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9. 全部酒のせいにすればいい
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「ぷっ、くくくく。面白いこと言うなぁ、お前」
「どうなんだよ」
「どうかな、忘れたな」
「忘れてしまうくらい……か」
「おいおい、待てよ。そんなに落ち込むなって」
俺は顔を上げて男を見た。男の髭のチクチクが気になって指で弄ぶ。
「そういうなら今すぐ思い出してよ」
男は一瞬息を飲んで、そして小さく「参ったな」と呟いた。
「じゃあさ、お前が思い出させろよ」
男の唇が迫ってくるのを映画でも観ているような気持で眺めていた。
あぁ、これ、俺の唇にくっつくのか。
ぼーっとした脳がそう判断し、キスを受けようと顔を傾けた時グイッと腕を引かれて誰かの腕の中に、いた。
「何の冗談ですか?」
「阿川……?」
「ゲイになったんですか?」
「どうかな、わかんねぇ」
最近大学で見せるその他大勢に向ける顔じゃなくて今日の阿川はなんだか怒っているみたいだ。
「あ、お前嫉妬してんの? そうだよな。このイケメン、お前のタイプだもんな」
「何言ってるんですか」
そうか、こいつを口説きに来たのか。そしたら俺がコイツと一緒にいてそれで怒ってんのか。俺がここで引き下がれば阿川はコイツと……。
「ダメだよ阿川。こいつ、今日は俺のだから」
「すげぇ殺し文句じゃん。というわけで彼の腕、離してくんない?」
「嫌です。あなたこそ、この人に手を出すのはやめて貰えますか?」
「おいおい、どー見たって口説いてきたのはコイツの方だろ?」
「口説かれてもですよ」
阿川が今まで聞いたことも無いような低い声で呟いた。その温度のまま、相手を睨みつける。
「口説かれても手ぇ出すなよ」
周りの空気を一瞬にして凍らせたまま阿川は俺を連れて店の外に出た。
真っ直ぐに歩いているはずなのに俺の体は阿川にくっ付いたり離れたりする。
「こんなに酔っぱらって。未成年でしょうに」
「俺、今日、誕生日なの」
「一馬さんは? 彼とお祝いでもするんじゃないんですか」
「してたんだけど緊急の用事が出来て帰った」
「……そうですか。家まで送りますよ」
ここにきて俺は自分が変な期待をしていたことに気がついた。あんな風に攫われて誕生日だってことも伝えて、その挙句が家に送ります、だ。意味わかんねぇ。
俺はピタリと歩くのをやめた。
「圭太さん?」
「俺、戻るわ。あいつに俺とのセックスが良かったか思い出してもらうところだったんだよ」
「ダメです」
「離せよ!」
阿川が俺の腕を掴む。それを思いっきり振りほどいた。なぜだか、虚しくて、虚しくてたまらなかった。あいつで良い。この寂しさを忘れさせてくれるのなら、あいつで。
「頼むから放っといてくれよ」
「そんなに知りたいのなら僕が教えてあげますよ。圭太さんとのセックスが良かったかどうか、その体で知ればいい」
もう一度阿川に腕を掴まれ、物凄い勢いで連れて行かれたのはこの間と同じホテルだった。
ベッドに投げ出され体が倒れる。
「ちょ、阿川っ」
阿川は俺の言葉に構わず、服を脱いでボクサーパンツだけになった。そして俺の服を掴むと無理やりはぎ取っていく。まだ体に酒が残っているせいで思うように力が入らない俺は、大した抵抗も出来ずになすがままだ。
「やめろって、阿川っ」
「知りたいって言ったのは圭太さんですよ」
阿川が笑わない。目がずっと怒っているままだ。阿川の名前をもう一度だけ叫んだが、そそり立った股間を押し付けられて黙った。
「僕がどれだけ圭太さんに欲情するか思い知らせてあげますよ」
「ひっ」
首筋を舌が這いギュッと目を瞑った。
「僕を見て」
目を開けると少し血走ったような目をした阿川がいる。阿川は俺のパンツと下着を一気に脱がせると足を開かせて俺の体をくの字に曲げた。お尻の穴が丸見えになる恥ずかしい体勢だ。
「圭太さんは身体も柔らかいから色々な体勢がとれますね」
「やだっ、恥ずかしくて死ぬ」
「死なれたら困りますよ。ほらちゃんと見てて」
「あっ、やっ……んっ、はああっ」
見せつけるようにして阿川が俺のペニスを口に咥えた。腰を高く持ち上げられたせいで自分のモノに舌を這わせる阿川が良く見える。
「あんっ、がわ」
「それって喘いでるの? 僕を呼んでるの? どっち?」
阿川がすくすくと笑うから唾液で濡れたペニスに息がかかる。
「あっ」
ズルっと音を立てて吸われれば我慢の効かない体はあっけなく精を吐き出した。それを何事もなかったかのように阿川が飲み下す。
「阿川っ、出せ、出せ、な?」
「もう飲み込んじゃったんですけど」
「ああっ、お前馬鹿か。あんなもの飲んで」
「圭太さんのだから、ですよ」
体勢は未だ股間もアナルもさらけ出した恥ずかしい体勢のままだ。
「ここ、僕のを入れてからは誰のも入れてないですよね?」
「入れてない、入れてない」
「そういえば、こっちは使いました?」
先ほど精を放ったばかりで気の抜けた息子をもチョンと触る。
「使ってない。阿川、この体勢、恥ずかしい」
「そうですよ。恥ずかしい格好をさせてるんです」
「な、んで?」
「女性が相手なら僕も大人しく引き下がった。でも、男が相手だってんなら引き下がらない」
「何言って……あっ」
ぷつっとした感触ののち、にゅるっと指が中に入った。入っているところは見えなくても阿川の指が出たり入ったりしているのが分かる。
「ひっ、あ……」
「もう気持ちいいんですか?」
「そんなんじゃ……んっ」
「そういう割にはしっかり起ってますけど」
「ほ、ほんとうだ」
自分でも意外で思わず口に出してしまった。それを聞いて阿川が吹きだす。
「何で僕、あなたに一目惚れしなかったんだろう……」
二本の指で広げるようにかき混ぜられているソコはぐちゅぐちゅと卑猥な音を立て始め、俺の声も甘く痺れていた。
「あんっ……あ……あんっ、そこ、やだぁ」
「物欲しそうにナカが締まりますけど、やめていいってことですか?」
「やっ、だぁ」
「くす、何を言ってもヤダって言う。ねぇ、お酒のせいにしていいから僕のこと欲しがってよ」
お酒のせいにして、いい?
その言葉で俺のたがが外れた。
「あんっ……あ、がわぁ、も、入れて。お前のあれ、おれのナカ、に」
高々と上げられていた腰の拘束を緩められ腰が下がると阿川の熱が俺のアナルに触れた。
「入れますよ」
言葉と同時に腰が進められる。
「くっ……ナカ、熱いですね」
ひだを押し広げられ突き進むとそこからジワリと熱が広がっていく。
「あがわぁ」
「どうなんだよ」
「どうかな、忘れたな」
「忘れてしまうくらい……か」
「おいおい、待てよ。そんなに落ち込むなって」
俺は顔を上げて男を見た。男の髭のチクチクが気になって指で弄ぶ。
「そういうなら今すぐ思い出してよ」
男は一瞬息を飲んで、そして小さく「参ったな」と呟いた。
「じゃあさ、お前が思い出させろよ」
男の唇が迫ってくるのを映画でも観ているような気持で眺めていた。
あぁ、これ、俺の唇にくっつくのか。
ぼーっとした脳がそう判断し、キスを受けようと顔を傾けた時グイッと腕を引かれて誰かの腕の中に、いた。
「何の冗談ですか?」
「阿川……?」
「ゲイになったんですか?」
「どうかな、わかんねぇ」
最近大学で見せるその他大勢に向ける顔じゃなくて今日の阿川はなんだか怒っているみたいだ。
「あ、お前嫉妬してんの? そうだよな。このイケメン、お前のタイプだもんな」
「何言ってるんですか」
そうか、こいつを口説きに来たのか。そしたら俺がコイツと一緒にいてそれで怒ってんのか。俺がここで引き下がれば阿川はコイツと……。
「ダメだよ阿川。こいつ、今日は俺のだから」
「すげぇ殺し文句じゃん。というわけで彼の腕、離してくんない?」
「嫌です。あなたこそ、この人に手を出すのはやめて貰えますか?」
「おいおい、どー見たって口説いてきたのはコイツの方だろ?」
「口説かれてもですよ」
阿川が今まで聞いたことも無いような低い声で呟いた。その温度のまま、相手を睨みつける。
「口説かれても手ぇ出すなよ」
周りの空気を一瞬にして凍らせたまま阿川は俺を連れて店の外に出た。
真っ直ぐに歩いているはずなのに俺の体は阿川にくっ付いたり離れたりする。
「こんなに酔っぱらって。未成年でしょうに」
「俺、今日、誕生日なの」
「一馬さんは? 彼とお祝いでもするんじゃないんですか」
「してたんだけど緊急の用事が出来て帰った」
「……そうですか。家まで送りますよ」
ここにきて俺は自分が変な期待をしていたことに気がついた。あんな風に攫われて誕生日だってことも伝えて、その挙句が家に送ります、だ。意味わかんねぇ。
