2 / 3
2
しおりを挟む
ヒビト様とマリアの結婚式の日は、マリアにとても似つかわしく大雨。
招待されたご夫人達は、ドレスが汚れてしまう事を嘆いていた。
マリアだけでなく、お義母様も雨女なのよね。
式場へは、始まるギリギリに入り、目立たない様にしていた。
お父様にエスコートされたマリアが入場し、バージョンロードを歩き始める。
一番後ろの席で、2人が気が付く様に通路に近付き拍手する。
私に気が付いた2人は、一瞬歩みを止めて私を見たが、周りの視線に気が付き笑顔になって進んで行った。
お父様は、マリアから離れるとお義母様に耳打ちし、驚くお義母様の顔を見て私は笑ってしまった。
そうよね。領地に居ると思っていた私が元婚約者と婚約者を奪った義妹の結婚式に来るなんて驚きよね。
式が終わる直前に私は、そっと式場を抜け出す。
お父様とお義母様は、私を披露宴に出席させない様にし追い返そうとする事が分かっているから、私は会場を出て待機させていた馬車に乗り込む。
ここで披露宴が始まるまで待つのだ。
案の定、お父様達は、使用人に命じ、私を捜して追い返そうとしていた。
私が乗っていた馬車は、ダイナ伯爵家の馬車で気が付かれる事はなかった。
披露宴が始まった時刻に、私はダイナ伯爵家三男のロバート様にエスコートされ会場入りする。
「ヒビト様、マリア。本日は御結婚おめでとうございます」
「お義姉様!?」
「セザンヌ!?なぜ君がここに?」
「マリアから、招待状を頂きましたので姉として祝福させて頂こうと領地から出て参りましたの」
「マリア、本当に君が招待状を送ったのか!?」
「だ、だって…来るなんて思わないじゃない」
「確かに…」
「あら招待状が届いたのに、わたくしは来ては行けなかったのかしら?」
「普通の人は元婚約者の結婚式に来ないでしょ!?お義姉様は、どれだけ面の皮が厚いのよ!!」
私に気が付いたお父様とお義母様が慌ててやって来た。
「セザンヌ、なぜお前がここに居る!?」
またそれですか…。
「先程も、ヒビト様に説明した通り、マ、リ、アから正式に結婚式の招待状を頂きましたの。わたくしが参列するのは義姉として当然かと…」
「マリア、それは本当か!?」
「あぁ貴女は何て馬鹿な事を…」
「だって本当に参列するなんて思わないじゃない!?」
「「確かに…」」
周りの参列した貴族達は、面白いものでも見るように私達の様子をチラチラと見ている。
「まぁお父様、わたくしは、マリアの結婚式に参列してはいけなかったのですね…あぁロバート様、ご一緒していただいたのに、申し訳ございませんでした」
お父様は、そこでやっとロバート様の存在に気が付く。
「これはこれはダイナ伯爵家のロバート君ではないか…なぜセザンヌと一緒に?」
ダイナ伯爵家三男ロバート様は、王太子の側近を務めている。
さすがのお父様も、ロバート様の事はご存知だった様だ。
招待されたご夫人達は、ドレスが汚れてしまう事を嘆いていた。
マリアだけでなく、お義母様も雨女なのよね。
式場へは、始まるギリギリに入り、目立たない様にしていた。
お父様にエスコートされたマリアが入場し、バージョンロードを歩き始める。
一番後ろの席で、2人が気が付く様に通路に近付き拍手する。
私に気が付いた2人は、一瞬歩みを止めて私を見たが、周りの視線に気が付き笑顔になって進んで行った。
お父様は、マリアから離れるとお義母様に耳打ちし、驚くお義母様の顔を見て私は笑ってしまった。
そうよね。領地に居ると思っていた私が元婚約者と婚約者を奪った義妹の結婚式に来るなんて驚きよね。
式が終わる直前に私は、そっと式場を抜け出す。
お父様とお義母様は、私を披露宴に出席させない様にし追い返そうとする事が分かっているから、私は会場を出て待機させていた馬車に乗り込む。
ここで披露宴が始まるまで待つのだ。
案の定、お父様達は、使用人に命じ、私を捜して追い返そうとしていた。
私が乗っていた馬車は、ダイナ伯爵家の馬車で気が付かれる事はなかった。
披露宴が始まった時刻に、私はダイナ伯爵家三男のロバート様にエスコートされ会場入りする。
「ヒビト様、マリア。本日は御結婚おめでとうございます」
「お義姉様!?」
「セザンヌ!?なぜ君がここに?」
「マリアから、招待状を頂きましたので姉として祝福させて頂こうと領地から出て参りましたの」
「マリア、本当に君が招待状を送ったのか!?」
「だ、だって…来るなんて思わないじゃない」
「確かに…」
「あら招待状が届いたのに、わたくしは来ては行けなかったのかしら?」
「普通の人は元婚約者の結婚式に来ないでしょ!?お義姉様は、どれだけ面の皮が厚いのよ!!」
私に気が付いたお父様とお義母様が慌ててやって来た。
「セザンヌ、なぜお前がここに居る!?」
またそれですか…。
「先程も、ヒビト様に説明した通り、マ、リ、アから正式に結婚式の招待状を頂きましたの。わたくしが参列するのは義姉として当然かと…」
「マリア、それは本当か!?」
「あぁ貴女は何て馬鹿な事を…」
「だって本当に参列するなんて思わないじゃない!?」
「「確かに…」」
周りの参列した貴族達は、面白いものでも見るように私達の様子をチラチラと見ている。
「まぁお父様、わたくしは、マリアの結婚式に参列してはいけなかったのですね…あぁロバート様、ご一緒していただいたのに、申し訳ございませんでした」
お父様は、そこでやっとロバート様の存在に気が付く。
「これはこれはダイナ伯爵家のロバート君ではないか…なぜセザンヌと一緒に?」
ダイナ伯爵家三男ロバート様は、王太子の側近を務めている。
さすがのお父様も、ロバート様の事はご存知だった様だ。
1,451
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説

【12話完結】私はイジメられた側ですが。国のため、貴方のために王妃修行に努めていたら、婚約破棄を告げられ、友人に裏切られました。
西東友一
恋愛
国のため、貴方のため。
私は厳しい王妃修行に努めてまいりました。
それなのに第一王子である貴方が開いた舞踏会で、「この俺、次期国王である第一王子エドワード・ヴィクトールは伯爵令嬢のメリー・アナラシアと婚約破棄する」
と宣言されるなんて・・・

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。

【完結】「別れようって言っただけなのに。」そう言われましてももう遅いですよ。
まりぃべる
恋愛
「俺たちもう終わりだ。別れよう。」
そう言われたので、その通りにしたまでですが何か?
自分の言葉には、責任を持たなければいけませんわよ。
☆★
感想を下さった方ありがとうございますm(__)m
とても、嬉しいです。

[完結]愛していたのは過去の事
シマ
恋愛
「婚約破棄ですか?もう、一年前に済んでおります」
私には婚約者がいました。政略的な親が決めた婚約でしたが、彼の事を愛していました。
そう、あの時までは
腐った心根の女の話は聞かないと言われて人を突き飛ばしておいて今更、結婚式の話とは
貴方、馬鹿ですか?
流行りの婚約破棄に乗ってみた。
短いです。


[完結]思い出せませんので
シマ
恋愛
「早急にサインして返却する事」
父親から届いた手紙には婚約解消の書類と共に、その一言だけが書かれていた。
同じ学園で学び一年後には卒業早々、入籍し式を挙げるはずだったのに。急になぜ?訳が分からない。
直接会って訳を聞かねば
注)女性が怪我してます。苦手な方は回避でお願いします。
男性視点
四話完結済み。毎日、一話更新

【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。

あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる