68 / 76
横話
横話B ハンター
しおりを挟む
※この横話Bは「28話 1人VSバダグ②」終了時点の状態でのエピローグです。28話まで読んでいない方は、先にそちらまで本編を読んで頂く事を強くお勧めします。
横話B
ハンター
レシアはバダグと共にアサシン殲滅隊のハンターに殺されてしまう。そのままハンターはアサシンの主要部隊を殲滅させる。これで事実上、アサシンの歴史は終了したのだった。
ハンター本部で、ハンター本部長であるシヴァはハンター副本部長のラークから報告を受けていた。
シヴァ「なんだって、レシアが…?」
ラーク「はい。どうやら殲滅隊にレシアの件が上手く伝わっていなかった様です。」
シヴァ「くそっ。」
ラーク「彼はゴットルとラベンダーも殺害していました。仕方のない場面だったのかもしれませんな。」
シヴァ「俺が本隊ではなく、レシアと遭遇した殲滅隊の方に行っていれば…」
ラーク「それは結果論という物です。あの時は後から乗り込む本隊の方が危険な役割の可能性が高かったのです。シヴァ様が本隊に居たのは正解だったのですから、気に病む必要はありません。」
シヴァ「それは…そうかもしれんが。」
ラーク「過ぎた事は過ぎた事です。それでも悔やむお気持ちがあるのでしたら、レシアの代わりにルーンの村虐殺の犯人を打ち取ってやるのですね。」
シヴァ「…そうだな。」
レシアの依頼を果たす事が出来なかった。それならば代わりに…それが贖罪にもなるだろう。
シヴァ「それで、件の犯人に関しては何か分かったのか?」
ラーク「…所在は勿論、性別・年齢・名前など殆どの事は未だに判明しておりません。」
シヴァ「…そうか。」
ラーク「しかし、その者のアサシンとしてのコードネームは分かりました。」
シヴァ「何だって!?」
ラーク「コードネームはダーク・アサシンです。」
シヴァ「ダーク…聞いた事が無いな。前本部長のブラックでは無いのか?」
ラーク「ブラックに関しては既に裏が取れております。」
シヴァ「コードネームが分かったのに、それ以上の情報が出てこないのはおかしいな。」
ラーク「はい。更なる調査を進めていきます。」
シヴァ「頼んだ。現状、情報が少なすぎるからな。」
ラーク「分かりました。それと、もう一つの件ですが…」
シヴァ「ん?何かあったっけ?」
ラーク「アサシンの残党の居場所が判明しました。準備に取り掛かっています。」
シヴァ「そうか。この一掃作戦でダーク・アサシンが見付かったら一石二鳥なんだけどな。」
ラーク「勿論、そのつもりですよ。」
シヴァ「また何かあったら連絡を頼んだ。」
ラーク「分かりました。…では。」
シヴァ一人になる。
シヴァ「レシア、ナーダ。済まなかった。俺はお前達を守る事が出来なかった。…村の仇は俺が必ず取ってやるからな。取り敢えず来週位に一度、墓参りに行かせて貰うよ。」
ハンターがダーク・アサシンという存在を見付ける事が出来たのか。レシアの代わりに村の仇を取る事が出来たのか。それはまた別の話になる。
横話の間が閉じる。
レシア「…俺はどうしてこんな場面を見ているんだろうか。シヴァ…ありがとうな。」
ダーク・アサシン…その通り名、忘れんぞ。時間の路の影響で記憶から消えたとしても、必ず思い出してやる。決着は…俺が着ける!
横話B
ハンター
レシアはバダグと共にアサシン殲滅隊のハンターに殺されてしまう。そのままハンターはアサシンの主要部隊を殲滅させる。これで事実上、アサシンの歴史は終了したのだった。
ハンター本部で、ハンター本部長であるシヴァはハンター副本部長のラークから報告を受けていた。
シヴァ「なんだって、レシアが…?」
ラーク「はい。どうやら殲滅隊にレシアの件が上手く伝わっていなかった様です。」
シヴァ「くそっ。」
ラーク「彼はゴットルとラベンダーも殺害していました。仕方のない場面だったのかもしれませんな。」
シヴァ「俺が本隊ではなく、レシアと遭遇した殲滅隊の方に行っていれば…」
ラーク「それは結果論という物です。あの時は後から乗り込む本隊の方が危険な役割の可能性が高かったのです。シヴァ様が本隊に居たのは正解だったのですから、気に病む必要はありません。」
シヴァ「それは…そうかもしれんが。」
ラーク「過ぎた事は過ぎた事です。それでも悔やむお気持ちがあるのでしたら、レシアの代わりにルーンの村虐殺の犯人を打ち取ってやるのですね。」
シヴァ「…そうだな。」
レシアの依頼を果たす事が出来なかった。それならば代わりに…それが贖罪にもなるだろう。
シヴァ「それで、件の犯人に関しては何か分かったのか?」
ラーク「…所在は勿論、性別・年齢・名前など殆どの事は未だに判明しておりません。」
シヴァ「…そうか。」
ラーク「しかし、その者のアサシンとしてのコードネームは分かりました。」
シヴァ「何だって!?」
ラーク「コードネームはダーク・アサシンです。」
シヴァ「ダーク…聞いた事が無いな。前本部長のブラックでは無いのか?」
ラーク「ブラックに関しては既に裏が取れております。」
シヴァ「コードネームが分かったのに、それ以上の情報が出てこないのはおかしいな。」
ラーク「はい。更なる調査を進めていきます。」
シヴァ「頼んだ。現状、情報が少なすぎるからな。」
ラーク「分かりました。それと、もう一つの件ですが…」
シヴァ「ん?何かあったっけ?」
ラーク「アサシンの残党の居場所が判明しました。準備に取り掛かっています。」
シヴァ「そうか。この一掃作戦でダーク・アサシンが見付かったら一石二鳥なんだけどな。」
ラーク「勿論、そのつもりですよ。」
シヴァ「また何かあったら連絡を頼んだ。」
ラーク「分かりました。…では。」
シヴァ一人になる。
シヴァ「レシア、ナーダ。済まなかった。俺はお前達を守る事が出来なかった。…村の仇は俺が必ず取ってやるからな。取り敢えず来週位に一度、墓参りに行かせて貰うよ。」
ハンターがダーク・アサシンという存在を見付ける事が出来たのか。レシアの代わりに村の仇を取る事が出来たのか。それはまた別の話になる。
横話の間が閉じる。
レシア「…俺はどうしてこんな場面を見ているんだろうか。シヴァ…ありがとうな。」
ダーク・アサシン…その通り名、忘れんぞ。時間の路の影響で記憶から消えたとしても、必ず思い出してやる。決着は…俺が着ける!
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


スナイパー令嬢戦記〜お母様からもらった"ボルトアクションライフル"が普通のマスケットの倍以上の射程があるんですけど〜
シャチ
ファンタジー
タリム復興期を読んでいただくと、なんでミリアのお母さんがぶっ飛んでいるのかがわかります。
アルミナ王国とディクトシス帝国の間では、たびたび戦争が起こる。
前回の戦争ではオリーブオイルの栽培地を欲した帝国がアルミナ王国へと戦争を仕掛けた。
一時はアルミナ王国の一部地域を掌握した帝国であったが、王国側のなりふり構わぬ反撃により戦線は膠着し、一部国境線未確定地域を残して停戦した。
そして20年あまりの時が過ぎた今、皇帝マーダ・マトモアの崩御による帝国の皇位継承権争いから、手柄を欲した時の第二皇子イビリ・ターオス・ディクトシスは軍勢を率いてアルミナ王国への宣戦布告を行った。
砂糖戦争と後に呼ばれるこの戦争において、両国に恐怖を植え付けた一人の令嬢がいる。
彼女の名はミリア・タリム
子爵令嬢である彼女に戦後ついた異名は「狙撃令嬢」
542人の帝国将兵を死傷させた狙撃の天才
そして戦中は、帝国からは死神と恐れられた存在。
このお話は、ミリア・タリムとそのお付きのメイド、ルーナの戦いの記録である。
他サイトに掲載したものと同じ内容となります。


【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる