転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

文字の大きさ
上 下
193 / 202
ふたたびダンジョンへ

193.

しおりを挟む
中にはいりる前について来た職員に向き直る。
アイザックが彼を見下ろしながら忠告した。
「正直、かなり戦闘の邪魔になる。中に入ったら扉の前から絶対に動くな。声もあげるな。もちろん手出さしもするな。それが守れないなら中にはいれない」
「わ、わかった。指示に従う」
流石にこのスピードで戦闘しながらの移動となると実力云々について文句も言えない様で大人しく頷いている。

ちょっとした小休憩を挟みいよいよ問題の部屋に突入する事となった。
「アイザック、先にガルとファルをだすね」
「こっちはクロイスをコイツの守りにつける」
「了解。ガル、ファルお願いね」
#了解。任されたよ#
#軽く暴れるな#
やる気に満ち溢れた声と共に2匹が現れた。
クロイスもその横に並ぶ。
「っ、こ、これは」
「ブラックウルフは俺の、他はククルの従魔だ。下手な事をしなければ問題ない」
「わ、わかった」
何とか返事を搾り出した職員は非常に大人しくなった。
「開けるね」
さて中はどうなってるのやら。

ブラックウルフとシルバーウルフが8匹ずつ、ゴールドウルフが1匹の計17匹。
話に聞いていた通りだった。
「アイザック、とりあえず足止めしてみるね」
一言断ってから大きな雷をお見舞いした。
ブラックウルフは避けきれず少しふらついている。
シルバーウルフは見事に避けていた。
ゴールドウルフには多分効いていない。
『後のアイツは魔法が効きにくいぞ』
ガルからの念話で聞こえきた。
うーむ、ちょっとめんどくさい相手だ。
とりあえず従魔達とブラックウルフ向かって突っ込んだ。
アイザックも後を追う様に突っ込んでくる。
ブラックウルフはあっという間にドロップアイテムに姿を変えた。
「次はアイツらかな」
標的をシルバーウルフに切り替える。
雷を避けれる程の素早さがあるけどそれ以上の脅威はない。
群れの場合は連携を取られると厄介なのでまずは重力魔法で動きを遅くする。
鈍くなったシルバーウルフについて突っ込もうと思ったらゴールドウルフがひと泣きした。
"ヴォーン"
『パチッン』
魔法が無力化された。
「うわぁ、面倒くさい」
途端に連携をとって行動してくる。
囲まれたら厄介なので散らばす様に動き回りながら攻撃した。
こちらに5匹、アイザックに3匹が次々に攻撃してくる。
上手く交わしながら体勢を立て直し、最後の1匹に武器を振り抜いた。
「危ない!!」
目の前のシルバーウルフを倒すと同時に後からアイザックの叫びが聞こえる。
「ぐっ、」
「アイザックっ」
振り向くとギルド職員を庇ったアイザックの背中にゴールドウルフの爪が炸裂した。
しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン… 紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢 座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!! もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。 全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。 作者は極度のとうふメンタルとなっております…

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~

土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。 しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。 そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。 両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。 女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。

さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。 しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。 7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。 ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。 ★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。 皆様応援よろしくお願いします

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。 「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。 現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。 ゆっくり更新です。はじめての投稿です。 誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜

青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ 孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。 そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。 これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。 小説家になろう様からの転載です!

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

処理中です...