5 / 7
犯人追跡(上)
しおりを挟む
俺の目の前には赤い絨毯が敷き詰められた廊下が広がる。
ダニエリーさんの説明によれば、ここが騎士団本部らしい。
本来ならば転移許可がなければ魔法によって移動することは出来ないはずだが...この疑問は胸にしまっておこう。
他人の事は詮索しない、それがルールだ。
「そんで、あの大穴が例の衝撃音の正体ですかね?」
「そうね。あの位置は、書庫だったかしら?」
俺達の目の前には純白の壁が広がっているが、その一部に大穴が開いている。
触った感じ特段脆いと言う訳ではないこの壁に、大人二人が並んで歩けるほどの穴を開けるとなると、何か道具を使ったのか。それとも魔法を使ったのか。
いずれにしても、本部内でこんな真似が出来るのは騎士団内部の人間しかいない。
勿論、ダニエリーさんと同じように何らかの手段でここに来ることが出来れば、外部犯でも可能だ。
うーん、考えてみても結論が出ないな。
「そんじゃぁ、その書庫に行ってみっか。...やっこさんが居るかもしれねぇからな気を引き締めろよ」
「うっす」
マルコリーさんを先頭に、大穴を通り書庫に潜入。
騎士団の書庫なんで、埃かぶった物置だろうと想像していたが、目の前の光景はそれとは真逆。
綺麗に整頓された本棚が視界いっぱいに広がる。
一つ一つの本に上等な厚紙が使用されたカバーが掛けられている。
何か異常はないのか散策していく。
「何というか、図書館みたいっすね」
「そうね、この図書館には歴史的な書物も保管されているのよ、中でも勇者に関する記録が一番有名かな?」
「へぇ、こんなとこに勇者の証拠があるんすか...そりゃ凄い。でも、何でここに...」
勇者と言うのは、昔に居たとされる人物の総称だ。
彼に関する話は、単なるお伽噺と言う訳ではなく、近年の研究で彼の痕跡が多数発見されていることから、実在の人物だとされている。民衆の間では常識となっている話の主人公が実在したとなれば、嫌でも注目を集めてしまう。
そんな彼の痕跡は、勇者の証拠として国の保管庫に保存されていると聞く。
「なんで、大切な勇者の証拠が此処にあったのかは...まぁ置いておくとして。そんな話を聞くと、この犯人の目的ってのは、もしかして?」
「ジェスター君の推測は当たっていたようね」
俺達の目の前には、粉々に砕け散ったガラス片が散乱していた。
親指よりも分厚いガラスをここまで壊せるとなると...何かを思いっきり打ち付けたのか?
いや、物理的に壊すことは不可能な気がするなぁ...こんな分厚いガラスを道具を使って壊せるのか、少なくとも俺の中にその選択肢は無い。
「ダニエリーさん、ここに勇者の証拠があったんすか?」
「えぇ、ここには勇者が身に着けていたとされるイヤリングがあったのよね...赤く太陽のように眩しく輝く宝石が埋め込まれたイヤリングなのよ」
「へぇ。ってことは犯人は金が欲しかったんすかね。...んな訳ないっすね。そこいらに高そうな本がゴロゴロしてんすけど、荒らされた形跡ないっすもんね?」
辺りを見回しても、荒らされた形跡は感じられない。
このケース周辺だけが世界が違うかのような惨状なのを見るに、犯人の目的は、ここにあった勇者のイヤリングってことか。
「犯人は居ない、イヤリングもない。そして、犯人の逃走先は...」
ガラスケースの正面、俺達の背中が向く先。
そこには、ここへと続く大穴と同じサイズの穴が開いており、外からの風が吹き込んでいる。
騎士団の訓練場から見えた煙は、ここを壊した時の物だったのかもしれない。
「マルコリーさん、犯人はどっち行ったのか分かります?」
「いや、分からんな。騎士団内部の人間なら、そこいらの隊員の中に紛れ混んじまえば、それでさよなら。普通に逃げたとしても、どっかに行っちまってるからなぁ。証拠もないんじゃ追えんだろう」
外へと続く大穴から犯人への足掛かりを探していたマルコリーさんはため息と共に肩をすくめる。
状況は悪いらしく、暗雲立ち込めると言ったところか。
「そんで、どうすんです?証拠もない、物は盗られた。完全に後手に回ってますよこれ? そんでもって、騒がしい足音がこっちに向かってきてますけど? 俺達が泥棒に間違われるって未来が視えたんですけど?」
「そいつはすごいな。ジェスターは未来視が出来るのか? 実は俺も同じ未来を視たんだよ!!」
「あら奇遇ね、私もなのよ?」
これは凄いことが起きた。
未来視の能力に開花しただけではなく、先輩達も同じ能力を持っているようだ。
もう少し、早くこの脳能力に目覚めていたらと悔やまれる。
「んなぁ訳あるかっ! どうすんですか、この状況っ! ほら、足音が来てますよ。俺には、暗い未来への案内人の足音に聞こえますよ。依頼達成で明るい未来が切り開けると思ったら、いきなりお先真っ暗状態ですよ! 責任とってくれますよね?」
「すまんなジェスター。俺は、お前の事をそんな目で見たことがなくてなぁ...気持ちは嬉しいが、すまんな」
何を勘違いしたのか、申し訳なさそうに頭を下げるマルコリーさん。
「バカかよっ! んな訳ないっしょ! なんでそんな勘違いすんです? どっちかと言うとダニエリーさんに勘違いして欲しかったわ!」
「あら? 嬉しいこと言ってくれるわね? でも、残念。私は15歳未満の半ズボンが似合う少年にしか欲情しないの。若返ってから告白して頂戴?」
「はぁ、分かりましたよ。マシな人間は此処に居ないんすね? 分かりましたよ、あの社長とかいう人も胡散臭かったし...俺マジでどうしよ...」
ハゲマッチョとショタコンの変態しかいないのか。
あの組織は変態の巣窟なのかもしれない、不安しかないな。
「おいおい、溜息ばっかり吐いてたら不幸になっちまうぞ?」
「いやいや、その不幸がもう直ぐきますから。不幸の足音が近づいてますよ、文字通り」
「はっはっは、そんじゃ隠れっか!!」
「どこに? 隠れらんないっしょ? 毛根と一緒に考える脳みそまで無くなったんすか?」
「ちげーよ! 毛根は死んでねぇんだ、ただ、休憩してるだけなんだよ! 俺に出来ることは、毛根たちの機嫌を損ねないことなんだよ!」
「毛根の事はどうでもいいんだよ! どこに隠れるのかってことだよ!」
「どうでもいいことは無いだろう?」
俺達の不毛な争いはダニエリーさんの咳払い一つで収まった。
その咳には彼女の不機嫌さが十全に込められており、その威圧感が背筋からゾクゾクっと伝わった。
「いい加減にしないと捕まっちゃうわよ? はい、これを着て!」
成程、そういう段取りか。
でも、これで行けるのか?
「こんなんで、誤魔化せるんすか? 騎士団もバカじゃないと思うんすけど?」
「大丈夫よ、私に合わせてくれれば」
俺の感じている不安は、彼女が放つ自信満々の言葉を心の中で唱えることで誤魔化すことにした。
ダニエリーさんの説明によれば、ここが騎士団本部らしい。
本来ならば転移許可がなければ魔法によって移動することは出来ないはずだが...この疑問は胸にしまっておこう。
他人の事は詮索しない、それがルールだ。
「そんで、あの大穴が例の衝撃音の正体ですかね?」
「そうね。あの位置は、書庫だったかしら?」
俺達の目の前には純白の壁が広がっているが、その一部に大穴が開いている。
触った感じ特段脆いと言う訳ではないこの壁に、大人二人が並んで歩けるほどの穴を開けるとなると、何か道具を使ったのか。それとも魔法を使ったのか。
いずれにしても、本部内でこんな真似が出来るのは騎士団内部の人間しかいない。
勿論、ダニエリーさんと同じように何らかの手段でここに来ることが出来れば、外部犯でも可能だ。
うーん、考えてみても結論が出ないな。
「そんじゃぁ、その書庫に行ってみっか。...やっこさんが居るかもしれねぇからな気を引き締めろよ」
「うっす」
マルコリーさんを先頭に、大穴を通り書庫に潜入。
騎士団の書庫なんで、埃かぶった物置だろうと想像していたが、目の前の光景はそれとは真逆。
綺麗に整頓された本棚が視界いっぱいに広がる。
一つ一つの本に上等な厚紙が使用されたカバーが掛けられている。
何か異常はないのか散策していく。
「何というか、図書館みたいっすね」
「そうね、この図書館には歴史的な書物も保管されているのよ、中でも勇者に関する記録が一番有名かな?」
「へぇ、こんなとこに勇者の証拠があるんすか...そりゃ凄い。でも、何でここに...」
勇者と言うのは、昔に居たとされる人物の総称だ。
彼に関する話は、単なるお伽噺と言う訳ではなく、近年の研究で彼の痕跡が多数発見されていることから、実在の人物だとされている。民衆の間では常識となっている話の主人公が実在したとなれば、嫌でも注目を集めてしまう。
そんな彼の痕跡は、勇者の証拠として国の保管庫に保存されていると聞く。
「なんで、大切な勇者の証拠が此処にあったのかは...まぁ置いておくとして。そんな話を聞くと、この犯人の目的ってのは、もしかして?」
「ジェスター君の推測は当たっていたようね」
俺達の目の前には、粉々に砕け散ったガラス片が散乱していた。
親指よりも分厚いガラスをここまで壊せるとなると...何かを思いっきり打ち付けたのか?
いや、物理的に壊すことは不可能な気がするなぁ...こんな分厚いガラスを道具を使って壊せるのか、少なくとも俺の中にその選択肢は無い。
「ダニエリーさん、ここに勇者の証拠があったんすか?」
「えぇ、ここには勇者が身に着けていたとされるイヤリングがあったのよね...赤く太陽のように眩しく輝く宝石が埋め込まれたイヤリングなのよ」
「へぇ。ってことは犯人は金が欲しかったんすかね。...んな訳ないっすね。そこいらに高そうな本がゴロゴロしてんすけど、荒らされた形跡ないっすもんね?」
辺りを見回しても、荒らされた形跡は感じられない。
このケース周辺だけが世界が違うかのような惨状なのを見るに、犯人の目的は、ここにあった勇者のイヤリングってことか。
「犯人は居ない、イヤリングもない。そして、犯人の逃走先は...」
ガラスケースの正面、俺達の背中が向く先。
そこには、ここへと続く大穴と同じサイズの穴が開いており、外からの風が吹き込んでいる。
騎士団の訓練場から見えた煙は、ここを壊した時の物だったのかもしれない。
「マルコリーさん、犯人はどっち行ったのか分かります?」
「いや、分からんな。騎士団内部の人間なら、そこいらの隊員の中に紛れ混んじまえば、それでさよなら。普通に逃げたとしても、どっかに行っちまってるからなぁ。証拠もないんじゃ追えんだろう」
外へと続く大穴から犯人への足掛かりを探していたマルコリーさんはため息と共に肩をすくめる。
状況は悪いらしく、暗雲立ち込めると言ったところか。
「そんで、どうすんです?証拠もない、物は盗られた。完全に後手に回ってますよこれ? そんでもって、騒がしい足音がこっちに向かってきてますけど? 俺達が泥棒に間違われるって未来が視えたんですけど?」
「そいつはすごいな。ジェスターは未来視が出来るのか? 実は俺も同じ未来を視たんだよ!!」
「あら奇遇ね、私もなのよ?」
これは凄いことが起きた。
未来視の能力に開花しただけではなく、先輩達も同じ能力を持っているようだ。
もう少し、早くこの脳能力に目覚めていたらと悔やまれる。
「んなぁ訳あるかっ! どうすんですか、この状況っ! ほら、足音が来てますよ。俺には、暗い未来への案内人の足音に聞こえますよ。依頼達成で明るい未来が切り開けると思ったら、いきなりお先真っ暗状態ですよ! 責任とってくれますよね?」
「すまんなジェスター。俺は、お前の事をそんな目で見たことがなくてなぁ...気持ちは嬉しいが、すまんな」
何を勘違いしたのか、申し訳なさそうに頭を下げるマルコリーさん。
「バカかよっ! んな訳ないっしょ! なんでそんな勘違いすんです? どっちかと言うとダニエリーさんに勘違いして欲しかったわ!」
「あら? 嬉しいこと言ってくれるわね? でも、残念。私は15歳未満の半ズボンが似合う少年にしか欲情しないの。若返ってから告白して頂戴?」
「はぁ、分かりましたよ。マシな人間は此処に居ないんすね? 分かりましたよ、あの社長とかいう人も胡散臭かったし...俺マジでどうしよ...」
ハゲマッチョとショタコンの変態しかいないのか。
あの組織は変態の巣窟なのかもしれない、不安しかないな。
「おいおい、溜息ばっかり吐いてたら不幸になっちまうぞ?」
「いやいや、その不幸がもう直ぐきますから。不幸の足音が近づいてますよ、文字通り」
「はっはっは、そんじゃ隠れっか!!」
「どこに? 隠れらんないっしょ? 毛根と一緒に考える脳みそまで無くなったんすか?」
「ちげーよ! 毛根は死んでねぇんだ、ただ、休憩してるだけなんだよ! 俺に出来ることは、毛根たちの機嫌を損ねないことなんだよ!」
「毛根の事はどうでもいいんだよ! どこに隠れるのかってことだよ!」
「どうでもいいことは無いだろう?」
俺達の不毛な争いはダニエリーさんの咳払い一つで収まった。
その咳には彼女の不機嫌さが十全に込められており、その威圧感が背筋からゾクゾクっと伝わった。
「いい加減にしないと捕まっちゃうわよ? はい、これを着て!」
成程、そういう段取りか。
でも、これで行けるのか?
「こんなんで、誤魔化せるんすか? 騎士団もバカじゃないと思うんすけど?」
「大丈夫よ、私に合わせてくれれば」
俺の感じている不安は、彼女が放つ自信満々の言葉を心の中で唱えることで誤魔化すことにした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
未来の軌跡 - 経済と企業の交錯
Semper Supra
経済・企業
この長編小説は、企業経営と経済の複雑な世界を舞台に、挑戦と革新、そして人間性の重要性を描いた作品です。経済の動向がどのように企業に影響を与え、それがさらには社会全体に波及するかを考察しつつ、キャラクターたちの成長と葛藤を通じて、読者に深い考察を促す内容になっています。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

万永千年宇宙浮遊一万年後地球目指
Mar
経済・企業
一万年後の地球。想像できるだろうか。 長い年月が経ち、人類の痕跡はほとんど見当たらない地球かもしれない。もしかしたら、自然の力が再び支配する中で、新たな生命や文明が芽生えているかもしれない。 人間ではなく、きっと我々の知らない生命体。 それが一万年後に生きている人間かもしれない。
こちら織田証券(株)清州営業所
喜多ばぐじ・逆境を笑いに変える道楽作家
経済・企業
笑って、さくっと読めて、勉強になる。
織田証券株式会社へ、ようこそ!
【Ⅰ章 秀吉、暗号資産に全集中をする】
「TA・WA・KEEEE!!誰が、損切大魔王じゃ!」
「はっは~!」
織田証券株式会社では、今日も信長様の怒号が響き渡る。
`大魔王信長`社長は、その驚異的な先見性で数々の伝説的なトレードを繰り返し、父親から譲り受けた織田証券を成長させていた。リーマンショックのどさくさに紛れて、今川証券から仕掛けられた桶狭間的なM&Aもはねのけ、今や飛ぶ鳥を落とす勢い。目指すは天下布武。武田、上杉証券など競合ひしめく証券業界で、Noを目指す。というのは表の目的で、信長の真意は別にあった...
彼が求める`真の通貨``黄金のポートフォリオ`とは?
【Ⅱ章】光秀、謀反をやめて転職をする
光秀が転職活動に本気を出します。
【外伝】ねねと秀吉~暗号資産講座
物語を楽しむための外伝です。暗号資産とは何か、楽しく学べます!
【番外編】新入社員ガモタンの珍道中
コメディ短編です!
よろしければ『お気に入り』に追加していただけると嬉しいです!

[完結:1分読書]おっさんの矜持 社長!本当に僕と戦って良いのですか?
無責任
経済・企業
≪カテゴリ 24hポイント2位≫
<毎日更新 1分読書>会社に訴えられ元総務社員反逆!社長、負けますよ
立場の弱い労働者の皆様に、ぜひ読んで頂きたい。
実際にありえる、転職における本当に怖い話。
※ この物語は、フィクションであり、事実に基づくものではありません。
※ この物語に登場する会社や人物は架空のものであり、現実の会社とは何の関わりもありません。
当方もインターネットで調査しておりますが、万が一、同名の方等でご迷惑をおかけするのは、当方の求めるものではありません。
該当の方がいらっしゃいましたら、お知らせ頂ければ変更します。
決して人を貶める目的はありません。
旧タイトル名:総務職員の矜持 社長!本当に僕と戦って良いのですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる