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扉を見ると、そこにはお兄様が立っている。
「お兄様、どうされましたの?」
「リリアナ…」
「あっ、食事も取らずに寝てしまっていたので、ご心配を掛けてしまったのですね…」
お兄様は、何も言わずに立っている。
「お兄様?」
「…ごめん…リリアナも早く休むんだよ」
扉を閉めて部屋に戻ってしまった。
何だったのでしょうか?
次の日は体調も良かったので、予定していた散歩に行ける事になり、帽子に日傘をさして湖まで歩いた。
「大丈夫かい?疲れたなら休憩を取るから、我慢しないで必ず言うんだよ」
「はい、お兄様」
湖までは屋敷から見えるよりも距離が有り、今のリリアナには、休憩を取らずに辿り着ける事は出来なかった。
体力が落ちてしまっているのかしら…もう少し頑張らないと皆に迷惑を掛けてしまうわね。
明日から、天気の良い日は散歩させて貰いましょう。
「うわぁ~とても大きいのですね」
湖は、窓から見るよりも大きくボートにも乗れる様だ。
「乗るかい!?」
「良いのですか?」
「勿論」と言うと、お兄様は、リリアナと2人でボートに乗り、オールを漕いでいく。
「素敵ですね♪」
「俺がかい?」
「えっ?お、お兄様も素敵ですけれど、景色が素敵だと…」
「ふふ、照れてるリリアナも可愛いね!」
「もう、お兄様ったら、からかわないで下さい!」
「からかってなど無いよ!リリアナは、可愛いよ」
お兄様の顔が真顔なので、リリアナは、どうしたら良いのか分からなく、俯いてしまった。
「お兄様、どうされましたの?」
「リリアナ…」
「あっ、食事も取らずに寝てしまっていたので、ご心配を掛けてしまったのですね…」
お兄様は、何も言わずに立っている。
「お兄様?」
「…ごめん…リリアナも早く休むんだよ」
扉を閉めて部屋に戻ってしまった。
何だったのでしょうか?
次の日は体調も良かったので、予定していた散歩に行ける事になり、帽子に日傘をさして湖まで歩いた。
「大丈夫かい?疲れたなら休憩を取るから、我慢しないで必ず言うんだよ」
「はい、お兄様」
湖までは屋敷から見えるよりも距離が有り、今のリリアナには、休憩を取らずに辿り着ける事は出来なかった。
体力が落ちてしまっているのかしら…もう少し頑張らないと皆に迷惑を掛けてしまうわね。
明日から、天気の良い日は散歩させて貰いましょう。
「うわぁ~とても大きいのですね」
湖は、窓から見るよりも大きくボートにも乗れる様だ。
「乗るかい!?」
「良いのですか?」
「勿論」と言うと、お兄様は、リリアナと2人でボートに乗り、オールを漕いでいく。
「素敵ですね♪」
「俺がかい?」
「えっ?お、お兄様も素敵ですけれど、景色が素敵だと…」
「ふふ、照れてるリリアナも可愛いね!」
「もう、お兄様ったら、からかわないで下さい!」
「からかってなど無いよ!リリアナは、可愛いよ」
お兄様の顔が真顔なので、リリアナは、どうしたら良いのか分からなく、俯いてしまった。
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