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国王の命により、私達は謁見室へと移される。
なぜか私には小さな椅子とテーブルが用意され「暫く待たせるからとお茶を飲んで待つ様に」と国王が用意させたと言われる。
「フィリップ様ぁ~アイサも疲れちゃいましたぁ~喉も乾いたしぃ~座りたいですぅ~」
「そうだな。おいっ、お前!俺達にも至急 椅子とお茶を用意しろ!」
「国王陛下より殿下達は立って待つ様にとの事です」
「なっ、なんだと!?」
扉がノックされ、入って来たのはお父様。
「お父様、どうされたのです?」
「国王より残る様に言われてね。それよりクリス、大変た ったね。大丈夫か?」
「ええ、大丈夫ですわ」
また暫くすると扉がノックされ青い顔をした男爵が入ってきた。
「お父様!?なぜ王宮に?」
「国王陛下が呼んでいると従者が来て…」
あぁだから暫く時間が掛かるだったのか。
わざわざ男爵まで呼んだという事は、馬鹿殿下は…。
本人、気が付いてないだろうなぁ~、馬鹿だから。
従者が国王と王族の入室を告げた。
私とお父様は席を立ち礼をする。
男爵も同じく礼をした。
やはりここでもアイサは、そのままだ。
「皆の者、楽にせよ。さてフィリップ、先程の続きを聞こうか?」
「はい、父上。クリスは、学園でアイサを虐めておりました。その行いは王族には相応しくないと思い婚約破棄をしました」
「そうか…しかし、おかしいな?影からの報告ではクリス嬢は虐めなどしてないとある。不思議な事だ」
「そこの貴女。クリスちゃんが虐めてたと言うけれど、一体なにをされたのかしら?」
「えっとぉ~横を通った時に押されて倒されたり、フィリップ様にぃ~近付くなっ!と言って叩かれたりぃ~階段から~突き落とされそうになったり~かなぁ~?」
アイサ、貴女は誰と話をしているのか分かっているの?この国の王妃様よ!
「うふふ、この子 面白い子ね。口の聞き方も知らなければ、私達に対する敬意もない。王族に相応しくないのはどちらかも分からないなんて…」
男爵を見れば顔が顔面蒼白で今にも倒れそう。
「ふむ、クリス嬢、向こうはそう言っているが?」
「国王陛下、発言を失礼致します。わたくしには何の事か…。フィリップ殿下がアイサさんと仲良くしていらっしゃるのは知っておりました。いつか婚約が解消されるだろうと。私は、それで構わないと…殿下が好きな人が出来たのなら身を引こうと思っておりました。それなのに虐めただなんて…」
「フィリップは、クリス嬢と婚約破棄をして、そこの娘と婚約したいのだったな?」
「は…い…え…」
「はっきりしろ!!」
「その…実は、子供が…」
「「「「「「!!!!!!!」」」」」」
結婚前に子供!?
馬鹿だ!馬鹿すぎる!!
「もうすぐでぇ~3ヶ月なんですぅ~。ねぇ~」
「男爵の所は跡継ぎは居たか?」
「は、はい息子が…」
「そうか…ふむ……フィリップの王位継承権を剥奪する。王族籍も除籍とする。北にある領地を与える。一代限りの男爵位を授ける。以上だ」
「待って下さい!父上」
「お前に父上と呼ばれる筋合いはない」
そう言うと陛下と王妃は退室してしまった。
「兄上、姉上…どうか父上に…」
5人は首を横に振った。
「僕達が甘やかし過ぎたのかなぁ?」
「ここまで愚かだとは思いもしないでしょう?」
「残念だ…」
王子達も退室したので、私達も帰る事にする。
なぜか私には小さな椅子とテーブルが用意され「暫く待たせるからとお茶を飲んで待つ様に」と国王が用意させたと言われる。
「フィリップ様ぁ~アイサも疲れちゃいましたぁ~喉も乾いたしぃ~座りたいですぅ~」
「そうだな。おいっ、お前!俺達にも至急 椅子とお茶を用意しろ!」
「国王陛下より殿下達は立って待つ様にとの事です」
「なっ、なんだと!?」
扉がノックされ、入って来たのはお父様。
「お父様、どうされたのです?」
「国王より残る様に言われてね。それよりクリス、大変た ったね。大丈夫か?」
「ええ、大丈夫ですわ」
また暫くすると扉がノックされ青い顔をした男爵が入ってきた。
「お父様!?なぜ王宮に?」
「国王陛下が呼んでいると従者が来て…」
あぁだから暫く時間が掛かるだったのか。
わざわざ男爵まで呼んだという事は、馬鹿殿下は…。
本人、気が付いてないだろうなぁ~、馬鹿だから。
従者が国王と王族の入室を告げた。
私とお父様は席を立ち礼をする。
男爵も同じく礼をした。
やはりここでもアイサは、そのままだ。
「皆の者、楽にせよ。さてフィリップ、先程の続きを聞こうか?」
「はい、父上。クリスは、学園でアイサを虐めておりました。その行いは王族には相応しくないと思い婚約破棄をしました」
「そうか…しかし、おかしいな?影からの報告ではクリス嬢は虐めなどしてないとある。不思議な事だ」
「そこの貴女。クリスちゃんが虐めてたと言うけれど、一体なにをされたのかしら?」
「えっとぉ~横を通った時に押されて倒されたり、フィリップ様にぃ~近付くなっ!と言って叩かれたりぃ~階段から~突き落とされそうになったり~かなぁ~?」
アイサ、貴女は誰と話をしているのか分かっているの?この国の王妃様よ!
「うふふ、この子 面白い子ね。口の聞き方も知らなければ、私達に対する敬意もない。王族に相応しくないのはどちらかも分からないなんて…」
男爵を見れば顔が顔面蒼白で今にも倒れそう。
「ふむ、クリス嬢、向こうはそう言っているが?」
「国王陛下、発言を失礼致します。わたくしには何の事か…。フィリップ殿下がアイサさんと仲良くしていらっしゃるのは知っておりました。いつか婚約が解消されるだろうと。私は、それで構わないと…殿下が好きな人が出来たのなら身を引こうと思っておりました。それなのに虐めただなんて…」
「フィリップは、クリス嬢と婚約破棄をして、そこの娘と婚約したいのだったな?」
「は…い…え…」
「はっきりしろ!!」
「その…実は、子供が…」
「「「「「「!!!!!!!」」」」」」
結婚前に子供!?
馬鹿だ!馬鹿すぎる!!
「もうすぐでぇ~3ヶ月なんですぅ~。ねぇ~」
「男爵の所は跡継ぎは居たか?」
「は、はい息子が…」
「そうか…ふむ……フィリップの王位継承権を剥奪する。王族籍も除籍とする。北にある領地を与える。一代限りの男爵位を授ける。以上だ」
「待って下さい!父上」
「お前に父上と呼ばれる筋合いはない」
そう言うと陛下と王妃は退室してしまった。
「兄上、姉上…どうか父上に…」
5人は首を横に振った。
「僕達が甘やかし過ぎたのかなぁ?」
「ここまで愚かだとは思いもしないでしょう?」
「残念だ…」
王子達も退室したので、私達も帰る事にする。
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