俺はピタリと歩くのをやめた。
「圭太さん?」
「俺、戻るわ。あいつに俺とのセックスが良かったか思い出してもらうところだったんだよ」
「ダメです」
「離せよ!」
阿川が俺の腕を掴む。それを思いっきり振りほどいた。なぜだか、虚しくて、虚しくてたまらなかった。あいつで良い。この寂しさを忘れさせてくれるのなら、あいつで。
「頼むから放っといてくれよ」
「そんなに知りたいのなら僕が教えてあげますよ。圭太さんとのセックスが良かったかどうか、その体で知ればいい」
もう一度阿川に腕を掴まれ、物凄い勢いで連れて行かれたのはこの間と同じホテルだった。
ベッドに投げ出され体が倒れる。
「ちょ、阿川っ」
阿川は俺の言葉に構わず、服を脱いでボクサーパンツだけになった。そして俺の服を掴むと無理やりはぎ取っていく。まだ体に酒が残っているせいで思うように力が入らない俺は、大した抵抗も出来ずになすがままだ。
「やめろって、阿川っ」
「知りたいって言ったのは圭太さんですよ」
阿川が笑わない。目がずっと怒っているままだ。阿川の名前をもう一度だけ叫んだが、そそり立った股間を押し付けられて黙った。
「僕がどれだけ圭太さんに欲情するか思い知らせてあげますよ」
「ひっ」
首筋を舌が這いギュッと目を瞑った。
「僕を見て」
目を開けると少し血走ったような目をした阿川がいる。阿川は俺のパンツと下着を一気に脱がせると足を開かせて俺の体をくの字に曲げた。お尻の穴が丸見えになる恥ずかしい体勢だ。
「圭太さんは身体も柔らかいから色々な体勢がとれますね」
「やだっ、恥ずかしくて死ぬ」
「死なれたら困りますよ。ほらちゃんと見てて」
「あっ、やっ……んっ、はああっ」
見せつけるようにして阿川が俺のペニスを口に咥えた。腰を高く持ち上げられたせいで自分のモノに舌を這わせる阿川が良く見える。
「あんっ、がわ」
「それって喘いでるの? 僕を呼んでるの? どっち?」
阿川がすくすくと笑うから唾液で濡れたペニスに息がかかる。
「あっ」
ズルっと音を立てて吸われれば我慢の効かない体はあっけなく精を吐き出した。それを何事もなかったかのように阿川が飲み下す。
「阿川っ、出せ、出せ、な?」
「もう飲み込んじゃったんですけど」
「ああっ、お前馬鹿か。あんなもの飲んで」
「圭太さんのだから、ですよ」
体勢は未だ股間もアナルもさらけ出した恥ずかしい体勢のままだ。
「ここ、僕のを入れてからは誰のも入れてないですよね?」
「入れてない、入れてない」
「そういえば、こっちは使いました?」
先ほど精を放ったばかりで気の抜けた息子をもチョンと触る。
「使ってない。阿川、この体勢、恥ずかしい」
「そうですよ。恥ずかしい格好をさせてるんです」
「な、んで?」
「女性が相手なら僕も大人しく引き下がった。でも、男が相手だってんなら引き下がらない」
「何言って……あっ」
ぷつっとした感触ののち、にゅるっと指が中に入った。入っているところは見えなくても阿川の指が出たり入ったりしているのが分かる。
「ひっ、あ……」
「もう気持ちいいんですか?」
「そんなんじゃ……んっ」
「そういう割にはしっかり起ってますけど」
「ほ、ほんとうだ」
自分でも意外で思わず口に出してしまった。それを聞いて阿川が吹きだす。
「何で僕、あなたに一目惚れしなかったんだろう……」
二本の指で広げるようにかき混ぜられているソコはぐちゅぐちゅと卑猥な音を立て始め、俺の声も甘く痺れていた。
「あんっ……あ……あんっ、そこ、やだぁ」
「物欲しそうにナカが締まりますけど、やめていいってことですか?」
「やっ、だぁ」
「くす、何を言ってもヤダって言う。ねぇ、お酒のせいにしていいから僕のこと欲しがってよ」
お酒のせいにして、いい?
その言葉で俺のたがが外れた。
「あんっ……あ、がわぁ、も、入れて。お前のあれ、おれのナカ、に」
高々と上げられていた腰の拘束を緩められ腰が下がると阿川の熱が俺のアナルに触れた。
「入れますよ」
言葉と同時に腰が進められる。
「くっ……ナカ、熱いですね」
ひだを押し広げられ突き進むとそこからジワリと熱が広がっていく。
「あがわぁ」
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