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24、ユイ、風邪をひく
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「もしもし、伊口です。ユイが風邪で熱を出したので今日のアルバイトは休ませて頂けますでしょうか?」
「ああ、晴人君。ウチは大丈夫だよ。でも、ユイちゃんの具合は大丈夫?」
「三十八度の熱があるので、今日は家で寝てて貰います」
「そうか、お大事に」
僕は、ユイのバイト先の佐藤さんに電話をすると、ため息をついた。
「ユイ、暖かくなってきたからって、キャミソールと下着で寝たりしたら風邪引いちゃうよ」
「うう、申し訳ない」
ユイは元気が無い。それもそうだろう。こちらの世界に来るまで、風邪なんてかかったことが無いって言っていた。
「ご飯もいらないぞ、今は」
「じゃあ、ゼリー食べて。それで薬飲んでね。って、病院は行かなくて大丈夫なの?」
「……病院は嫌いだ」
ユイの言葉に、僕はやれやれと、またため息をついた。
「それじゃ、僕は学校に行くから。今日は一日布団で寝てるように!」
「分かった」
布団の中から、赤い顔をしたユイが、目だけを僕に向けている。
「お腹が空いたら、台所のお鍋の中に卵粥が入ってるから、それ食べてね」
「……ああ」
ユイは目をつむって、布団に潜り込んだ。かなり辛そうだ。
「何かあったら、携帯に連絡してね」
「分かった、早く行かないと遅刻するぞ? 晴人」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい……」
元気の無いユイを見ていると、こちらもなんだか気が抜けてしまう。
学校に行くと、葉山さんが話しかけてきた。
「おはよう、晴人君。……あれ? ユイちゃんは?」
「……風邪引いて、寝てる」
「え!?」
葉山さんの大きな声に、僕は驚いた。
「ユイちゃん、風邪引くの?」
僕も驚いたから人のことは言えないけど、葉山さん、ちょっと酷い。
「僕も考えたこと無かったけど、風邪で熱が三十八度超えてる」
「ええ……? 大丈夫なのかな? 病院は?」
「行きたくないって。薬飲んで寝てれば治るって言って聞かなかった」
「そっか……」
葉山さんはユイの事を聞いて、家に何か連絡をしていた。
「今日、帰りにお見舞いに行っても良いかな?」
「うん、でも風邪がうつったら大変だし、ユイも辛いだろうから少しだけかな」
「分かってる」
葉山さんは頷いた。
授業も昼食もユイがいないと、静かでなんだか寂しかった。
「SNS、更新しないの?」
「うん、ユイちゃんが治ってからでいいかなって思って。今騒ぎになっても大変だし」
そう言っていると、葉山さんのスマホが鳴った。
「あ、クラスメートがユイちゃんが病欠って書き込んじゃった」
「え?」
次の瞬間から、葉山さんのスマホがひっきり無しに鳴り始めた。
「うわ、みんなでお見舞いに行こうって話になってきちゃってる……」
「無理だよ、ウチは小さなアパートなんだから。皆が来たらパニックになっちゃう」
僕は葉山さんにスマホを借りて、SNSに書き込みをさせて貰った。
『ユイは大丈夫です。お見舞いは気持ちだけで十分です。また連絡します。伊口晴人』
しばらくすると、葉山さんのスマホが静かになった。
「今日は、ちょっとお邪魔したらすぐ帰るからね」
「うん」
授業が終わると、葉山さんの車が校門で待っていた。
「お嬢様、今日は伊口さんのお宅に行くんですよね?」
「はい、少しだけお邪魔します」
葉山さんが僕の手を引いて、車に乗せた。柔らかな感触に、心臓がドキリとする。
「それじゃ、よろしくおねがいします」
「はい」
車の中は静かだった。
「今日は、消化が良くてバランスの取れた食事を南さんにつくって置いて貰ったんです」
「え?」
「ユイちゃんと、晴人君で食べてね」
「ありがとう、葉山さん」
僕がお礼を言っていると、運転手の佐々木さんが僕達に声をかけた。
「もう着きますよ」
いつもの安アパートに着いた。
「それじゃ、ちょっと待っててね。葉山さん」
「はい」
僕は鍵を開けて、中に入った。
「ユイ、ただいま。葉山さんがお見舞いに来たよ」
「……おう! お帰り。晴人」
ユイはベッドに腰掛けて、スポーツドリンクを飲んでいた。
「ユイ、パジャマはだけてるよ?」
「ああ、気にするな! 体は大分楽になったぞ!? 薬って効くんだな!」
僕がユイと話していると、葉山さんが大きな荷物を持ってドアから顔を覗かせた。
「おじゃまします、ユイちゃん、大丈夫?」
「もう大丈夫だ!! 熱も三十七度まで下がった!!」
「って、まだちょっと熱あるじゃないですか!? ちゃんと寝てなきゃ、ユイちゃん」
「……はーい」
ユイはつまらなそうに、布団に戻った。
「葉山さん、その荷物は?」
「これは、南さんのお弁当です」
「やった!! 南の作る物は美味しいからな!! っと、別に晴人の食事がまずいわけじゃ無いぞ!?」
ユイはベッドから飛び出して、葉山さんから弁当を受け取った。
「ユイ、おかゆは?」
「全部食べた!」
「ゆっくり寝た?」
「ああ!!」
ユイはまだすこし顔が赤かったが、朝に比べるとずいぶん元気になっている。
「それじゃ、私はこれで帰りますね。明日、また学校でお会いしましょう」
「ありがとう! さくら!」
僕とユイは葉山さんを見送ってから、ユイは三人前、僕は一人前のお弁当を食べた。
僕とユイはやっぱり南さんは料理が上手だと感心した。
「ユイ、今日はもうシャワーを浴びて薬を飲んで寝ちゃってね。明日は学校いけるかな?」
「もう大丈夫だと思うぞ!? 心配をかけたな、晴人」
ユイはにっこりと笑った。
「……ユイがいないと、学校が静かすぎるよ。無理はしないでね」
「そうか? 分かった」
ユイはシャワーで汗を流すと、ショートヘアーをドライヤーで乾かしてから、薬を飲んでベッドに入った。
すぐにスウスウと呑気な寝息が聞こえてきた。
「やっぱり、ユイはこうじゃないとな」
僕も食事の片付けをして明日の準備をしてから、自分のベッドに入った。
「ああ、晴人君。ウチは大丈夫だよ。でも、ユイちゃんの具合は大丈夫?」
「三十八度の熱があるので、今日は家で寝てて貰います」
「そうか、お大事に」
僕は、ユイのバイト先の佐藤さんに電話をすると、ため息をついた。
「ユイ、暖かくなってきたからって、キャミソールと下着で寝たりしたら風邪引いちゃうよ」
「うう、申し訳ない」
ユイは元気が無い。それもそうだろう。こちらの世界に来るまで、風邪なんてかかったことが無いって言っていた。
「ご飯もいらないぞ、今は」
「じゃあ、ゼリー食べて。それで薬飲んでね。って、病院は行かなくて大丈夫なの?」
「……病院は嫌いだ」
ユイの言葉に、僕はやれやれと、またため息をついた。
「それじゃ、僕は学校に行くから。今日は一日布団で寝てるように!」
「分かった」
布団の中から、赤い顔をしたユイが、目だけを僕に向けている。
「お腹が空いたら、台所のお鍋の中に卵粥が入ってるから、それ食べてね」
「……ああ」
ユイは目をつむって、布団に潜り込んだ。かなり辛そうだ。
「何かあったら、携帯に連絡してね」
「分かった、早く行かないと遅刻するぞ? 晴人」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい……」
元気の無いユイを見ていると、こちらもなんだか気が抜けてしまう。
学校に行くと、葉山さんが話しかけてきた。
「おはよう、晴人君。……あれ? ユイちゃんは?」
「……風邪引いて、寝てる」
「え!?」
葉山さんの大きな声に、僕は驚いた。
「ユイちゃん、風邪引くの?」
僕も驚いたから人のことは言えないけど、葉山さん、ちょっと酷い。
「僕も考えたこと無かったけど、風邪で熱が三十八度超えてる」
