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第一章
37. 不機嫌なレイ
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聴取が終わりレイと合流して騎士団の建物を出る。
「どこに行きたい?」
「コロンを買いに行きたい!お土産に頼まれているんだ。」
「コロンか。じゃあ、この近くのお菓子屋さんがいいかな。」
二人で並んで歩いているとレイが私の腕を見てくる。
「どうした?」
「いや、別に。」
なんだか少し様子のおかしいレイが気になりながらもお菓子屋さんに到着した。
「ベル、お店の中に入るから私のポンチョの中に入っていて。勝手に出てきて食べ物を食べちゃだめだよ。」
ベルに注意してから木の看板がかけられている可愛いドアを開ければ、甘いお菓子の香りが部屋の中に充満していた。
「いい匂いだな、レイ。」
「そうだね。」
レイに微笑んでも、なぜか少し機嫌が悪い。どうしたんだろう。何かあったのだろうか。
コロンは王都で流行中のお菓子ということで店内の一番目立つところにあった。色々な種類の木の実を粗目に砕いて固めた物のようだ。テン用にひとつ、師匠と自分にも買って行こう。全部で3つ購入するとお店を出た。
「次はどこに行く?」
「あのさ、レイさえよければ、帰る途中の他の町にも寄ってみたいんだ。ユーリスアまで来たのは初めてだから、他の町も少し覗いてみたい。」
「いいよ。」
レイは少しそっけなく答えると、とりあえず街の外れまで行ってそこから飛獣石で移動しよう、と言った。
街の外れ。
レイが飛獣石を変化させる。乗って、と言われたけれど、この空気感をなんとかしたくて直球でレイに聞くことにした。
「なんか、怒ってる?」
「え?」
「私、気付かないうちにレイに失礼なことでもした?」
「あ~!!もうっ。」
突然レイが頭を振って大きな声を出した。ベルがその声に驚いて小さく跳ねる。
「お、おぅ。」
ちょっとビビりつつ、次の言葉を待つ。
「ライファは悪くない。多分、多分。」
多分、多分、といいつつ、その目は雄弁に語っている。多分、私が何かしたのだ。
「ライファ、兄さんに貰っただろ。その腕についているやつ。」
「あぁ、これ?街で見つけて買ったらしくて、お守りになるからってくれたんだ。」
そう言うと、レイが分かりやすく、むぅっとした。
「ライファから、兄さんの気配がする。」
確か、ヴァンス様も同じこと言っていたな。
「こういう、魔力が籠っているアクセサリーはホイホイ貰っちゃダメ!」
「ホイホイ貰ったわけじゃ・・・。」
「相手の魔力を身に着けるってことは、私はあなたの物ですって言っているのと同じようなことなんだよ!」
ん?それって、ん?どういうことだ?
「だいだいライファは無防備すぎる。この間レベッカのパーティーに行った時もその辺の貴族に囲まれていただろ?」
「それはそうだけど・・・。」
「貴族から言い寄られて大変だったと姉さんが言っていた。」
確かにあの時、貴族に「平民なんだろ?僕が全部面倒見てあげるからうちにおいでよ」としつこく言い寄られて大変だったのだ。貴族相手にバッサリ断るわけにもいかず、上手い断り方を模索しているうちにあれよあれよと危うくなり、フローレンス様に助けてもらった。
「確かに、フローレンス様が助けてくれなければ危なかった・・・かな。」
レイの目がキッとなったのを見て思わず、・・・かな。をつけた。
「もう少し相手に慎重にならないと!」
「はいっ!」
「それと、もう私以外の男からこういう魔力のこもった物をもらったらダメだから。」
「はいっ!」
「よろしいっ。」
なんだかピンとこないままレイに怒られ、勢いで返事をした。
「じゃあ、行こうか。」
レイが笑う。よかった。機嫌は直ったようだ。普段あまり怒らないレイが怒ると迫力があるなと思いながら、レイ以外から魔力入りのもの貰わないようにしようと心に決めた。
飛獣石に乗る。
「ベルは飛ばされると大変だから、こっちね。」
私はベルを自分の服の中に入れ顔だけを出させた。私の後ろにレイが乗って、片腕を私の腰に回して私の体を支えてくれる。国王がくれた食材の入りの箱はお腹の前に移動して抱えた。
「ひっ。」
突然、首元に柔らかい感触が当たって声が出た。首の根元の横に、レイの唇を感じる。
えぇ!?なんだ、どうなってんだ?
「レイ!?」
驚いて名前を呼ぶも返事はない。そのうち、きゅうううっと強く吸われたかと、ガブッと齧られた。
「いっ。」
突然のことにレイを振り返ると、ふんっと顔を背け、その後で私を見て、これ以上ないくらい笑顔になった。
どういうことだ!?私の頭は大混乱だ。
「飛ぶよ!」
大混乱中の私を乗せて飛獣石は高く上がった。
「どこにいこうか。そうだな、ここから北西の方角にローリアという町がある。お弁当文化が根強い町で様々なお弁当が売っているから、そこでお弁当を買ってその先の森で食べるのはどう?」
まだ動揺が抜けきれない私は、コクコクと頷く。
「じゃあ、ローリアに向かうよ。」
飛獣石がスピードを上る。ポンチョの裾がパタパタとはためき、視界がぐんぐん変わって行った。レイが唐突に私の首元に触れる。先ほどレイが噛んだ部分だ。少し、ヒリヒリしている。
「痛い?」
レイはそう私に聞いておきながら返事も待たずに、私の耳元に口を近づけた。
「でも、今回は治してあげないよ?」
その声が妙に色っぽくてゾクッとなる。
ま、まだ怒っているのだろうか。おぉぉぉぉ。
着いたローリアの町は少しシェーバ・ミーヴァに似ている。歩いている人もそんなに多くはなく、建物も平屋が主でのどかな印象だ。それでも、町の中心部へ行くとお昼時の時間ということもあって、たくさんのお弁当屋さんが市場のように並んでいた。
「ローリエは家で食事を作らないわけではないけれど、一日のうち2食はこうしてお弁当を購入するらしい。共働きの家庭が多いから、家事を少しでも楽にしようという考えもあってのことだそう。お弁当が日常だから、価格もお手頃なんだよ。」
「へぇーっ、良く知っているね。」
「遠征でどこかに行くときは、ここでお弁当を買うことが多いんだ。美味しいし、種類も豊富だよ。」
「おぉーっ!!」
ベルも私の服から飛び出して、クルクル飛んでは大はしゃぎだ。
お店を見れば、パンとサラダのお弁当、潰したサワンヤに緑色のソースがかけてあるもの、果物の真ん中を切り抜いて器にしてつくったフルーツサラダ、多彩なお弁当がある。
レイを見るともうすでにお弁当を選んでいた。
「おばさんっ!フルーツのサラダと、トトッケとその黄色いやつをちょうだいっ!」
ベルが近くにある果物を指さして、コレコレ、とする。手を口に持って行ってあむあむ、とする。どうやらこの果物が欲しいらしい。
「おばさん、これも追加して!」
私はベルの果物をおばさんに渡した。
「はいよ!」
「あ、おばさん、今のやつにこれも合わせてお会計して。」
隣をみると、レイが私のすぐ隣からおばさんにお弁当を渡している。
「レイ、お金・・・。」
と言おうとして、ターザニアのことを思い出す。まだ許可は貰っていないけれど、なんとしてでも許可をもらうつもりだ。
「ありがとう。」
そういうとレイは、どういたしまして、と微笑んだ。もう本当に怒ってないらしい。たぶん。
買い物が終わると、また飛獣石に乗って移動した。
レイがいう森は飛獣石を使えばほんのすぐそこ、10分も飛んでいないくらいだ。
大きな湖があった。太陽が反射して水面がキラキラし、その水面で遊ぶ鳥たちが楽しそうに声を上げる。
私たちは大きな湖の側の木の木陰に座ると、お弁当を広げた。
「おいしそう~。」
ふぅっと声が漏れる。ベルは早くよこせとばかりに果物をツンツンするので、食べやすいように割ってあげた。果物に顔を突っ込んで食べる姿は、食いしん坊そのものだな。
レイを見れば鶏肉の脂の少ない部分をモリモリ食べている。メニュー内容を見ると体を鍛えている人のメニューのようだ。そういえば王宮パーティーの時にそんなようなことを言ってたな。
「いただきます!」
私はトトッケをぱくり。トトッケはサワンヤを蒸かして潰したものに甘めの野菜を加えてから砕いた木の実をまぶして揚げたものだ。
「野菜なのにジューシーっ。揚げたことで野菜の甘さが最大限に出てるっ。」
うまいっ、うまいっと感動しながら食べる。
「ね。おいしいでしょ。」
「うんっ、ローリアって楽しい町だな。あんなにたくさんのお弁当、はじめてみた!」
興奮気味に言うと、レイは嬉しそうに笑った。その姿には、さっきのデビルレイの面影はない。おぉ、元に戻った。あの調子ではこちらの心臓が持たん。私はいつものレイにほっとしたのだった。
「どこに行きたい?」
「コロンを買いに行きたい!お土産に頼まれているんだ。」
「コロンか。じゃあ、この近くのお菓子屋さんがいいかな。」
二人で並んで歩いているとレイが私の腕を見てくる。
「どうした?」
「いや、別に。」
なんだか少し様子のおかしいレイが気になりながらもお菓子屋さんに到着した。
「ベル、お店の中に入るから私のポンチョの中に入っていて。勝手に出てきて食べ物を食べちゃだめだよ。」
ベルに注意してから木の看板がかけられている可愛いドアを開ければ、甘いお菓子の香りが部屋の中に充満していた。
「いい匂いだな、レイ。」
「そうだね。」
レイに微笑んでも、なぜか少し機嫌が悪い。どうしたんだろう。何かあったのだろうか。
コロンは王都で流行中のお菓子ということで店内の一番目立つところにあった。色々な種類の木の実を粗目に砕いて固めた物のようだ。テン用にひとつ、師匠と自分にも買って行こう。全部で3つ購入するとお店を出た。
「次はどこに行く?」
「あのさ、レイさえよければ、帰る途中の他の町にも寄ってみたいんだ。ユーリスアまで来たのは初めてだから、他の町も少し覗いてみたい。」
「いいよ。」
レイは少しそっけなく答えると、とりあえず街の外れまで行ってそこから飛獣石で移動しよう、と言った。
街の外れ。
レイが飛獣石を変化させる。乗って、と言われたけれど、この空気感をなんとかしたくて直球でレイに聞くことにした。
「なんか、怒ってる?」
「え?」
「私、気付かないうちにレイに失礼なことでもした?」
「あ~!!もうっ。」
突然レイが頭を振って大きな声を出した。ベルがその声に驚いて小さく跳ねる。
「お、おぅ。」
ちょっとビビりつつ、次の言葉を待つ。
「ライファは悪くない。多分、多分。」
多分、多分、といいつつ、その目は雄弁に語っている。多分、私が何かしたのだ。
「ライファ、兄さんに貰っただろ。その腕についているやつ。」
「あぁ、これ?街で見つけて買ったらしくて、お守りになるからってくれたんだ。」
そう言うと、レイが分かりやすく、むぅっとした。
「ライファから、兄さんの気配がする。」
確か、ヴァンス様も同じこと言っていたな。
「こういう、魔力が籠っているアクセサリーはホイホイ貰っちゃダメ!」
「ホイホイ貰ったわけじゃ・・・。」
「相手の魔力を身に着けるってことは、私はあなたの物ですって言っているのと同じようなことなんだよ!」
ん?それって、ん?どういうことだ?
「だいだいライファは無防備すぎる。この間レベッカのパーティーに行った時もその辺の貴族に囲まれていただろ?」
「それはそうだけど・・・。」
「貴族から言い寄られて大変だったと姉さんが言っていた。」
確かにあの時、貴族に「平民なんだろ?僕が全部面倒見てあげるからうちにおいでよ」としつこく言い寄られて大変だったのだ。貴族相手にバッサリ断るわけにもいかず、上手い断り方を模索しているうちにあれよあれよと危うくなり、フローレンス様に助けてもらった。
「確かに、フローレンス様が助けてくれなければ危なかった・・・かな。」
レイの目がキッとなったのを見て思わず、・・・かな。をつけた。
「もう少し相手に慎重にならないと!」
「はいっ!」
「それと、もう私以外の男からこういう魔力のこもった物をもらったらダメだから。」
「はいっ!」
「よろしいっ。」
なんだかピンとこないままレイに怒られ、勢いで返事をした。
「じゃあ、行こうか。」
レイが笑う。よかった。機嫌は直ったようだ。普段あまり怒らないレイが怒ると迫力があるなと思いながら、レイ以外から魔力入りのもの貰わないようにしようと心に決めた。
飛獣石に乗る。
「ベルは飛ばされると大変だから、こっちね。」
私はベルを自分の服の中に入れ顔だけを出させた。私の後ろにレイが乗って、片腕を私の腰に回して私の体を支えてくれる。国王がくれた食材の入りの箱はお腹の前に移動して抱えた。
「ひっ。」
突然、首元に柔らかい感触が当たって声が出た。首の根元の横に、レイの唇を感じる。
えぇ!?なんだ、どうなってんだ?
「レイ!?」
驚いて名前を呼ぶも返事はない。そのうち、きゅうううっと強く吸われたかと、ガブッと齧られた。
「いっ。」
突然のことにレイを振り返ると、ふんっと顔を背け、その後で私を見て、これ以上ないくらい笑顔になった。
どういうことだ!?私の頭は大混乱だ。
「飛ぶよ!」
大混乱中の私を乗せて飛獣石は高く上がった。
「どこにいこうか。そうだな、ここから北西の方角にローリアという町がある。お弁当文化が根強い町で様々なお弁当が売っているから、そこでお弁当を買ってその先の森で食べるのはどう?」
まだ動揺が抜けきれない私は、コクコクと頷く。
「じゃあ、ローリアに向かうよ。」
飛獣石がスピードを上る。ポンチョの裾がパタパタとはためき、視界がぐんぐん変わって行った。レイが唐突に私の首元に触れる。先ほどレイが噛んだ部分だ。少し、ヒリヒリしている。
「痛い?」
レイはそう私に聞いておきながら返事も待たずに、私の耳元に口を近づけた。
「でも、今回は治してあげないよ?」
その声が妙に色っぽくてゾクッとなる。
ま、まだ怒っているのだろうか。おぉぉぉぉ。
着いたローリアの町は少しシェーバ・ミーヴァに似ている。歩いている人もそんなに多くはなく、建物も平屋が主でのどかな印象だ。それでも、町の中心部へ行くとお昼時の時間ということもあって、たくさんのお弁当屋さんが市場のように並んでいた。
「ローリエは家で食事を作らないわけではないけれど、一日のうち2食はこうしてお弁当を購入するらしい。共働きの家庭が多いから、家事を少しでも楽にしようという考えもあってのことだそう。お弁当が日常だから、価格もお手頃なんだよ。」
「へぇーっ、良く知っているね。」
「遠征でどこかに行くときは、ここでお弁当を買うことが多いんだ。美味しいし、種類も豊富だよ。」
「おぉーっ!!」
ベルも私の服から飛び出して、クルクル飛んでは大はしゃぎだ。
お店を見れば、パンとサラダのお弁当、潰したサワンヤに緑色のソースがかけてあるもの、果物の真ん中を切り抜いて器にしてつくったフルーツサラダ、多彩なお弁当がある。
レイを見るともうすでにお弁当を選んでいた。
「おばさんっ!フルーツのサラダと、トトッケとその黄色いやつをちょうだいっ!」
ベルが近くにある果物を指さして、コレコレ、とする。手を口に持って行ってあむあむ、とする。どうやらこの果物が欲しいらしい。
「おばさん、これも追加して!」
私はベルの果物をおばさんに渡した。
「はいよ!」
「あ、おばさん、今のやつにこれも合わせてお会計して。」
隣をみると、レイが私のすぐ隣からおばさんにお弁当を渡している。
「レイ、お金・・・。」
と言おうとして、ターザニアのことを思い出す。まだ許可は貰っていないけれど、なんとしてでも許可をもらうつもりだ。
「ありがとう。」
そういうとレイは、どういたしまして、と微笑んだ。もう本当に怒ってないらしい。たぶん。
買い物が終わると、また飛獣石に乗って移動した。
レイがいう森は飛獣石を使えばほんのすぐそこ、10分も飛んでいないくらいだ。
大きな湖があった。太陽が反射して水面がキラキラし、その水面で遊ぶ鳥たちが楽しそうに声を上げる。
私たちは大きな湖の側の木の木陰に座ると、お弁当を広げた。
「おいしそう~。」
ふぅっと声が漏れる。ベルは早くよこせとばかりに果物をツンツンするので、食べやすいように割ってあげた。果物に顔を突っ込んで食べる姿は、食いしん坊そのものだな。
レイを見れば鶏肉の脂の少ない部分をモリモリ食べている。メニュー内容を見ると体を鍛えている人のメニューのようだ。そういえば王宮パーティーの時にそんなようなことを言ってたな。
「いただきます!」
私はトトッケをぱくり。トトッケはサワンヤを蒸かして潰したものに甘めの野菜を加えてから砕いた木の実をまぶして揚げたものだ。
「野菜なのにジューシーっ。揚げたことで野菜の甘さが最大限に出てるっ。」
うまいっ、うまいっと感動しながら食べる。
「ね。おいしいでしょ。」
「うんっ、ローリアって楽しい町だな。あんなにたくさんのお弁当、はじめてみた!」
興奮気味に言うと、レイは嬉しそうに笑った。その姿には、さっきのデビルレイの面影はない。おぉ、元に戻った。あの調子ではこちらの心臓が持たん。私はいつものレイにほっとしたのだった。
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