転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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ヤンヤンに帰省

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ダンジョンの事件から今日で4日目となる。
アイザックは今だに目覚めず、ククルは憔悴したままベットサイドから殆ど動かない。
ククルの子供の身体ではもう限界だろう。
この4日間で何人かの人が訪ねてきた。
ダンジョンでの詳細を聞きに来る人。
アイザックの様子を伺いに来る人。
先に来た人から話を聞いてククルの様子を見に来る人。
誰が来ても何を言ってもアイザックの側から離れる事はなく、返事も殆どしない。
最初の人以外は誰が訪ねてくるとククルが部屋に結界をはり、扉も開けさせてくれない。
もうこれ以上は見ていられないとハナがギルドを通してマーサスを呼び相談してみようと考えていると意中の人が訪ねてきた。
「マーサス様、お忙しい時にありがとうございます」
「あぁ、気にするな。こちらの不注意から起こり得た状況だ。で、様子はどうだ?」
「お気遣いありがとうございます。アイザック様は、かも無く不可も無くと言ったところでしょうか。早くお目覚め頂かないとククル様が大変な事になってしまいます。」
「ん?ククルがか。そう言えばギルドでチラッと聞いたな。そんなに酷いか?」
「はい、こちらにお戻りになってからは殆どアイザック様のおへやから出てこられません。誰かが入ろうとすると結界を貼ってしまわれるので手出しができないのです」
正直いつ倒れてもおかしく無い様な状態だ。
マーサスがアイザックの部屋をノックする。
暫く待つと中から扉が開かれた。
「マーサス、、、」
「おう、どうだ?中に入っても良いか?」
コクンと頷きマーサスを部屋に入れる。


「ふむ。魔力的には問題無さそうだな。目が醒めれば問題無いだろう。ククル、お前ちゃんと寝てるか。アイザックが目醒めてもお前がそんなんだったら迷惑かけるだけだぞ」
「、、、」
ゆるゆると首を振るだけで何も答え無いククルをマーサスが抱き上げた。
「ハナ達も心配してるから飯食って寝ろ。わかったか」
「、、、はい」
そのままククルを連れ出してとりあえずリビングに連れて行く。
階段を降りてるとククルがボソボソと話しだした。
「マーサス、教会に連れて行って。」
「あ?教会か。ふむ、構わんが飯食ってからな。帰ったらちゃんと寝るか?」
「うん。ちゃんと自分の部屋で寝るからお願い」
「おいハナ、こいつが飯食ったらちょっと教会に連れて行ってくる。」
「かしこまりました。さあ、ククル様こちらに座って食事をどうぞ。マーサス様も如何ですか」
「おう、世話になるな」

ククルは果物やサンドイッチなどを数切れ食べたがもう要らないと手を止めた。
ここ数日、まともに食べてない事もあり受け付けない様だ。
外出が人目に付くと騒がれるれのでこっそり教会に向かう事にした。
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