「ええ……? 大丈夫なのかな? 病院は?」
「行きたくないって。薬飲んで寝てれば治るって言って聞かなかった」
「そっか……」
葉山さんはユイの事を聞いて、家に何か連絡をしていた。
「今日、帰りにお見舞いに行っても良いかな?」
「うん、でも風邪がうつったら大変だし、ユイも辛いだろうから少しだけかな」
「分かってる」
葉山さんは頷いた。
授業も昼食もユイがいないと、静かでなんだか寂しかった。
「SNS、更新しないの?」
「うん、ユイちゃんが治ってからでいいかなって思って。今騒ぎになっても大変だし」
そう言っていると、葉山さんのスマホが鳴った。
「あ、クラスメートがユイちゃんが病欠って書き込んじゃった」
「え?」
次の瞬間から、葉山さんのスマホがひっきり無しに鳴り始めた。
「うわ、みんなでお見舞いに行こうって話になってきちゃってる……」
「無理だよ、ウチは小さなアパートなんだから。皆が来たらパニックになっちゃう」
僕は葉山さんにスマホを借りて、SNSに書き込みをさせて貰った。
『ユイは大丈夫です。お見舞いは気持ちだけで十分です。また連絡します。伊口晴人』
しばらくすると、葉山さんのスマホが静かになった。
「今日は、ちょっとお邪魔したらすぐ帰るからね」
「うん」
授業が終わると、葉山さんの車が校門で待っていた。
「お嬢様、今日は伊口さんのお宅に行くんですよね?」
「はい、少しだけお邪魔します」
葉山さんが僕の手を引いて、車に乗せた。柔らかな感触に、心臓がドキリとする。
「それじゃ、よろしくおねがいします」
「はい」
車の中は静かだった。
「今日は、消化が良くてバランスの取れた食事を南さんにつくって置いて貰ったんです」
「え?」
「ユイちゃんと、晴人君で食べてね」
「ありがとう、葉山さん」
僕がお礼を言っていると、運転手の佐々木さんが僕達に声をかけた。
「もう着きますよ」
いつもの安アパートに着いた。
「それじゃ、ちょっと待っててね。葉山さん」
「はい」
僕は鍵を開けて、中に入った。
「ユイ、ただいま。葉山さんがお見舞いに来たよ」
「……おう! お帰り。晴人」
ユイはベッドに腰掛けて、スポーツドリンクを飲んでいた。
「ユイ、パジャマはだけてるよ?」
「ああ、気にするな! 体は大分楽になったぞ!? 薬って効くんだな!」
僕がユイと話していると、葉山さんが大きな荷物を持ってドアから顔を覗かせた。
「おじゃまします、ユイちゃん、大丈夫?」
「もう大丈夫だ!! 熱も三十七度まで下がった!!」
「って、まだちょっと熱あるじゃないですか!? ちゃんと寝てなきゃ、ユイちゃん」
「……はーい」
ユイはつまらなそうに、布団に戻った。
「葉山さん、その荷物は?」
「これは、南さんのお弁当です」
「やった!! 南の作る物は美味しいからな!! っと、別に晴人の食事がまずいわけじゃ無いぞ!?」
ユイはベッドから飛び出して、葉山さんから弁当を受け取った。
「ユイ、おかゆは?」
「全部食べた!」
「ゆっくり寝た?」
「ああ!!」
ユイはまだすこし顔が赤かったが、朝に比べるとずいぶん元気になっている。
「それじゃ、私はこれで帰りますね。明日、また学校でお会いしましょう」
「ありがとう! さくら!」
僕とユイは葉山さんを見送ってから、ユイは三人前、僕は一人前のお弁当を食べた。
僕とユイはやっぱり南さんは料理が上手だと感心した。
「ユイ、今日はもうシャワーを浴びて薬を飲んで寝ちゃってね。明日は学校いけるかな?」
「もう大丈夫だと思うぞ!? 心配をかけたな、晴人」
ユイはにっこりと笑った。
「……ユイがいないと、学校が静かすぎるよ。無理はしないでね」
「そうか? 分かった」
ユイはシャワーで汗を流すと、ショートヘアーをドライヤーで乾かしてから、薬を飲んでベッドに入った。
すぐにスウスウと呑気な寝息が聞こえてきた。
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