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4章 疑惑
38話 転機⑤
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シヴァ「悪いが、話の続きは後だな。俺は行かなくてはいけない。クラスタほどの者が相手では、並みのハンターでは太刀打ち出来ないだろう。」
レシア「クラスタ…聞いた事はあるな。横領か何かでアサシンを退職したんじゃなかったっけ?何で今更?」
副部長「もしかしたら戦力増強の為に呼び戻したのかもしれませんな。」
ナーダ「あわわ…」
レシア「シヴァ、俺も手伝わさせて貰おう。その方が早く終わるだろう。」
シヴァ「レシア…済まない、頼む。」
ナーダ「私も行くわ。」
シヴァ「副部長、ナーダを守って居ろ。」
副部長「分かりました。」
ナーダ「えー」
シヴァ「俺は建物の外にテレポートして後ろから襲う。レシアは奥から迎え撃ってくれ。」
レシア「なるほど、挟み撃ちにする訳だな。分かった。」
シヴァ「レシア、頼んだぞ。」
シヴァはテレポートで移動する。
レシア「さて行くか。…ナーダはどうする?」
ナーダ「早く終わらせる。」
レシア「そうだな。」
副部長「え?」
2人で走り出す。後からハンター副部長も付いてきた。しかしあのハンター副部長は戦闘が行えるようには見えないのだが…走り始めて数秒でもう息が切れている。魔法タイプか?
ナーダ「そのクラスタって人はそんなに強いの?」
レシア「かなりの手練れだと聞いた事はある。かなり強いだろうな。」
ナーダ「レシアよりも?」
レシア「戦った事が無いからな。分からん。」
走っていると、少し広めのフロアに出た。大体、ハンター本部の真ん中位の場所だろうか。そこではハンターがアサシンによって殺されていた。
レシア「いつぞやの時もこんな事があったような…この場所は呪われてるのか?」
ナーダ「レシア、あの人…」
レシア「ああ。」
視線の先にはチャードが居た。そして他にも2人のアサシン。
チャード「会いたかったぜ、レッド・アサシン。」
レシア「チャード。どうやら俺の容疑は晴れていない様だな。」
チャード「さて…この戦いはビジネスだ。私情は関係ない。」
レシア「そうかよ。」
チャード「ああ、どっちにしろ裏切り者のお前とは戦わなきゃいけない。」
レシア「まあ、そうだよな。アサシンだもん。」
アサシンはこちらへ向かって来る。レシアも剣を抜いて走り出す。レッド・アサシンのネームバリューのせいか、アサシン2人はナーダには目もくれずにレシアへ襲い掛かってきた。こいつ等は雑魚だ。
一呼吸で一気に2人を斬り裂いた。
レシア「振りかぶり過ぎなんだって。…って!?」
チャードが銃をナーダに向けていた。チャードはレシアの方を見てニヤリと笑う。そして銃をレシアに向けた。
チャード「本当なら今の間でそこの女は死んでたぜ。まあ、俺の目標はレッド・アサシンだからな。その女はどうでも良い。」
レシア「へえ、意外だな。見境なく撃つのかと思ったぜ。」
チャード「ふん。俺は紳士なんでな。依頼に無い女は殺さないんだよ。」
レシア「ナーダのロックはブルーだけが受けてるのか。」
チャード「そうかもな。」
徐々に間合いを詰める。チャードはいきなり銃を投げつけてきた。
レシア「な、銃を投げた!?」
いきなりの予想外に避け切れずガードする。チャードはソードで襲い掛かって来た。レシアは剣で受け止める。
レシア「思い切った攻撃方法だな。」
チャード「忘れたのか?あの銃は前回の時に、お前に壊されているんだ。1日では流石に直らない。」
レシア「銃って貴重そうだもんな。」
チャード「それに俺は銃の前は剣を使ってたんだ。」
レシア「道理で、やけに腰の入った一撃だと思ったよ。」
サッと重心をずらしてチャードの剣を流す。そのままレシアは剣を横に薙ぎ払った。腹部を斬られたチャードは剣を落として膝を付く。
チャード「ぐふっ…いや、流石レッド・アサシンだわ。俺が勝てる相手じゃ無かったな…」
そのままチャードは地面に倒れ込んだ。完全に手ごたえはあった。
レシア「その傷ではもう助かるまい。だが最後にもう一度言っておいてやる。お前の村を襲ったのは俺じゃない。」
チャード「そ…そうみたいだな。俺もあれからちょっと調べてみた。レッド・アサシン、お前は犯人じゃない。」
レイア「お前…分かってたのか?」
チャード「恐らくバダグの仕業だ。調べても出て来るのはあいつの名前ばかりだったぜ。…上手く利用されてたんだな。ちくしょう…」
ナーダ「だったら、もう2人が戦う理由なんて無いよね?回復魔法だったら…」
チャード「いや~流石にこんだけ斬られたら無理だな。…レッド・アサシン、最後に頼みがあるんだけどさ。」
レシア「…分かっている、心配するな。俺が仇を討ってやる。お前の村の…そしてお前の想いの仇を。」
チャード「へへへ…サンキュー、な。」
少し微笑んだ後、チャードは目を閉じた。
レシア「…アサシン、か。」
ナーダ「レシア…」
レシア「行こう。遅れてしまっては挟み撃ちの意味が無くなってしまう。」
ナーダ「うん。」
レシアとナーダはまた走り出した。ハンター副部長は何処に行ったんだ?
レシア「とにかく、まずはクラスタを倒す。」
レシア「クラスタ…聞いた事はあるな。横領か何かでアサシンを退職したんじゃなかったっけ?何で今更?」
副部長「もしかしたら戦力増強の為に呼び戻したのかもしれませんな。」
ナーダ「あわわ…」
レシア「シヴァ、俺も手伝わさせて貰おう。その方が早く終わるだろう。」
シヴァ「レシア…済まない、頼む。」
ナーダ「私も行くわ。」
シヴァ「副部長、ナーダを守って居ろ。」
副部長「分かりました。」
ナーダ「えー」
シヴァ「俺は建物の外にテレポートして後ろから襲う。レシアは奥から迎え撃ってくれ。」
レシア「なるほど、挟み撃ちにする訳だな。分かった。」
シヴァ「レシア、頼んだぞ。」
シヴァはテレポートで移動する。
レシア「さて行くか。…ナーダはどうする?」
ナーダ「早く終わらせる。」
レシア「そうだな。」
副部長「え?」
2人で走り出す。後からハンター副部長も付いてきた。しかしあのハンター副部長は戦闘が行えるようには見えないのだが…走り始めて数秒でもう息が切れている。魔法タイプか?
ナーダ「そのクラスタって人はそんなに強いの?」
レシア「かなりの手練れだと聞いた事はある。かなり強いだろうな。」
ナーダ「レシアよりも?」
レシア「戦った事が無いからな。分からん。」
走っていると、少し広めのフロアに出た。大体、ハンター本部の真ん中位の場所だろうか。そこではハンターがアサシンによって殺されていた。
レシア「いつぞやの時もこんな事があったような…この場所は呪われてるのか?」
ナーダ「レシア、あの人…」
レシア「ああ。」
視線の先にはチャードが居た。そして他にも2人のアサシン。
チャード「会いたかったぜ、レッド・アサシン。」
レシア「チャード。どうやら俺の容疑は晴れていない様だな。」
チャード「さて…この戦いはビジネスだ。私情は関係ない。」
レシア「そうかよ。」
チャード「ああ、どっちにしろ裏切り者のお前とは戦わなきゃいけない。」
レシア「まあ、そうだよな。アサシンだもん。」
アサシンはこちらへ向かって来る。レシアも剣を抜いて走り出す。レッド・アサシンのネームバリューのせいか、アサシン2人はナーダには目もくれずにレシアへ襲い掛かってきた。こいつ等は雑魚だ。
一呼吸で一気に2人を斬り裂いた。
レシア「振りかぶり過ぎなんだって。…って!?」
チャードが銃をナーダに向けていた。チャードはレシアの方を見てニヤリと笑う。そして銃をレシアに向けた。
チャード「本当なら今の間でそこの女は死んでたぜ。まあ、俺の目標はレッド・アサシンだからな。その女はどうでも良い。」
レシア「へえ、意外だな。見境なく撃つのかと思ったぜ。」
チャード「ふん。俺は紳士なんでな。依頼に無い女は殺さないんだよ。」
レシア「ナーダのロックはブルーだけが受けてるのか。」
チャード「そうかもな。」
徐々に間合いを詰める。チャードはいきなり銃を投げつけてきた。
レシア「な、銃を投げた!?」
いきなりの予想外に避け切れずガードする。チャードはソードで襲い掛かって来た。レシアは剣で受け止める。
レシア「思い切った攻撃方法だな。」
チャード「忘れたのか?あの銃は前回の時に、お前に壊されているんだ。1日では流石に直らない。」
レシア「銃って貴重そうだもんな。」
チャード「それに俺は銃の前は剣を使ってたんだ。」
レシア「道理で、やけに腰の入った一撃だと思ったよ。」
サッと重心をずらしてチャードの剣を流す。そのままレシアは剣を横に薙ぎ払った。腹部を斬られたチャードは剣を落として膝を付く。
チャード「ぐふっ…いや、流石レッド・アサシンだわ。俺が勝てる相手じゃ無かったな…」
そのままチャードは地面に倒れ込んだ。完全に手ごたえはあった。
レシア「その傷ではもう助かるまい。だが最後にもう一度言っておいてやる。お前の村を襲ったのは俺じゃない。」
チャード「そ…そうみたいだな。俺もあれからちょっと調べてみた。レッド・アサシン、お前は犯人じゃない。」
レイア「お前…分かってたのか?」
チャード「恐らくバダグの仕業だ。調べても出て来るのはあいつの名前ばかりだったぜ。…上手く利用されてたんだな。ちくしょう…」
ナーダ「だったら、もう2人が戦う理由なんて無いよね?回復魔法だったら…」
チャード「いや~流石にこんだけ斬られたら無理だな。…レッド・アサシン、最後に頼みがあるんだけどさ。」
レシア「…分かっている、心配するな。俺が仇を討ってやる。お前の村の…そしてお前の想いの仇を。」
チャード「へへへ…サンキュー、な。」
少し微笑んだ後、チャードは目を閉じた。
レシア「…アサシン、か。」
ナーダ「レシア…」
レシア「行こう。遅れてしまっては挟み撃ちの意味が無くなってしまう。」
ナーダ「うん。」
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