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9.理性<快楽 ☆
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「どうぞ。なんか悪かったな、迷惑かけて」
「いえ、俺も入ってきますね」
「あぁ」
高見の背中で少し眠ったせいか、お風呂に入ったからかさっきよりも頭がハッキリとしていた。妙にソワソワしているこの感じも眠気を遠ざけている一因かもしれない。眠りたいと言ってここまで連れてきて貰ったのだから寝ようとは思っているのだが。
「テレビでも付けるか……」
あぁんっ、あっ、あっ、あっ、やんっ
やばっ!! 突然始まったAVに慌ててテレビを消すも、しっかり見てしまった女性のいやらしい姿ははっきりと脳裏に残った。必然的に少し前かがみになって股間を押えていると最悪のタイミングで高見がお風呂から上がった。
「どうしたんですか?前かがみになって」
こんな場所だ。見るものすべてがそういう風になるように先導していくような場所で、僕の息子がそのまま黙って収まるわけはない。誤魔化したって面倒くさいだけだ。
「うっかりテレビつけたらその……まぁ、察しろよ」
「へぇ、立っちゃったってことですか?」
「お前っ、そうハッキリ」
「ぷっ、顔、真っ赤ですよ」
高見が一気に距離を詰め、ベッドが軋んだ。そして僕の横に座るとバスローブの上から僕の股間に手を伸ばした。
「ちょ、おい、何やって……あっ」
いつもより大きな手に包まれて僕の中心はビクンと震える。
「だってこのままじゃ眠れないでしょ」
「そりゃ、あっ……そうだけどっ。こんなっ」
「自分でするよりずっと気持ちいいですよ。ほら、もう先っぽが濡れてきてる」
高見は僕を横向きに抱えるようにして自分の膝に座らせた。
ヌチュっ
「あぁっ、だめっ」
高見の舌が耳を犯す。ヌチュ、クチュっという音がダイレクトに耳に響いて、時折かかる吐息もくすぐったくて体の力が抜けていくのが分かった。
「気持ちいいですか?」
「んっ……気持ちい……あっ」
突然ペニスを上下に扱われて腰が浮きそうになる。乱れていく僕を見ている高見の熱っぽい視線を感じれば、このままどうなってもいいような気がした。
「羽山さん……」
「んっ……」
名前を呼ばれて声の方に顔を向けると唇が重なった。舌を絡ませ、唾液を注ぎ込まれ、飲み込み切れなかった唾液が唇の端から流れる。
快楽がビクビクと僕の体を揺さぶるから、高見の胸元に縋りついた。
「かわいい」
高見の言葉が自然に耳に降りてくる。
「もうイキそうですね。さっきからペニスがピクピクしてますよ」
「そんな……あっ……こと言うなよ」
「つい意地悪したくなっちゃうんですよ」
高見が普段は見せないような意地悪な顔をした。
「やっ、もう……イクっ」
ビクンっと腰を上げ、性器を見せつけるかのようにしてイった僕の精液を、いつの間にか用意していたテッシュで高見がきれいに拭った。
「一回出したのに萎えませんね。くすっ、まだ足りない?」
「はぁっ……そんなことはな……い」
「でも、全然説得力無いですよ」
高見の言うとおりだ。僕のペニスは今でも痛いくらいにそそり立っている。
「今度は一緒に気持ち良くなりましょう?」
高見はベッド脇にあるコンドームを二つ掴むと、慣れた手つきで僕と自分のペニスに装着した。それから僕の下着をはぎとる。
「四つん這いになって」
なけなしの理性で恥ずかしがっていると、高見に押し倒されてそのまま体をひっくり返された。中心に手を伸ばされれば自然と腰が浮く。気が付けば顔をベッドにつけたまま腰だけは高い、腕のない四つん這いの様な体勢になっていた。
「脚、閉じてください」
言われるまま足を閉じるとそこにローションが塗られる。ヌルヌルした高見の手が太ももを這うだけで、ゾクゾクした。
「羽山さん……」
名前を呼ばれると同時に太ももの間に高見の中心が挿入された。バスローブをめくられ、何も身に着けていない下半身が露わになるとそのまま背中にキスをされた。ビクン、と身体が跳ねる。
「いやらしい光景」
そんな言葉が耳に届いて一気に顔に熱が上がった瞬間、高見が動き始めた。ヌチュ、ヌチュと前後にピストンを繰り返すたびにお尻が高見の鼠径部に押され、顔がベッドに押しつけられる。肉体的な快楽はないのに、まるでセックスでもしているかのようなその振動がエロくて、声が漏れた。
「あんっ……あっ……んっ」
「ココに触ってもないし、入れてもないのに声が出ちゃうの?」
「あっ……そん……なこと……ん……っ言われても、なんか……エロ……んっ……くて」
「くす、俺のせい?」
「ん……たか……み……あっん……せいっ」
「ヤバイな」
その声を聞いた瞬間、ペニスが温かい熱に包まれた。背中に高見の息がかかる。
「やだぁ、そんなにこすちゃあぁんっ」
パン パン パン パン
高見の腰がさっきよりも激しく強く打ち付けられる。そのリズムに合わせて高見の手で僕のペニスが擦られる。
「羽山さ……はぁ……気持ち……いい」
熱っぽい高見の声。途端に高見に触れたくて体を起こした。膝をついて立ち、高見の片手は僕のお腹に周り僕を支える。僕が背後にいる高見の首に手を回して横を向くと、高見のもう片方の手が僕にしがみつくようにして伸びてきた。
そのまま重なる唇。
熱に浮かされたかのように高見の口の中を貪り、貪られる。
「あっ、そこはっ」
「乳首も感じるんだ」
クニクニと指の腹で押され、チリチリとした快楽が性器を震わせた。
「腰、動いてますよ。こっちも忘れないでって言ってるみたい」
「高見ぃ」
「そんなに切ない声出さないでくださいよ」
「あぁっ」
高見の手がペニスに戻り、喜びの声が漏れた。打ち付ける腰も激しさを増し、僕の体は崩れ、また四つん這いの体勢になる。背中を舌でなぞられ、ペニスを擦られ、熱い吐息と振動。
「イクっ!」
ビクンと身体が硬直した直後、高見の体が僕の体の上に乗った。汗ばんでいる体、乱れた呼吸。
「た……かみ」
何か言って欲しくて名前を呼べば、優しく微笑んだ高見がいた。
「一緒にお風呂に入りましょうか」
「いえ、俺も入ってきますね」
「あぁ」
高見の背中で少し眠ったせいか、お風呂に入ったからかさっきよりも頭がハッキリとしていた。妙にソワソワしているこの感じも眠気を遠ざけている一因かもしれない。眠りたいと言ってここまで連れてきて貰ったのだから寝ようとは思っているのだが。
「テレビでも付けるか……」
あぁんっ、あっ、あっ、あっ、やんっ
やばっ!! 突然始まったAVに慌ててテレビを消すも、しっかり見てしまった女性のいやらしい姿ははっきりと脳裏に残った。必然的に少し前かがみになって股間を押えていると最悪のタイミングで高見がお風呂から上がった。
「どうしたんですか?前かがみになって」
こんな場所だ。見るものすべてがそういう風になるように先導していくような場所で、僕の息子がそのまま黙って収まるわけはない。誤魔化したって面倒くさいだけだ。
「うっかりテレビつけたらその……まぁ、察しろよ」
「へぇ、立っちゃったってことですか?」
「お前っ、そうハッキリ」
「ぷっ、顔、真っ赤ですよ」
高見が一気に距離を詰め、ベッドが軋んだ。そして僕の横に座るとバスローブの上から僕の股間に手を伸ばした。
「ちょ、おい、何やって……あっ」
いつもより大きな手に包まれて僕の中心はビクンと震える。
「だってこのままじゃ眠れないでしょ」
「そりゃ、あっ……そうだけどっ。こんなっ」
「自分でするよりずっと気持ちいいですよ。ほら、もう先っぽが濡れてきてる」
高見は僕を横向きに抱えるようにして自分の膝に座らせた。
ヌチュっ
「あぁっ、だめっ」
高見の舌が耳を犯す。ヌチュ、クチュっという音がダイレクトに耳に響いて、時折かかる吐息もくすぐったくて体の力が抜けていくのが分かった。
「気持ちいいですか?」
「んっ……気持ちい……あっ」
突然ペニスを上下に扱われて腰が浮きそうになる。乱れていく僕を見ている高見の熱っぽい視線を感じれば、このままどうなってもいいような気がした。
「羽山さん……」
「んっ……」
名前を呼ばれて声の方に顔を向けると唇が重なった。舌を絡ませ、唾液を注ぎ込まれ、飲み込み切れなかった唾液が唇の端から流れる。
快楽がビクビクと僕の体を揺さぶるから、高見の胸元に縋りついた。
「かわいい」
高見の言葉が自然に耳に降りてくる。
「もうイキそうですね。さっきからペニスがピクピクしてますよ」
「そんな……あっ……こと言うなよ」
「つい意地悪したくなっちゃうんですよ」
高見が普段は見せないような意地悪な顔をした。
「やっ、もう……イクっ」
ビクンっと腰を上げ、性器を見せつけるかのようにしてイった僕の精液を、いつの間にか用意していたテッシュで高見がきれいに拭った。
「一回出したのに萎えませんね。くすっ、まだ足りない?」
「はぁっ……そんなことはな……い」
「でも、全然説得力無いですよ」
高見の言うとおりだ。僕のペニスは今でも痛いくらいにそそり立っている。
「今度は一緒に気持ち良くなりましょう?」
高見はベッド脇にあるコンドームを二つ掴むと、慣れた手つきで僕と自分のペニスに装着した。それから僕の下着をはぎとる。
「四つん這いになって」
なけなしの理性で恥ずかしがっていると、高見に押し倒されてそのまま体をひっくり返された。中心に手を伸ばされれば自然と腰が浮く。気が付けば顔をベッドにつけたまま腰だけは高い、腕のない四つん這いの様な体勢になっていた。
「脚、閉じてください」
言われるまま足を閉じるとそこにローションが塗られる。ヌルヌルした高見の手が太ももを這うだけで、ゾクゾクした。
「羽山さん……」
名前を呼ばれると同時に太ももの間に高見の中心が挿入された。バスローブをめくられ、何も身に着けていない下半身が露わになるとそのまま背中にキスをされた。ビクン、と身体が跳ねる。
「いやらしい光景」
そんな言葉が耳に届いて一気に顔に熱が上がった瞬間、高見が動き始めた。ヌチュ、ヌチュと前後にピストンを繰り返すたびにお尻が高見の鼠径部に押され、顔がベッドに押しつけられる。肉体的な快楽はないのに、まるでセックスでもしているかのようなその振動がエロくて、声が漏れた。
「あんっ……あっ……んっ」
「ココに触ってもないし、入れてもないのに声が出ちゃうの?」
「あっ……そん……なこと……ん……っ言われても、なんか……エロ……んっ……くて」
「くす、俺のせい?」
「ん……たか……み……あっん……せいっ」
「ヤバイな」
その声を聞いた瞬間、ペニスが温かい熱に包まれた。背中に高見の息がかかる。
「やだぁ、そんなにこすちゃあぁんっ」
パン パン パン パン
高見の腰がさっきよりも激しく強く打ち付けられる。そのリズムに合わせて高見の手で僕のペニスが擦られる。
「羽山さ……はぁ……気持ち……いい」
熱っぽい高見の声。途端に高見に触れたくて体を起こした。膝をついて立ち、高見の片手は僕のお腹に周り僕を支える。僕が背後にいる高見の首に手を回して横を向くと、高見のもう片方の手が僕にしがみつくようにして伸びてきた。
そのまま重なる唇。
熱に浮かされたかのように高見の口の中を貪り、貪られる。
「あっ、そこはっ」
「乳首も感じるんだ」
クニクニと指の腹で押され、チリチリとした快楽が性器を震わせた。
「腰、動いてますよ。こっちも忘れないでって言ってるみたい」
「高見ぃ」
「そんなに切ない声出さないでくださいよ」
「あぁっ」
高見の手がペニスに戻り、喜びの声が漏れた。打ち付ける腰も激しさを増し、僕の体は崩れ、また四つん這いの体勢になる。背中を舌でなぞられ、ペニスを擦られ、熱い吐息と振動。
「イクっ!」
ビクンと身体が硬直した直後、高見の体が僕の体の上に乗った。汗ばんでいる体、乱れた呼吸。
「た……かみ」
何か言って欲しくて名前を呼べば、優しく微笑んだ高見がいた。
「一緒にお風呂に入りましょうか」
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