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6章 紅のナイトメア
54話 歪んだ世界線
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異空間は割と単純な造りになっていた。無駄に広すぎる訳でも無く、複雑な迷路の様な物でも無い。
レシア「しかし…本当にニサラレスが居るんだろうか。」
ナーダ「顔も知らないし、会っても気付かないかも。」
シヴァ「そうだが、そもそもここで出会う者は全て疑って掛かった方が良いだろう。」
途中で大きなフロアがあった。無人のフロアを抜けて先に逝くと、奥にはほどほどの大きさのフロアがありそこに一人の人間が居た。…多分人間だ。椅子に座っている。
男「こんな場所に人間が来るなんて珍しいな。」
レシア「もしかしてお前がニサラレスなのか?」
男「俺を知っているのか?」
レシア「…やっぱりそうなんだな。」
ニサラレス「バダグの差し金か?」
レシア「バダグは死んだぜ。」
ニサラレス「そうか。それならどうして?」
レシア「お前を殺しに来た。」
ニサラレス「…ふふふ。俺を殺す、か。面白いヤツだな。バダグを殺したという事はハンターか何かか?」
シヴァ「ハンターは俺だけだ。それにバダグを殺したのはハンターでは無い。」
レシア「バダグを殺したのは俺だが、今はアサシンだな。」
ニサラレス「アサシンがバダグを?やるじゃないか。それとももう力が無くなってたのかな。」
レシアが剣を構える。
レシア「どうでも良い事だろう。お前は今から死ぬんだ。」
ニサラレス「人間如きが…」
シヴァも剣を構える。ナーダは…杖を構えるが、まあ良いだろう。
レシア「覚悟しろ。」
レシアはニサラレスに向かって走り出した。が、途中で何かにぶつかった。
レシア「うわっ!?」
シヴァ「レシア、大丈夫か。」
ナーダ「な、なにかバリアみたいな物があるよ?」
よく見ると薄く色付いた壁みたいな物が空間に張り巡らされていた。確かにバリアと言われればそうだ。
レシア「気付かなかったな…こんなのがあったのか。」
ニサラレス「このバリアは人間如きが破れる物では無い。」
シヴァ「そんなもの、やってみなければ分からん。」
シヴァは剣で斬り掛かった。バリアに直撃するが、弾かれてしまう。
シヴァ「くっ、硬いな。」
レシア「これならどうだ!パワーホールド!」
レシアは筋力増加し、ルーンソードの銃部分に魔力を込める。一気に斬り掛かり、バリアに接触する瞬間にトリガーを引いた。一瞬剣が超振動し、バリアを斬り裂く。
ニサラレス「…!」
ナーダ「やった。」
レシア「どうだ、破ってやったぞ!」
ニサラレス「へえ…あのバリアを破るなんて思わなかった。凄いな。」
ニサラレスは椅子から立ち上がって剣を構えた。レシアはニサラレスに斬り掛かり、ニサラレスは剣で受け止める。
レシア「うおおおっ!」
ニサラレス「パワーも強いな。だが!」
ニサラレスは力を込めてレシアの攻撃を跳ね返した。レシアは後ろへ飛ばされる。
シヴァ「あの攻撃を跳ね返すのか。凄い力だ。」
レシア「…ああ。思いっきりいったんだけどな。」
ニサラレス「久しぶりの運動だ。俺を楽しませてみろ。」
全員が武器を構え戦闘態勢に入る。次の瞬間、声が響いた。
声「ニサラレス。待て。」
ニサラレス「この声…ティアマットか。」
レシア「ティアマットだって!?」
シヴァ「何だって!?」
ティアマット「そのバリアを破った男、面白い。俺に会わせてみないか?」
ニサラレス「ふん。こいつの何に興味を抱いたか知らんが、あんなのただの偶然だろう。」
ティアマット「偶然であれは破れん。良いな?」
ニサラレス「…勝手にしろ。」
ニサラレスは剣をしまい椅子に座ってしまった。
レシア「どういうつもりだ?」
ニサラレス「俺とお前が戦う機会は失われた様だな。これ以上俺と戦いたければティアマットを倒す事だ。…それこそ人間には不可能だがな。」
シヴァ「レシア、これは!」
レシア「え…」
急に周りに光が現れて、レシア達を包み込んだ。これもテレポートの光に似ている。光は一層輝き、ニサラレスを除いた3人を転移させた。
気付くと何処かの一室だった。岩で出来た部屋で、洞窟と言われれば信じてしまいそうな場所。そこに一匹の竜が居る。恐らく3メートル程はある身長。禍々しい気を纏っており、聞かなくてもこいつがティアマットであると確信できた。
レシア「こいつ…」
ティアマット「お前、面白いな。どうやってあのバリアを破壊した?」
レシア「どうやってって…攻撃して壊しただけだ。」
ティアマット「ただの物理で簡単に破壊できる様な代物ではない。」
シヴァ「こいつが邪竜ティアマットなのか。」
ナーダ「こ、怖い…」
ティアマット「他の者はどうでも良い。消えろ。」
ティアマットはシヴァに向かって黒い炎を吐き出した。シヴァは剣でガードするが、炎はシヴァごと飲み込んでしまった。
レシア「シヴァ!」
炎が通り過ぎた後は、何も残らなかった。
ナーダ「そんな、消えちゃったの?」
レシア「炎の威力が桁外れなんだ。全てを消し去ってしまったのか。」
ティアマット「人間如きに私の炎が耐えられる訳も無い。さて、質問に答えて貰おう。どうやってあのバリアを破壊した?」
レシア「何なんだコイツは…何でそんなに気にするんだ?」
レシア「しかし…本当にニサラレスが居るんだろうか。」
ナーダ「顔も知らないし、会っても気付かないかも。」
シヴァ「そうだが、そもそもここで出会う者は全て疑って掛かった方が良いだろう。」
途中で大きなフロアがあった。無人のフロアを抜けて先に逝くと、奥にはほどほどの大きさのフロアがありそこに一人の人間が居た。…多分人間だ。椅子に座っている。
男「こんな場所に人間が来るなんて珍しいな。」
レシア「もしかしてお前がニサラレスなのか?」
男「俺を知っているのか?」
レシア「…やっぱりそうなんだな。」
ニサラレス「バダグの差し金か?」
レシア「バダグは死んだぜ。」
ニサラレス「そうか。それならどうして?」
レシア「お前を殺しに来た。」
ニサラレス「…ふふふ。俺を殺す、か。面白いヤツだな。バダグを殺したという事はハンターか何かか?」
シヴァ「ハンターは俺だけだ。それにバダグを殺したのはハンターでは無い。」
レシア「バダグを殺したのは俺だが、今はアサシンだな。」
ニサラレス「アサシンがバダグを?やるじゃないか。それとももう力が無くなってたのかな。」
レシアが剣を構える。
レシア「どうでも良い事だろう。お前は今から死ぬんだ。」
ニサラレス「人間如きが…」
シヴァも剣を構える。ナーダは…杖を構えるが、まあ良いだろう。
レシア「覚悟しろ。」
レシアはニサラレスに向かって走り出した。が、途中で何かにぶつかった。
レシア「うわっ!?」
シヴァ「レシア、大丈夫か。」
ナーダ「な、なにかバリアみたいな物があるよ?」
よく見ると薄く色付いた壁みたいな物が空間に張り巡らされていた。確かにバリアと言われればそうだ。
レシア「気付かなかったな…こんなのがあったのか。」
ニサラレス「このバリアは人間如きが破れる物では無い。」
シヴァ「そんなもの、やってみなければ分からん。」
シヴァは剣で斬り掛かった。バリアに直撃するが、弾かれてしまう。
シヴァ「くっ、硬いな。」
レシア「これならどうだ!パワーホールド!」
レシアは筋力増加し、ルーンソードの銃部分に魔力を込める。一気に斬り掛かり、バリアに接触する瞬間にトリガーを引いた。一瞬剣が超振動し、バリアを斬り裂く。
ニサラレス「…!」
ナーダ「やった。」
レシア「どうだ、破ってやったぞ!」
ニサラレス「へえ…あのバリアを破るなんて思わなかった。凄いな。」
ニサラレスは椅子から立ち上がって剣を構えた。レシアはニサラレスに斬り掛かり、ニサラレスは剣で受け止める。
レシア「うおおおっ!」
ニサラレス「パワーも強いな。だが!」
ニサラレスは力を込めてレシアの攻撃を跳ね返した。レシアは後ろへ飛ばされる。
シヴァ「あの攻撃を跳ね返すのか。凄い力だ。」
レシア「…ああ。思いっきりいったんだけどな。」
ニサラレス「久しぶりの運動だ。俺を楽しませてみろ。」
全員が武器を構え戦闘態勢に入る。次の瞬間、声が響いた。
声「ニサラレス。待て。」
ニサラレス「この声…ティアマットか。」
レシア「ティアマットだって!?」
シヴァ「何だって!?」
ティアマット「そのバリアを破った男、面白い。俺に会わせてみないか?」
ニサラレス「ふん。こいつの何に興味を抱いたか知らんが、あんなのただの偶然だろう。」
ティアマット「偶然であれは破れん。良いな?」
ニサラレス「…勝手にしろ。」
ニサラレスは剣をしまい椅子に座ってしまった。
レシア「どういうつもりだ?」
ニサラレス「俺とお前が戦う機会は失われた様だな。これ以上俺と戦いたければティアマットを倒す事だ。…それこそ人間には不可能だがな。」
シヴァ「レシア、これは!」
レシア「え…」
急に周りに光が現れて、レシア達を包み込んだ。これもテレポートの光に似ている。光は一層輝き、ニサラレスを除いた3人を転移させた。
気付くと何処かの一室だった。岩で出来た部屋で、洞窟と言われれば信じてしまいそうな場所。そこに一匹の竜が居る。恐らく3メートル程はある身長。禍々しい気を纏っており、聞かなくてもこいつがティアマットであると確信できた。
レシア「こいつ…」
ティアマット「お前、面白いな。どうやってあのバリアを破壊した?」
レシア「どうやってって…攻撃して壊しただけだ。」
ティアマット「ただの物理で簡単に破壊できる様な代物ではない。」
シヴァ「こいつが邪竜ティアマットなのか。」
ナーダ「こ、怖い…」
ティアマット「他の者はどうでも良い。消えろ。」
ティアマットはシヴァに向かって黒い炎を吐き出した。シヴァは剣でガードするが、炎はシヴァごと飲み込んでしまった。
レシア「シヴァ!」
炎が通り過ぎた後は、何も残らなかった。
ナーダ「そんな、消えちゃったの?」
レシア「炎の威力が桁外れなんだ。全てを消し去ってしまったのか。」
ティアマット「人間如きに私の炎が耐えられる訳も無い。さて、質問に答えて貰おう。どうやってあのバリアを破壊した?」
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