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2章 決別
16話 決断②
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時間通りにハンター支部の裏手でブルーと落ち合う。
ブルー「来たわね。」
レッド「全く、こんな時間にロック入れるなよな。夜中だぜ。」
ブルー「依頼なんだから仕方ないでしょ。」
レッド「分かってるよ。」
ハンター支部の入り口には見張りが2人。中にはもっと居るだろう。何よりハンター長が居る。
レッド「仕方が無い。一気に侵入してターゲットをロック、すぐに離脱しよう。」
ブルー「ハンター長とは戦わないのね。」
レッド「当たり前だ。一度だけ遠目に見た事があるが、ハンター長は強い。金にもならないのに奴を相手にするメリットはない。」
ブルー「アンタがそう言うんなら相当の強さなのね。分かったわ。」
見張りを一気に倒し、中へ侵入する。そのまま手早にハンターたちを始末しながら奥へ進む。奥は大きい部屋になっていて、沢山の人が居た。奥には更に扉があり、その前には3人のハンターが居た。
レッド「それ以外の人間は…ハンターでは無さそうか?」
ブルー「多分だけど、難民ね。難民を保護しているんだわ。」
レッド「子供も多いな。戦争孤児みたいなのも居るのかも。」
そう言いながらハンターへ向かって行く。
ハンター「もしかしてアサシンなのか!?」
ハンター「いや、何者でも良い。倒すんだ!」
レッド「止めて見ろよ。」
ブルー「アイス!」
難民たちの悲鳴が上がる。その中に一人の少女の姿があった。成人したかどうか?程の年齢と思われる少女は茫然とレッドを見つめる。
少女「あれは…レ……シア?」
奥の扉から一人の男が出てきた。
男「私はハンター支部長のバラム。お前たちはアサシンか?」
レッド「おっ、ターゲットが出て来たぞ。」
バラム「やはりそうか…ここは難民が沢山いる。奥へ来るが良い。」
バラムはそう言い奥の部屋へ行ってしまった。
レッド「罠か?それともただの良いヤツか?」
ブルー「さあ…でも行くしか無いでしょうね。」
レッド「そうだな。」
奥の部屋にはバラムともう一人男が居た。情報通りなら、こいつがハンター長か。
レッド「…ハンター長、シヴァか。」
ブルー「この男がハンター長…」
バラム「シヴァ様、ここは私にお任せ下さい。」
シヴァ「…良いだろう。だが危なくなったら入るぞ。」
レッド「へえ、良いのかい。勝つチャンスを潰したぜ。」
バラム「調子に乗るな。」
レッド「行くぞ、パワーホールド!」
バラム「行くぞ、アサシン!ウィンドカッター!」
レッド「く、よりにもよってウィンドカッターか。」
ブルー「よく見るの。剣なら分断できるわ。直撃さえしなければ大丈夫よ。」
レッド「そりゃどうも!」
レッドは言われた通り、ウィンドカッターを剣で切り裂いた。多少痺れたが、無事に分断に成功する。ブルーはアイスを放ち、レッドもそれを追う様に走る。
バラム「良い気になるな。グレイブ!」
地面から岩がせり上がって来る。アイスの魔法は岩にぶつかって消えてしまったが、パワーホールドを使用しているレッドの剣は岩を斬り裂いて、そのままバラムまで斬り付けた。
シヴァ「…そこまで圧倒的だとは。助けに行く機を逃したか。」
ブルー「やったわね。」
レッド「ああ、離脱するぞ。」
シヴァ「甘いな。そう簡単に逃すと思っているのか?」
シヴァは手に魔力を溜めながら近付いてくる。
レッド「攻撃して相手がバランスを崩した所で逃げるぞ。」
ブルー「やるしかないわね。」
レッドが剣を構えてシヴァに近寄った瞬間、魔法の爆発が起こり衝撃波が2人を襲う。初めて見る魔法に対応できずに、2人は吹き飛んでしまった。
レッド「ぐっ…爆発魔法か!?何て威力だ。」
ブルー「まずいわ。」
シヴァ「レッド・アサシン。どうだ?アサシンなんて辞めて、普通の生活を送って行かないか?」
レッド「な、何だと?」
どうやら誰かがハンターに俺の捜索を依頼していたらしい。勿論シヴァは依頼人を明かさなかったが、それはすぐに明らかになった。シヴァの提案を断った俺にシヴァは詰め寄る。そこにある人物が走って来て、レッドとシヴァの間に入ったのだ。
レッドの家に来たレッドとブルー、そしてナーダ。結果としてナーダに助けられたと言っても良いだろう。
3人で色々と話をして、眠りについた。俺のアサシンになった目的も話す羽目になってしまった。
ふと気が付くともう真昼間だった。ナーダはまだベッドで寝息を立てている。ブルーの姿はなく、寝ていたはずのソファーの上には毛布がきちんと折りたたまれて置いてあった。
レッド「…ふわぁ~っと。床の寝心地が最高過ぎて、身体が痛いぜ。」
机の上には書置きが置いてあった。ブルーが置いて行ったのだろう。
レッド「なになに…先に帰る。賞金は好きな時に受け取りに行け。私は先に貰っておく。…か。」
ブルーの事だ。とっくに受け取りに行っているだろう。レッドは出かける旨を書き置いて机の上に置く。たまたま昨日は夜食用の食べ物をしこたま買い込んで来ていたから、食べ物には困らないだろう。
レッド「さて、アサシン本部に行くか。」
ブルー「来たわね。」
レッド「全く、こんな時間にロック入れるなよな。夜中だぜ。」
ブルー「依頼なんだから仕方ないでしょ。」
レッド「分かってるよ。」
ハンター支部の入り口には見張りが2人。中にはもっと居るだろう。何よりハンター長が居る。
レッド「仕方が無い。一気に侵入してターゲットをロック、すぐに離脱しよう。」
ブルー「ハンター長とは戦わないのね。」
レッド「当たり前だ。一度だけ遠目に見た事があるが、ハンター長は強い。金にもならないのに奴を相手にするメリットはない。」
ブルー「アンタがそう言うんなら相当の強さなのね。分かったわ。」
見張りを一気に倒し、中へ侵入する。そのまま手早にハンターたちを始末しながら奥へ進む。奥は大きい部屋になっていて、沢山の人が居た。奥には更に扉があり、その前には3人のハンターが居た。
レッド「それ以外の人間は…ハンターでは無さそうか?」
ブルー「多分だけど、難民ね。難民を保護しているんだわ。」
レッド「子供も多いな。戦争孤児みたいなのも居るのかも。」
そう言いながらハンターへ向かって行く。
ハンター「もしかしてアサシンなのか!?」
ハンター「いや、何者でも良い。倒すんだ!」
レッド「止めて見ろよ。」
ブルー「アイス!」
難民たちの悲鳴が上がる。その中に一人の少女の姿があった。成人したかどうか?程の年齢と思われる少女は茫然とレッドを見つめる。
少女「あれは…レ……シア?」
奥の扉から一人の男が出てきた。
男「私はハンター支部長のバラム。お前たちはアサシンか?」
レッド「おっ、ターゲットが出て来たぞ。」
バラム「やはりそうか…ここは難民が沢山いる。奥へ来るが良い。」
バラムはそう言い奥の部屋へ行ってしまった。
レッド「罠か?それともただの良いヤツか?」
ブルー「さあ…でも行くしか無いでしょうね。」
レッド「そうだな。」
奥の部屋にはバラムともう一人男が居た。情報通りなら、こいつがハンター長か。
レッド「…ハンター長、シヴァか。」
ブルー「この男がハンター長…」
バラム「シヴァ様、ここは私にお任せ下さい。」
シヴァ「…良いだろう。だが危なくなったら入るぞ。」
レッド「へえ、良いのかい。勝つチャンスを潰したぜ。」
バラム「調子に乗るな。」
レッド「行くぞ、パワーホールド!」
バラム「行くぞ、アサシン!ウィンドカッター!」
レッド「く、よりにもよってウィンドカッターか。」
ブルー「よく見るの。剣なら分断できるわ。直撃さえしなければ大丈夫よ。」
レッド「そりゃどうも!」
レッドは言われた通り、ウィンドカッターを剣で切り裂いた。多少痺れたが、無事に分断に成功する。ブルーはアイスを放ち、レッドもそれを追う様に走る。
バラム「良い気になるな。グレイブ!」
地面から岩がせり上がって来る。アイスの魔法は岩にぶつかって消えてしまったが、パワーホールドを使用しているレッドの剣は岩を斬り裂いて、そのままバラムまで斬り付けた。
シヴァ「…そこまで圧倒的だとは。助けに行く機を逃したか。」
ブルー「やったわね。」
レッド「ああ、離脱するぞ。」
シヴァ「甘いな。そう簡単に逃すと思っているのか?」
シヴァは手に魔力を溜めながら近付いてくる。
レッド「攻撃して相手がバランスを崩した所で逃げるぞ。」
ブルー「やるしかないわね。」
レッドが剣を構えてシヴァに近寄った瞬間、魔法の爆発が起こり衝撃波が2人を襲う。初めて見る魔法に対応できずに、2人は吹き飛んでしまった。
レッド「ぐっ…爆発魔法か!?何て威力だ。」
ブルー「まずいわ。」
シヴァ「レッド・アサシン。どうだ?アサシンなんて辞めて、普通の生活を送って行かないか?」
レッド「な、何だと?」
どうやら誰かがハンターに俺の捜索を依頼していたらしい。勿論シヴァは依頼人を明かさなかったが、それはすぐに明らかになった。シヴァの提案を断った俺にシヴァは詰め寄る。そこにある人物が走って来て、レッドとシヴァの間に入ったのだ。
レッドの家に来たレッドとブルー、そしてナーダ。結果としてナーダに助けられたと言っても良いだろう。
3人で色々と話をして、眠りについた。俺のアサシンになった目的も話す羽目になってしまった。
ふと気が付くともう真昼間だった。ナーダはまだベッドで寝息を立てている。ブルーの姿はなく、寝ていたはずのソファーの上には毛布がきちんと折りたたまれて置いてあった。
レッド「…ふわぁ~っと。床の寝心地が最高過ぎて、身体が痛いぜ。」
机の上には書置きが置いてあった。ブルーが置いて行ったのだろう。
レッド「なになに…先に帰る。賞金は好きな時に受け取りに行け。私は先に貰っておく。…か。」
ブルーの事だ。とっくに受け取りに行っているだろう。レッドは出かける旨を書き置いて机の上に置く。たまたま昨日は夜食用の食べ物をしこたま買い込んで来ていたから、食べ物には困らないだろう。
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