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55.ジルとメイリーンの結婚式
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ホワイト家とクラーク家が案内された席は、親族席の隣だった。
「ホワイト家の皆様と、クラーク家の皆さまです」
案内係がすでに席についていた壮年期の夫婦が立ち上がり、にっこりと微笑んだ。
「クラーク子爵、クラーク夫人、お久しぶりです。そちらはホワイト辺境伯ですね。ということは、シェリー様ですか?」
シェリーがとまどっていると、壮年の男性は「ああ」と声を上げた後、もう一度話し始めた。
「私はメイリーンの父、スミス・アルコットです。こちらは妻のエイダ。エイダ、ご挨拶を。こちらはあのシェリー様のご家族だ」
シェリーは、『あの』という言葉に引っかかりを覚えたが、笑顔で対応した。
「メイリーン様にはお世話になりました。シェリー・ホワイトです」
「順番が逆になりましたが、カルロス・ホワイトです。本日はおめでとうございます」
カルロスが右手を差し出すと、メイリーンの父スミス氏も手を出し握手をした。
「うちのメイリーンが結婚できたのはシェリー様のおかげかもしれません。ジルとメイリーンはとても仲が良かったけれど、まるで兄妹のようでしたから」
スミス氏がそういって笑う。ホワイト家、クラーク家も、微笑み返した。
「クラーク子爵もおいでくださってありがとうございます」
「めでたい日を迎えられて、心よりお祝いを申し上げます」
シリルの挨拶が終わると、アシュトンもかるくお辞儀をした。
「アシュトン君も立派になられて」
「背ばかり大きくなって、中身は子どものままです」
シリルがそう言うとアシュトンは、はにかむように笑った。
「さあ、お座りください。そろそろ結婚式が始まります」
ホワイト家とクラーク家が席に着いたのを確認して、アルコット夫妻も席に着いた。
間を置かずして、音楽が奏でられ始めた。
「ホワイト家の皆様と、クラーク家の皆さまです」
案内係がすでに席についていた壮年期の夫婦が立ち上がり、にっこりと微笑んだ。
「クラーク子爵、クラーク夫人、お久しぶりです。そちらはホワイト辺境伯ですね。ということは、シェリー様ですか?」
シェリーがとまどっていると、壮年の男性は「ああ」と声を上げた後、もう一度話し始めた。
「私はメイリーンの父、スミス・アルコットです。こちらは妻のエイダ。エイダ、ご挨拶を。こちらはあのシェリー様のご家族だ」
シェリーは、『あの』という言葉に引っかかりを覚えたが、笑顔で対応した。
「メイリーン様にはお世話になりました。シェリー・ホワイトです」
「順番が逆になりましたが、カルロス・ホワイトです。本日はおめでとうございます」
カルロスが右手を差し出すと、メイリーンの父スミス氏も手を出し握手をした。
「うちのメイリーンが結婚できたのはシェリー様のおかげかもしれません。ジルとメイリーンはとても仲が良かったけれど、まるで兄妹のようでしたから」
スミス氏がそういって笑う。ホワイト家、クラーク家も、微笑み返した。
「クラーク子爵もおいでくださってありがとうございます」
「めでたい日を迎えられて、心よりお祝いを申し上げます」
シリルの挨拶が終わると、アシュトンもかるくお辞儀をした。
「アシュトン君も立派になられて」
「背ばかり大きくなって、中身は子どものままです」
シリルがそう言うとアシュトンは、はにかむように笑った。
「さあ、お座りください。そろそろ結婚式が始まります」
ホワイト家とクラーク家が席に着いたのを確認して、アルコット夫妻も席に着いた。
間を置かずして、音楽が奏でられ始めた。
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