転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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ヤンヤンに帰省

195.

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ギルドにお家まで送ってもらう事になり、転籍陣でダンジョンから外にでた。
そこからは馬車でお家に向かう。

玄関でハナが待っていてくれた。
「ククル様、とりあえず送ってくださった方々にアイザック様を部屋までお願いしますね。」
ハナがテキパキと指示を出し、その間に自室にユミンに連れられて着替えてからアイザックの部屋に行った。
その頃には他の人は居なくなっていて部屋にはハナの姿だけだった。
「ハナぁ、アイザックが」
そこからはハナにしがみついて泣き出した。
「大丈夫ですからククル様も身体を休めて下さい。私がこちらに着いていますから」
「やだぁ、私もここにいる」
「こちらの部屋にいても良いですから横になってください。お二人ともになったら私達もお世話が大変ですから。お願いしますね」
ハナに優しく諭されて漸く落ち着いてきた。
「アイザック様の隣でも良いですから横になっておやすみください」
「はい」
そのままアイザックのベットに連れて行かれたので横に入り込んだ。
「何かございましたらちゃんと起こしますから目を瞑っておやすみください」
流石に疲れていたか横になると途端に眠気に逆らえなくなった。


ハナは頭を抱えた。
アイザック様の状態も心配だったけど、憔悴しきってしまったククル様が余りにも気になる。
あの状態の時はアイザック様で無いと落ち着かす事が出来ない。
本当ならご自身のベットでおやすみ頂きたいのだけど絶対に無理なのでこちらで休んでもらう事にした。
帰られる前にギルド職員から大体の状況は聞いている。
目さえ覚ませば問題無いとの事だけどいつ目覚めるか分からないと。
明日なのか1週間後なのかそれとも…
今日のところは流石にお疲れなのか直ぐに寝息が聞こえてきたけれど、明日以降も間違いなくこの部屋からは離れないだろう。
ユミンもかなり心配そうにしている。
ククル様がこの状態になったら意図的に今までは遠ざけていた。
今後の事を考えるとそろそろ側にいて振る舞いに慣れてもらうのも一理かと思い今回は邸に居させる事にした。
ルーズベルト公爵にしてもワグリアナ公爵にしても今はまだ知らせる事もない。
数日様子を見て今後の方針を考える事にした。

翌朝からやはりというか何というかククル様がアイザック様の側から離れない。
食事も疎かになり促しても殆ど召し上がってらっしゃらない。
「不味いわね」
「ハナさん、このままではククル様が倒れてしまいます」
「あの状態のククル様はアイザック様でないと落ち着かせる手立てが無いのよ。今回に限らずですが二、三日様子をみて変わらない様なら一度マーサス様に相談してみるわ」
恐らくギルド側からグランドマスターであるマーサス様には報告が入っているはず。
彼の方なら先を見越してこちらにいらして下さるかもしれない。
淡い期待を胸に目の前のお世話に集中する事にした。
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