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第1章 民間伝承研究部編
転生遺族の入部
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微の放った一言は、縦軸とていりを困惑させた。
「あ、あの、見てみるって?」
「よくぞ訊いてくれました縦軸君!私ね、異世界の力を使えるんだ!」
「なるほど、聞きましょうか。私も気になりますし」
ていりも食いつく。おそらく積元微は彼女が合った中で最も異世界に近い人間だと考えたのだ。
「あのね、君たちはスキルって知ってる?」
微の問いに縦軸が返答していく。
「スキル……ですか?それってあの、ゲームとかでよく見るやつのことですか?」
「そうだよ。スキルっていうのはね、異世界の人だったら当たり前に持ってる超能力みたいなものなんだ。それでねそれでね、なんと私は、そのスキルが使えるんだよーーー!」
衝撃の事実であった。彼女は異世界の力であるスキルを使うことができるというのだ。
しかし疑問も残る。仮にスキルが使えたとして、何故それが異世界の力だと分かるのか?
「あの……スキルが使えるってとこからもう信じられなくてもおかしくないってレベルなんですけど、それと異世界とどう繋がるんですか?」
「へ?」
「だから、そのスキルから何がどうなって異世界の存在を知ったんですか?」
「あ、そういうことか!えっとね、それは私のスキルの能力のおかげなんだ!」
「スキルの能力?」
「そう、私のスキルはね、異世界のことが分かるスキルなんだ!その名もスキル〈天文台〉!これを使うと異世界の光景を見ることができるんだ!」
「なっ、それはどういうこt」
「それは本当ですか⁉︎」
ここに来てていりが強く反応する。それだけ彼女のスキルが衝撃的だったのだ。
「うん、本当だよ。私が8歳のときに使えるようになってね、それで異世界のことも知ったんだ」
「では、その〈天文台〉っていうスキルを使えば私たちも異世界を見ることが可能という訳ですか?」
「無理だよ」
「「え?」」
「今は無理なんだ。ごめんね」
「待ってください、じゃあどうやって僕たちが異世界の様子を見れるっていうんですか?」
「今はって言ったでしょ?」
「え?」
「うんとね、スキルにはLvってのがあってね、Lvが低いと出来ることも少ないんだ」
「じゃあそのLvを上げれば、僕たちに異世界を見せられると、そういうことですか?」
「その通り!楽しみにしてて!」
「「……」」
黙り込む縦軸とていり。はっきり言って彼女の話には何一つ証拠がない。ここまで異世界やスキルが実在する前提で話を進めて来たが、あくまでもそれは仮定でしかない。言ってしまえば、彼女が趣味の悪い冗談を言っていると考えた方が筋が通るのだ。
そんな中、ていりが言い放つ。
「分かりました。あなたの話を信じましょう。あなたのスキルのLvが上がるのを楽しみにしてます。」
「本当⁉︎ありがとう!」
「え、いや、三角さん、いいのかい?すっごく信憑性低いよ?」
「何言ってるの?あなただって私の話信じてくれたじゃない。ここで私が彼女を信じないのは流石に酷いと思わない?」
「……!分かった。じゃあ僕も信じるよ」
「わーい!2人ともありがとう!私もレベリング頑張るね!」
「それに関してなんですが、私と虚君はここに入部するのでよろしくお願いします」
「本当に⁉︎」
「え⁉︎待て待て待て三角さん。何で今の話が入部に繋がるんだ⁉︎」
「決まってるじゃない。私たちも積元先輩のレベリング手伝うのよ。そうすれば私は異世界に近づけるし、良いこと尽くめじゃない」
「僕の利益はどこ行った……。まあ分かったよ、どのみち手伝おうと思ってたし」
「わーい!後輩きたーーー!じゃあ明日からよろしくね、2人とも」
こうして虚縦軸と三角ていりは民間伝承研究部の一員となった。そして、この出会いが後の彼らの運命を大きく変えていくのだった。
帰り道にて、積元微は終始楽しそうにしていた。1年の時は彼女を変人扱いして誰も入部どころか近づこうともしなかったのに、今日はなんと後輩が2人も入部してくれたのだ。
「ふんふふ~ん、うれしいな、これから2人と一緒に部活かあ。青春だな~」
そんな中、微はあることを思い出す。実は教室で2人を見かけた時からずっと分からないことがある。
「何であの子はスキル使えること隠してるんだろ?」
「あ、あの、見てみるって?」
「よくぞ訊いてくれました縦軸君!私ね、異世界の力を使えるんだ!」
「なるほど、聞きましょうか。私も気になりますし」
ていりも食いつく。おそらく積元微は彼女が合った中で最も異世界に近い人間だと考えたのだ。
「あのね、君たちはスキルって知ってる?」
微の問いに縦軸が返答していく。
「スキル……ですか?それってあの、ゲームとかでよく見るやつのことですか?」
「そうだよ。スキルっていうのはね、異世界の人だったら当たり前に持ってる超能力みたいなものなんだ。それでねそれでね、なんと私は、そのスキルが使えるんだよーーー!」
衝撃の事実であった。彼女は異世界の力であるスキルを使うことができるというのだ。
しかし疑問も残る。仮にスキルが使えたとして、何故それが異世界の力だと分かるのか?
「あの……スキルが使えるってとこからもう信じられなくてもおかしくないってレベルなんですけど、それと異世界とどう繋がるんですか?」
「へ?」
「だから、そのスキルから何がどうなって異世界の存在を知ったんですか?」
「あ、そういうことか!えっとね、それは私のスキルの能力のおかげなんだ!」
「スキルの能力?」
「そう、私のスキルはね、異世界のことが分かるスキルなんだ!その名もスキル〈天文台〉!これを使うと異世界の光景を見ることができるんだ!」
「なっ、それはどういうこt」
「それは本当ですか⁉︎」
ここに来てていりが強く反応する。それだけ彼女のスキルが衝撃的だったのだ。
「うん、本当だよ。私が8歳のときに使えるようになってね、それで異世界のことも知ったんだ」
「では、その〈天文台〉っていうスキルを使えば私たちも異世界を見ることが可能という訳ですか?」
「無理だよ」
「「え?」」
「今は無理なんだ。ごめんね」
「待ってください、じゃあどうやって僕たちが異世界の様子を見れるっていうんですか?」
「今はって言ったでしょ?」
「え?」
「うんとね、スキルにはLvってのがあってね、Lvが低いと出来ることも少ないんだ」
「じゃあそのLvを上げれば、僕たちに異世界を見せられると、そういうことですか?」
「その通り!楽しみにしてて!」
「「……」」
黙り込む縦軸とていり。はっきり言って彼女の話には何一つ証拠がない。ここまで異世界やスキルが実在する前提で話を進めて来たが、あくまでもそれは仮定でしかない。言ってしまえば、彼女が趣味の悪い冗談を言っていると考えた方が筋が通るのだ。
そんな中、ていりが言い放つ。
「分かりました。あなたの話を信じましょう。あなたのスキルのLvが上がるのを楽しみにしてます。」
「本当⁉︎ありがとう!」
「え、いや、三角さん、いいのかい?すっごく信憑性低いよ?」
「何言ってるの?あなただって私の話信じてくれたじゃない。ここで私が彼女を信じないのは流石に酷いと思わない?」
「……!分かった。じゃあ僕も信じるよ」
「わーい!2人ともありがとう!私もレベリング頑張るね!」
「それに関してなんですが、私と虚君はここに入部するのでよろしくお願いします」
「本当に⁉︎」
「え⁉︎待て待て待て三角さん。何で今の話が入部に繋がるんだ⁉︎」
「決まってるじゃない。私たちも積元先輩のレベリング手伝うのよ。そうすれば私は異世界に近づけるし、良いこと尽くめじゃない」
「僕の利益はどこ行った……。まあ分かったよ、どのみち手伝おうと思ってたし」
「わーい!後輩きたーーー!じゃあ明日からよろしくね、2人とも」
こうして虚縦軸と三角ていりは民間伝承研究部の一員となった。そして、この出会いが後の彼らの運命を大きく変えていくのだった。
帰り道にて、積元微は終始楽しそうにしていた。1年の時は彼女を変人扱いして誰も入部どころか近づこうともしなかったのに、今日はなんと後輩が2人も入部してくれたのだ。
「ふんふふ~ん、うれしいな、これから2人と一緒に部活かあ。青春だな~」
そんな中、微はあることを思い出す。実は教室で2人を見かけた時からずっと分からないことがある。
「何であの子はスキル使えること隠してるんだろ?」
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