私の好きなお兄様

山葵

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本来なら5日で着く別荘に、休憩を多く入れた為に1週間掛けて到着した。

別荘は、湖の近くに有り、森林に囲まれて、とても素敵な場所だ。

「うわぁ~湖に光が反射してとても綺麗!」

「別荘は、気に入った!?」

「はい、とても素敵な所ですね♪」

別荘には、連れてきた使用人達と、別荘を管理していた使用人達とで8人しか居ない。

お兄様とわたくしの部屋は隣続きの部屋にされた。

部屋の中にある扉で行き来が出来る為、この部屋は夫婦の部屋なのでは?と思ったが、きっと、わたくしの体調を気遣っての事だと思った。

「リリアナ、疲れてだろう?今日は、無理をしないでベッドで休む様にね!」

「ありがとうございます」

「明日は、体調が良ければ、湖の方まで散歩しよう」

「はい、楽しみにしていますね♪」

湖に連れて行って貰えるのね!楽しみだわ。

それにしても、お兄様は、過保護なのね…。

そんなに心配されなくても大丈夫なのに…。

とはいえ、体調を崩してしまったら、明日の散歩どころか、当分はベッド生活にされてしまう。

折角、素敵な場所に来れたのだもの、楽しんでから帰らないと…。

湯浴みをした後、お兄様に言われた通り、ベッドに入り横になった。

んんー、眠ってしまっていたのね…。

気が付けば、外は暗くなっていた。

窓から湖を見れば、月が湖に映り、昼間とは違う風景が広がる。

本当に、なんて綺麗なのだろう。

そう思い湖を見つめていると、部屋の中の扉が開く音が聞こえた。
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