚ではあるもののよく掃除されているようで艶やかな光を帯びていた。薬材の臭いがする・・・。薬材の臭いが籠った空間は家の調合室を思わせて懐かしい気持ちにさせられる。薬材は透明な瓶に入って綺麗に並べられており、瓶の手前には植物名・魔獣名、そして効果、効力が書かれてあった。
「あ、これブンの木の実だ。珍しいな、葉っぱの方が効力が高いのに。」
「くす、こういうお店が近くにあればあの時、無茶しなくてすんだのにね。」
「それはそうだけど。ブンの木に挑むのも結構楽しかったなー。」
「もぅ、ほどほどにしてね。」
「ムラサキ花【デトックス効果 4】だって。毒を排出させる効果は持っていた方がいいかも。」
「そうだね。少し買っていこう。」
それと・・・。私は店内を見回して、お目当ての効果のものを発見した。
「レイ、これ、これは持っておきたい。」
私の手にあるのはテンレンカの実だ。扱ったことは無いがこの効力【成長効果2】に惹かれたのだ。成長効果は上手くいけば薬の効力を引き上げる効果がある。もっと効力が高いものだとあまりに高価になってしまうので、ほどほどなものを選んだ。それでも、100gで5000オンもする。注意書きには【火の効果をもつ薬材とは相性が合わない。】とだけ書かれていた。
「あ、こっちは、【BIG効果3】だって。体が大きくなるのかな。大きな魔獣と戦う時に良さそう。」
「確かに体が大きい方が戦いやすいこともあるだろうけど・・・。興味があるの?」
「うん、面白そう。」
「ライファはすっかり調合師だね。騎士団の調合師も色々な薬材をコレクションしたがるよ。兄さんが面倒な仕事を頼むときは珍しい薬材をお土産ににすれば喜んで了承するから扱いが楽だと言っていた。」
「扱いが楽って・・・。」
さすがはヴァンス様だな・・・。ははは。
「あ、この花【空腹効果】って書いてあるよ。ライファにぴったりじゃない?これがあれば美味しいものがたくさん食べられるよ。」
「ほっ、本当だ!食べ放題じゃん。」
「はっはっはっは、食いしん坊さんには人気の薬材だが、食べたぶんはしっかり太るから気をつけねばいかんぞ。」
背後から声がして振り返ると、私と同じ視線の位置にゴードン・キーがいた。
「ゴードンさん!?」
「さっき、私の話に最初に手を叩いてくれたお嬢ちゃんじゃろ?薬材も買っていってくれるなんてありがとうさん。」
ゴードンさんが嬉しそうに話しかけてくる。
「いえ、お話、参考になりました。」
「それは良かった。最近じゃワシが嘘を言っていると疑う者も多くてのう。まぁ、内容が内容じゃから仕方ない部分もあるが・・・。だが、あの話は全部本当じゃ。」
「幽玄の木はゴードンさんの目の前で現れたのですか?それとも、目を開けたらいたのですか?」
レイの言葉にゴードンさんは、目を開けたらいたのじゃ、と答えた。
「ガチョパールの森にはゴードンさんが幽玄の木を見たという場所はあるのですか?その後、行ったことは?」
「その後、何度かあの場所を探しに行ったのだが、とうとう見つけられんかった。」
「そうですか。ガチョパールの東の崖の下まで分かっていれば見つけられそうですけど、見つけられないなんて不思議な場所ですね。」
「本当に、夢のような体験じゃったよ。さぁ、レジが空いたな。私がお会計しよう。」
ゴードンさんはそう言うと、薬材の値段を少し安くしてくれた。
「これは長期戦になるかもしれないな。」
森の入り口に立ったレイが周りを見て呟いた。森の入り口にはたくさんの観光客、いや、幽玄の木めあての人達がいた。
「うん、これだけの人が探しても15年前にゴードンさんが見つけたっきりなのなら、幽玄の木に出会うのは本当に奇跡に近いよ。」
「見つけるまでは森生活か。」
「食材はある程度あるし、キノコとか食べられそうなものがあったら収穫しながら探そう。」
「そうだね。これだけの人がいるということは魔獣への遭遇率は低いのかもな。ライファのいう通り、キノコや木の実など食べられそうなものは採りながら行こう。肉は期待できそうにないかな。とりあえず、ゴートンさんの言っていた森の東の崖を見に行くか。」
レイと並んで森の中を歩くが、私たちの他にも数十人が同じ方向へ歩いていく。きっと彼らもゴートンの話を聞いた人たちなのだろう。こんなに人が歩いていれば、崖までの道のりで迷うことはまずないだろう。ベルは穏やかな気候の中での森ということで嬉しそうだ。私たちを見失わないようにと気をつけながらも、あっちの木、こっちの枝とあ
ちこちの自然に触れている。
どうも薬材を採りに行く気がしない。この感じ、まるでハイキングのようだ・・・。
「まるで観光名所めぐりみたい・・・。」
「ほんとだね。この人の列にいる限り、幽玄の木に会える気がしない。」
森のあちこちで布を敷いてお茶をしている人々を横目にどんどん歩いて行くと、少し先に皆が横一列に並んで何かを覗き込んでいるのが見えた。
「あそこが崖らしいね。」
レイが笑いながら言う。
「本当に分かりやすい・・・。」
私たちも皆と同じように下を覗いてみたが、よくある崖下で崖の下にはジャンプすれば飛び越えられそうな程の細い川が流れているだけだった。
「ゴードンさんが言っていた明るい光で満たされた森、ではないことは確かだな。」
「ねぇレイ、崖から落ちた衝撃で記憶が混乱した可能性は無いかな。」
「無くはないだろうね。でも、まぁ現段階ではここには現れなさそうだなってことは言えると思う。」
「私もそう思う。」
「森の奥を目指してみようか。あまり人が来ないところに現れそうな気がする。勝手なイメージだけど。」
「レイも勘で動いたりするんだね。」
「そりゃあ、この場合、よく分からないことだらけだしね。情報が少なすぎる。」
それから私たちは森の奥へ奥へと進んだ。奥へ行くと森の緑は濃くなり、あんなにたくさんいた観光客風の探索者たちはいなくなった。
「ライファ、川沿いを行こう。水は何かと必要だし、川には魚もいるからね。」
レイの言うとおりに川沿いを拠点にしながら幽玄の木を探す。目覚めてから日が沈むまで食事の時間以外は森を歩き続けた。そんな日が10日間続きさすがに私たちも焦り始めていた。
「今日も見つからなかった・・・。」
「そう簡単に見つかるわけがないと分かっていてもいつまでこの日々続くのだろうと思ってしまう・・・。はぁ。」
珍しくレイが弱音を吐いてため息をついた。
「もう一度ゴードンさんの話を分析してみよう。もしかしたら何かヒントがあるかもしれない。」
「あぁ、でも見つけたところの下りは、『崖から足を踏み外して落ちたら明るい光で満たされた森だった』だよ。ヒントも何も・・・。」
「そうだよね。突然、森が現れてそこに幽玄の木がいたって感じだもんなぁ。」
「・・・突然森が現れた!?幽玄の木じゃなく森が現れたと仮定する・・・。」
レイが呟いて何かを考えるような仕草を見せてからハッと顔を上げた。
「ライファ、もしかしたら別空間なのかも。」
「別空間!?」
「次元の歪みみたいなところから、ゴードンさんは偶然別空間に行ったのかもしれない。」
「5年に1度、歪んだ空間が現れるってこと?」
「どうかな。もしかしたら5年に1度ってのも誰かが勝手に決めたものかもしれないし。でも、ここに隣接する空間があってそこには幽玄の木がいる。たまたまゴードンさんは空間の歪みに落ち、幽玄の木に出会った。そう考えればゴードンさんのふわっとした説明も辻褄が合う気がする。私の考えた通りなら空間の歪みに落ちたことよりも戻ってこられたことの方が奇跡だと思うよ。」
レイは嬉しそうに微笑んだ。
「一歩前進したような気がする。明日は魔力を使って空間の歪みを探してみるよ。その歪みから別空間に行くことが出来れば、幽玄の木に会える。」
レイの中で確信に近い物があるのだろう。その声は先ほどの気弱な声とは違い、自信に満ち溢れた声だった。
「あ、これブンの木の実だ。珍しいな、葉っぱの方が効力が高いのに。」
「くす、こういうお店が近くにあればあの時、無茶しなくてすんだのにね。」
「それはそうだけど。ブンの木に挑むのも結構楽しかったなー。」
「もぅ、ほどほどにしてね。」
「ムラサキ花【デトックス効果 4】だって。毒を排出させる効果は持っていた方がいいかも。」
「そうだね。少し買っていこう。」
それと・・・。私は店内を見回して、お目当ての効果のものを発見した。
「レイ、これ、これは持っておきたい。」
私の手にあるのはテンレンカの実だ。扱ったことは無いがこの効力【成長効果2】に惹かれたのだ。成長効果は上手くいけば薬の効力を引き上げる効果がある。もっと効力が高いものだとあまりに高価になってしまうので、ほどほどなものを選んだ。それでも、100gで5000オンもする。注意書きには【火の効果をもつ薬材とは相性が合わない。】とだけ書かれていた。
「あ、こっちは、【BIG効果3】だって。体が大きくなるのかな。大きな魔獣と戦う時に良さそう。」
「確かに体が大きい方が戦いやすいこともあるだろうけど・・・。興味があるの?」
「うん、面白そう。」
「ライファはすっかり調合師だね。騎士団の調合師も色々な薬材をコレクションしたがるよ。兄さんが面倒な仕事を頼むときは珍しい薬材をお土産ににすれば喜んで了承するから扱いが楽だと言っていた。」
「扱いが楽って・・・。」
さすがはヴァンス様だな・・・。ははは。
「あ、この花【空腹効果】って書いてあるよ。ライファにぴったりじゃない?これがあれば美味しいものがたくさん食べられるよ。」
「ほっ、本当だ!食べ放題じゃん。」
「はっはっはっは、食いしん坊さんには人気の薬材だが、食べたぶんはしっかり太るから気をつけねばいかんぞ。」
背後から声がして振り返ると、私と同じ視線の位置にゴードン・キーがいた。
「ゴードンさん!?」
「さっき、私の話に最初に手を叩いてくれたお嬢ちゃんじゃろ?薬材も買っていってくれるなんてありがとうさん。」
ゴードンさんが嬉しそうに話しかけてくる。
「いえ、お話、参考になりました。」
「それは良かった。最近じゃワシが嘘を言っていると疑う者も多くてのう。まぁ、内容が内容じゃから仕方ない部分もあるが・・・。だが、あの話は全部本当じゃ。」
「幽玄の木はゴードンさんの目の前で現れたのですか?それとも、目を開けたらいたのですか?」
レイの言葉にゴードンさんは、目を開けたらいたのじゃ、と答えた。
「ガチョパールの森にはゴードンさんが幽玄の木を見たという場所はあるのですか?その後、行ったことは?」
「その後、何度かあの場所を探しに行ったのだが、とうとう見つけられんかった。」
「そうですか。ガチョパールの東の崖の下まで分かっていれば見つけられそうですけど、見つけられないなんて不思議な場所ですね。」
「本当に、夢のような体験じゃったよ。さぁ、レジが空いたな。私がお会計しよう。」
ゴードンさんはそう言うと、薬材の値段を少し安くしてくれた。
「これは長期戦になるかもしれないな。」
森の入り口に立ったレイが周りを見て呟いた。森の入り口にはたくさんの観光客、いや、幽玄の木めあての人達がいた。
「うん、これだけの人が探しても15年前にゴードンさんが見つけたっきりなのなら、幽玄の木に出会うのは本当に奇跡に近いよ。」
「見つけるまでは森生活か。」
「食材はある程度あるし、キノコとか食べられそうなものがあったら収穫しながら探そう。」
「そうだね。これだけの人がいるということは魔獣への遭遇率は低いのかもな。ライファのいう通り、キノコや木の実など食べられそうなものは採りながら行こう。肉は期待できそうにないかな。とりあえず、ゴートンさんの言っていた森の東の崖を見に行くか。」
レイと並んで森の中を歩くが、私たちの他にも数十人が同じ方向へ歩いていく。きっと彼らもゴートンの話を聞いた人たちなのだろう。こんなに人が歩いていれば、崖までの道のりで迷うことはまずないだろう。ベルは穏やかな気候の中での森ということで嬉しそうだ。私たちを見失わないようにと気をつけながらも、あっちの木、こっちの枝とあ
ちこちの自然に触れている。
どうも薬材を採りに行く気がしない。この感じ、まるでハイキングのようだ・・・。
「まるで観光名所めぐりみたい・・・。」
「ほんとだね。この人の列にいる限り、幽玄の木に会える気がしない。」
森のあちこちで布を敷いてお茶をしている人々を横目にどんどん歩いて行くと、少し先に皆が横一列に並んで何かを覗き込んでいるのが見えた。
「あそこが崖らしいね。」
レイが笑いながら言う。
「本当に分かりやすい・・・。」
私たちも皆と同じように下を覗いてみたが、よくある崖下で崖の下にはジャンプすれば飛び越えられそうな程の細い川が流れているだけだった。
「ゴードンさんが言っていた明るい光で満たされた森、ではないことは確かだな。」
「ねぇレイ、崖から落ちた衝撃で記憶が混乱した可能性は無いかな。」
「無くはないだろうね。でも、まぁ現段階ではここには現れなさそうだなってことは言えると思う。」
「私もそう思う。」
「森の奥を目指してみようか。あまり人が来ないところに現れそうな気がする。勝手なイメージだけど。」
「レイも勘で動いたりするんだね。」
「そりゃあ、この場合、よく分からないことだらけだしね。情報が少なすぎる。」
それから私たちは森の奥へ奥へと進んだ。奥へ行くと森の緑は濃くなり、あんなにたくさんいた観光客風の探索者たちはいなくなった。
「ライファ、川沿いを行こう。水は何かと必要だし、川には魚もいるからね。」
レイの言うとおりに川沿いを拠点にしながら幽玄の木を探す。目覚めてから日が沈むまで食事の時間以外は森を歩き続けた。そんな日が10日間続きさすがに私たちも焦り始めていた。
「今日も見つからなかった・・・。」
「そう簡単に見つかるわけがないと分かっていてもいつまでこの日々続くのだろうと思ってしまう・・・。はぁ。」
珍しくレイが弱音を吐いてため息をついた。
「もう一度ゴードンさんの話を分析してみよう。もしかしたら何かヒントがあるかもしれない。」
「あぁ、でも見つけたところの下りは、『崖から足を踏み外して落ちたら明るい光で満たされた森だった』だよ。ヒントも何も・・・。」
「そうだよね。突然、森が現れてそこに幽玄の木がいたって感じだもんなぁ。」
「・・・突然森が現れた!?幽玄の木じゃなく森が現れたと仮定する・・・。」
レイが呟いて何かを考えるような仕草を見せてからハッと顔を上げた。
「ライファ、もしかしたら別空間なのかも。」
「別空間!?」
「次元の歪みみたいなところから、ゴードンさんは偶然別空間に行ったのかもしれない。」
「5年に1度、歪んだ空間が現れるってこと?」
「どうかな。もしかしたら5年に1度ってのも誰かが勝手に決めたものかもしれないし。でも、ここに隣接する空間があってそこには幽玄の木がいる。たまたまゴードンさんは空間の歪みに落ち、幽玄の木に出会った。そう考えればゴードンさんのふわっとした説明も辻褄が合う気がする。私の考えた通りなら空間の歪みに落ちたことよりも戻ってこられたことの方が奇跡だと思うよ。」
レイは嬉しそうに微笑んだ。
「一歩前進したような気がする。明日は魔力を使って空間の歪みを探してみるよ。その歪みから別空間に行くことが出来れば、幽玄の木に会える。」
レイの中で確信に近い物があるのだろう。その声は先ほどの気弱な声とは違い、自信に満ち溢れた声だった。
0
お気に入りに追加
436
あなたにおすすめの小説
【宮廷魔法士のやり直し!】~王宮を追放された天才魔法士は山奥の村の変な野菜娘に拾われたので新たな人生を『なんでも屋』で謳歌したい!~
夕姫
ファンタジー
【私。この『なんでも屋』で高級ラディッシュになります(?)】
「今日であなたはクビです。今までフローレンス王宮の宮廷魔法士としてお勤めご苦労様でした。」
アイリーン=アドネスは宮廷魔法士を束ねている筆頭魔法士のシャーロット=マリーゴールド女史にそう言われる。
理由は国の禁書庫の古代文献を持ち出したという。そんな嘘をエレイナとアストンという2人の貴族出身の宮廷魔法士に告げ口される。この2人は平民出身で王立学院を首席で卒業、そしてフローレンス王国の第一王女クリスティーナの親友という存在のアイリーンのことをよく思っていなかった。
もちろん周りの同僚の魔法士たちも平民出身の魔法士などいても邪魔にしかならない、誰もアイリーンを助けてくれない。
自分は何もしてない、しかも突然辞めろと言われ、挙句の果てにはエレイナに平手で殴られる始末。
王国を追放され、すべてを失ったアイリーンは途方に暮れあてもなく歩いていると森の中へ。そこで悔しさから下を向き泣いていると
「どうしたのお姉さん?そんな収穫3日後のラディッシュみたいな顔しちゃって?」
オレンジ色の髪のおさげの少女エイミーと出会う。彼女は自分の仕事にアイリーンを雇ってあげるといい、山奥の農村ピースフルに連れていく。そのエイミーの仕事とは「なんでも屋」だと言うのだが……
アイリーンは新規一転、自分の魔法能力を使い、エイミーや仲間と共にこの山奥の農村ピースフルの「なんでも屋」で働くことになる。
そして今日も大きなあの声が聞こえる。
「いらっしゃいませ!なんでも屋へようこそ!」
と
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
秘密多め令嬢の自由でデンジャラスな生活〜魔力0、超虚弱体質、たまに白い獣で大冒険して、溺愛されてる話
嵐華子
ファンタジー
【旧題】秘密の多い魔力0令嬢の自由ライフ。
【あらすじ】
イケメン魔術師一家の超虚弱体質養女は史上3人目の魔力0人間。
しかし本人はもちろん、通称、魔王と悪魔兄弟(義理家族達)は気にしない。
ついでに魔王と悪魔兄弟は王子達への雷撃も、国王と宰相の頭を燃やしても、凍らせても気にしない。
そんな一家はむしろ互いに愛情過多。
あてられた周りだけ食傷気味。
「でも魔力0だから魔法が使えないって誰が決めたの?」
なんて養女は言う。
今の所、魔法を使った事ないんですけどね。
ただし時々白い獣になって何かしらやらかしている模様。
僕呼びも含めて養女には色々秘密があるけど、令嬢の成長と共に少しずつ明らかになっていく。
一家の望みは表舞台に出る事なく家族でスローライフ……無理じゃないだろうか。
生活にも困らず、むしろ養女はやりたい事をやりたいように、自由に生きているだけで懐が潤いまくり、慰謝料も魔王達がガッポリ回収しては手渡すからか、懐は潤っている。
でもスローなライフは無理っぽい。
__そんなお話。
※お気に入り登録、コメント、その他色々ありがとうございます。
※他サイトでも掲載中。
※1話1600〜2000文字くらいの、下スクロールでサクサク読めるように句読点改行しています。
※主人公は溺愛されまくりですが、一部を除いて恋愛要素は今のところ無い模様。
※サブも含めてタイトルのセンスは壊滅的にありません(自分的にしっくりくるまでちょくちょく変更すると思います)。
【完結】婚活に疲れた救急医まだ見ぬ未来の嫁ちゃんを求めて異世界へ行く
川原源明
ファンタジー
伊東誠明(いとうまさあき)35歳
都内の大学病院で救命救急センターで医師として働いていた。仕事は順風満帆だが、プライベートを満たすために始めた婚活も運命の女性を見つけることが出来ないまま5年の月日が流れた。
そんな時、久しぶりに命の恩人であり、医師としての師匠でもある秋津先生を見かけ「良い人を紹介してください」と伝えたが、良い答えは貰えなかった。
自分が居る救命救急センターの看護主任をしている萩原さんに相談してみてはと言われ、職場に戻った誠明はすぐに萩原さんに相談すると、仕事後によく当たるという占いに行くことになった。
終業後、萩原さんと共に占いの館を目指していると、萩原さんから不思議な事を聞いた。「何か深い悩みを抱えてない限りたどり着けないとい」という、不安な気持ちになりつつも、占いの館にたどり着いた。
占い師の老婆から、運命の相手は日本に居ないと告げられ、国際結婚!?とワクワクするような答えが返ってきた。色々旅支度をしたうえで、3日後再度占いの館に来るように指示された。
誠明は、どんな辺境の地に行っても困らないように、キャンプ道具などの道具から、食材、手術道具、薬等買える物をすべてそろえてた。
3日後占いの館を訪れると。占い師の老婆から思わぬことを言われた。国際結婚ではなく、異世界結婚だと判明し、行かなければ生涯独身が約束されると聞いて、迷わず行くという選択肢を取った。
異世界転移から始まる運命の嫁ちゃん探し、誠明は無事理想の嫁ちゃんを迎えることが出来るのか!?
異世界で、医師として活動しながら婚活する物語!
全90話+幕間予定 90話まで作成済み。
駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ
壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。
幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。
「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」
泣きじゃくる彼女に、彼は言った。
「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」
「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」
そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。
※2019年10月、完結しました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
男装の皇族姫
shishamo346
ファンタジー
辺境の食糧庫と呼ばれる領地の領主の息子として誕生したアーサーは、実の父、平民の義母、腹違いの義兄と義妹に嫌われていた。
領地では、妖精憑きを嫌う文化があるため、妖精憑きに愛されるアーサーは、領地民からも嫌われていた。
しかし、領地の借金返済のために、アーサーの母は持参金をもって嫁ぎ、アーサーを次期領主とすることを母の生家である男爵家と契約で約束させられていた。
だが、誕生したアーサーは女の子であった。帝国では、跡継ぎは男のみ。そのため、アーサーは男として育てられた。
そして、十年に一度、王都で行われる舞踏会で、アーサーの復讐劇が始まることとなる。
なろうで妖精憑きシリーズの一つとして書いていたものをこちらで投稿しました。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる