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1章 時間の路
13話 任務③
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チャード「…なんだこれは?」
森を抜けた先には洋館が建っていた。綺麗では無いが、そこまで年月も経っていない感じだ。
チャード「いつの間にか村が洋館になってる。」
ブルー「ここに間違いは無いのね?」
チャード「自分の村の場所を間違えたりするかよ。」
レッド「それもそうだ。見た感じそんなに古さも感じない。クラスタが建てたとみて間違い無いだろう。」
入口のドアは鍵が掛かっていたが、チャードは構わずに魔法銃で破壊した。出来れば静かに侵入したかったが、チャードの気持ちも分からなくは無い。
一つ一つ部屋を開けて回る。時々、侵入者用だろうか?罠があり、天井が降りた来たり針が飛んできたりもした。
レッド「なんて面倒な屋敷なんだ。」
チャード「クラスタは何処に居るんだろう?」
ブルー「さあ。でもこういう屋敷って奥の方に主人の部屋みたいなのがあるものじゃ無いの?」
レッド「可能性はあるが…」
奥の部屋に隠してあったボタンを押すと、部屋の真ん中に階段がせり上がって来た。どうしてわざわざ、こんな面倒な仕掛けを行うのだろうか。
レッド「上の部屋に行けそうだな。」
ブルー「この先にクラスタが居そうね。」
階段の先には、小さな小部屋があった。その部屋のドアを開けると短い廊下。その先には大きなフロアがあった。奥に人の姿が見える。
レッド「あれが…クラスタなのか?」
ブルー「恐らくそうね。だって一人しか居ないんだし。」
チャード「いよいよ決戦だな。」
3人は奥へ進む。後ろを向いていた人物は、ゆっくりと振り返る。見た事の無い顔ではあったが、とてつもない圧力を感じる。
男「来たか。ほう、お前がレッド・アサシンか。」
レッド「俺を知っているだと?」
男「俺はクラスタ。俺の空けた穴を上手く埋めてくれていたんだろう。」
ブルー「…もう話は良いでしょう。さっさとロックするわよ。」
クラスタ「くっくっく。1対3とは分が悪い。これではいかなる手練れとて、生き残る事は叶わぬだろうな。」
レッド「こいつ、何でこんなに?」
レッドは剣を構えて一歩前へ出る。続いてチャードとブルーも前へ出る。…出て行く。
レッド「え…出すぎじゃないのか?」
その呟きを無視するかの様に、2人はどんどん前へ出て行った。そしてクラスタの目の前まで行く。
クラスタ「終わりだな。」
チャード「そういう事だな。」
ブルー「さあ、覚悟しなさい。」
チャードとブルーがこっちを振り向く。
レッド「…な、何が起こっている?どういう事だ?」
チャードはニヤニヤしている。ブルーは無表情だ。
チャード「1対3の1、レッドだがな。」
ブルー「今から裏切り者のロックを開始する。」
クラスタ「くっくっく。どうだね、レッド・アサシン。突然の裏切りに会い、絶望の淵に立たされた気分は?」
意味が分からなかった。分かるのは、3人がこっちを向いて武器を構えた事。
チャードが魔法銃を発射する。茫然としていたレッドはそれをまともに食らってしまう。
レッド「うわっ!?」
ブルー「まだよ。」
ブルーが斬り掛かってきた。それを剣で受け止めると、後ろへ回り込んできたクラスタがレッドの背中を斬る。
レッド「く…何で?」
クラスタ「戦いの最中に私語はいかんな。」
3人は一斉に攻撃を仕掛けてきた。
レッドは全身に傷を負い、血塗れになりながら倒れる。流石に分が悪すぎたのだ。
チャード「終わったな。」
レッド「はあはあ…な、何でだ?」
ブルー「悪いわね。でもアサシンはこれ以上、アンタを信用する事は出来ないの。」
チャード「だから俺達3人は、バダグの依頼によりお前を殺す事になったんだ。」
レッド「俺は…ただ、村の…」
ブルー「馬鹿ね。その所為でアンタは死ぬ事になったのよ。」
レッド「…な…なん……」
最早、喋る力も残っていない様だった。段々と薄れゆく意識の中、3人の声が聞こえて来る。
クラスタ「しかし、高純度のルーンがある村か。一度は行ってみたいものだ。」
ブルー「私が連れてってあげましょうか?3年前にも行った村ですし。」
チャード「え、何?ルーンの村を襲ったのはお前なの?」
ブルー「さあ、どうかしらね。」
クラスタはルーンを襲ってすらいなかったのか…そしてブルー、お前が村の…?
レッド「……」
まともに前も見えなくなってきているレッドに、怒りの感情がこもる。そうなっても指一本動かせない。
レッド「……」
ナーダの死はなんだったんだ…俺は良い様にやられていただけだったんだ…許せない…許したく…ない……
その時、不思議な事が起こった。
レッドの首に下がっていた紅い宝石が眩く光り輝く。フッと身体が楽になり、レッドは訳も分からないまま光に包まれていった。
レッド「眩しい…一体何が起こっているって言うんだ!?」
身体が急降下する感覚がレッドを襲う。景色の全てが白く染まり、ブルー達の姿も完全に見えなくなった。
光が収まった後には、見た事の無い場所に倒れていた。傷は見当たらず、痛みも何もない。レッドはゆっくりと起き上がる。
レッド「ここは…ここは何処なんだ?」
森を抜けた先には洋館が建っていた。綺麗では無いが、そこまで年月も経っていない感じだ。
チャード「いつの間にか村が洋館になってる。」
ブルー「ここに間違いは無いのね?」
チャード「自分の村の場所を間違えたりするかよ。」
レッド「それもそうだ。見た感じそんなに古さも感じない。クラスタが建てたとみて間違い無いだろう。」
入口のドアは鍵が掛かっていたが、チャードは構わずに魔法銃で破壊した。出来れば静かに侵入したかったが、チャードの気持ちも分からなくは無い。
一つ一つ部屋を開けて回る。時々、侵入者用だろうか?罠があり、天井が降りた来たり針が飛んできたりもした。
レッド「なんて面倒な屋敷なんだ。」
チャード「クラスタは何処に居るんだろう?」
ブルー「さあ。でもこういう屋敷って奥の方に主人の部屋みたいなのがあるものじゃ無いの?」
レッド「可能性はあるが…」
奥の部屋に隠してあったボタンを押すと、部屋の真ん中に階段がせり上がって来た。どうしてわざわざ、こんな面倒な仕掛けを行うのだろうか。
レッド「上の部屋に行けそうだな。」
ブルー「この先にクラスタが居そうね。」
階段の先には、小さな小部屋があった。その部屋のドアを開けると短い廊下。その先には大きなフロアがあった。奥に人の姿が見える。
レッド「あれが…クラスタなのか?」
ブルー「恐らくそうね。だって一人しか居ないんだし。」
チャード「いよいよ決戦だな。」
3人は奥へ進む。後ろを向いていた人物は、ゆっくりと振り返る。見た事の無い顔ではあったが、とてつもない圧力を感じる。
男「来たか。ほう、お前がレッド・アサシンか。」
レッド「俺を知っているだと?」
男「俺はクラスタ。俺の空けた穴を上手く埋めてくれていたんだろう。」
ブルー「…もう話は良いでしょう。さっさとロックするわよ。」
クラスタ「くっくっく。1対3とは分が悪い。これではいかなる手練れとて、生き残る事は叶わぬだろうな。」
レッド「こいつ、何でこんなに?」
レッドは剣を構えて一歩前へ出る。続いてチャードとブルーも前へ出る。…出て行く。
レッド「え…出すぎじゃないのか?」
その呟きを無視するかの様に、2人はどんどん前へ出て行った。そしてクラスタの目の前まで行く。
クラスタ「終わりだな。」
チャード「そういう事だな。」
ブルー「さあ、覚悟しなさい。」
チャードとブルーがこっちを振り向く。
レッド「…な、何が起こっている?どういう事だ?」
チャードはニヤニヤしている。ブルーは無表情だ。
チャード「1対3の1、レッドだがな。」
ブルー「今から裏切り者のロックを開始する。」
クラスタ「くっくっく。どうだね、レッド・アサシン。突然の裏切りに会い、絶望の淵に立たされた気分は?」
意味が分からなかった。分かるのは、3人がこっちを向いて武器を構えた事。
チャードが魔法銃を発射する。茫然としていたレッドはそれをまともに食らってしまう。
レッド「うわっ!?」
ブルー「まだよ。」
ブルーが斬り掛かってきた。それを剣で受け止めると、後ろへ回り込んできたクラスタがレッドの背中を斬る。
レッド「く…何で?」
クラスタ「戦いの最中に私語はいかんな。」
3人は一斉に攻撃を仕掛けてきた。
レッドは全身に傷を負い、血塗れになりながら倒れる。流石に分が悪すぎたのだ。
チャード「終わったな。」
レッド「はあはあ…な、何でだ?」
ブルー「悪いわね。でもアサシンはこれ以上、アンタを信用する事は出来ないの。」
チャード「だから俺達3人は、バダグの依頼によりお前を殺す事になったんだ。」
レッド「俺は…ただ、村の…」
ブルー「馬鹿ね。その所為でアンタは死ぬ事になったのよ。」
レッド「…な…なん……」
最早、喋る力も残っていない様だった。段々と薄れゆく意識の中、3人の声が聞こえて来る。
クラスタ「しかし、高純度のルーンがある村か。一度は行ってみたいものだ。」
ブルー「私が連れてってあげましょうか?3年前にも行った村ですし。」
チャード「え、何?ルーンの村を襲ったのはお前なの?」
ブルー「さあ、どうかしらね。」
クラスタはルーンを襲ってすらいなかったのか…そしてブルー、お前が村の…?
レッド「……」
まともに前も見えなくなってきているレッドに、怒りの感情がこもる。そうなっても指一本動かせない。
レッド「……」
ナーダの死はなんだったんだ…俺は良い様にやられていただけだったんだ…許せない…許したく…ない……
その時、不思議な事が起こった。
レッドの首に下がっていた紅い宝石が眩く光り輝く。フッと身体が楽になり、レッドは訳も分からないまま光に包まれていった。
レッド「眩しい…一体何が起こっているって言うんだ!?」
身体が急降下する感覚がレッドを襲う。景色の全てが白く染まり、ブルー達の姿も完全に見えなくなった。
光が収まった後には、見た事の無い場所に倒れていた。傷は見当たらず、痛みも何もない。レッドはゆっくりと起き上がる。
レッド「ここは…ここは何処なんだ?」
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