190 / 202
ふたたびダンジョンへ
190.
しおりを挟む
さて、ダンジョン内のギルドはどんな風になってるのか。
一応代表の人は一度だけ挨拶したのでなんとなく分かる。
確か5人体制で回してるとか言ってたはずだ。
とりあえず中に入って掲示板を覗くと流石に依頼表は無いけど情報提供のあったダンジョン情報が張り出されていた。
ここのギルドは売買と情報提供を中心に運営している。
買取カウンターも売店もそれなりに人の姿があり、稼働率は良さそうだ。
ギルド職員全員が街から通っているらしく、街に帰る時に買取した素材を街のギルドに納めているらしい。
「まあまあ人があつまってるね」
「そうだな。当たり前だが冒険者一色だな」
アイザックと中を見て回り、ついでに掲示板を覗く。
『各階の魔物情報あり』
『ボスの攻略ポイント』
『ドロップアイテム一覧』
などなどダンジョンの情報ばっかりだ。
然程見る所もないので余分になってる素材を買取に出し、宿屋に戻ろうと入口に向かう。
扉を開けようとしたら外から勢いよく開いた。
「うわぁ!」
取手に手を掛けようとしてたので思わず転びそうになった。
「大丈夫か」
咄嗟に腕を掴んでくれたアイザックに感謝しながらも原因と思わしき人物を拝見する。
随分大柄な男がビックリした様な顔つきでこっちをみている。
「悪いな坊主。怪我はないか?」
「はい、大丈夫です」
「ちょっと急ぐんですまん。とおしてくれ」
私は頷きながら道を譲る。
そのまま慌ててカウンターに突っ込んで行った。
「おい、大変だ。30階のボスが情報とかけ離れたレベルのやつだった。このまま戦い続けてもジリ欠だしとりあえず報告にもどってきたんだ。」
「分かりました。応援は必要ですか」
「とりあえず仲間たちは緊急脱出して他のやつが入らない様に扉前で待機している。一度攻略して再調査を依頼する」
「承ります」
職員は急いで事務所内に入って行った。
冒険者からの、再調査依頼は情報が大幅に異なった場合、緊急で要請できる手段の一つだ。
ギルドとしては最優先で行う必要がある。
再調査の結果次第では冒険者も自身が不利になる事があるため、余程でない限り依頼しない。
つまり、申し出があると言うことはかなり不味い状況と言うことだ。
先程の職員と責任者がカウンターに戻ってきた。
「私がここの責任者でアナザーと言います。幾つか質問させて頂いてもよろしいですか?」
「かまわん。続けてくれ」
「ありがとうございます。では貴方のランクを教えてください。」
「俺はC、パーティーも同じだ」
「ありがとうございます。ボスの詳細を教えてください。」
「シルバーウルフとブラックウルフの群れて各8体と群のボスらしきゴールデンウルフが一体だ。」
「攻略するにはBランク2チーム以上またはCランクパーティー3チーム位が妥当でしようか?」
「Cなら4チームのが良いと思う」
「分かりました。早速召集をかけてみます」
今まで2人の話に耳を傾けていた冒険者達がざわざわと騒ぎ出した。
一応代表の人は一度だけ挨拶したのでなんとなく分かる。
確か5人体制で回してるとか言ってたはずだ。
とりあえず中に入って掲示板を覗くと流石に依頼表は無いけど情報提供のあったダンジョン情報が張り出されていた。
ここのギルドは売買と情報提供を中心に運営している。
買取カウンターも売店もそれなりに人の姿があり、稼働率は良さそうだ。
ギルド職員全員が街から通っているらしく、街に帰る時に買取した素材を街のギルドに納めているらしい。
「まあまあ人があつまってるね」
「そうだな。当たり前だが冒険者一色だな」
アイザックと中を見て回り、ついでに掲示板を覗く。
『各階の魔物情報あり』
『ボスの攻略ポイント』
『ドロップアイテム一覧』
などなどダンジョンの情報ばっかりだ。
然程見る所もないので余分になってる素材を買取に出し、宿屋に戻ろうと入口に向かう。
扉を開けようとしたら外から勢いよく開いた。
「うわぁ!」
取手に手を掛けようとしてたので思わず転びそうになった。
「大丈夫か」
咄嗟に腕を掴んでくれたアイザックに感謝しながらも原因と思わしき人物を拝見する。
随分大柄な男がビックリした様な顔つきでこっちをみている。
「悪いな坊主。怪我はないか?」
「はい、大丈夫です」
「ちょっと急ぐんですまん。とおしてくれ」
私は頷きながら道を譲る。
そのまま慌ててカウンターに突っ込んで行った。
「おい、大変だ。30階のボスが情報とかけ離れたレベルのやつだった。このまま戦い続けてもジリ欠だしとりあえず報告にもどってきたんだ。」
「分かりました。応援は必要ですか」
「とりあえず仲間たちは緊急脱出して他のやつが入らない様に扉前で待機している。一度攻略して再調査を依頼する」
「承ります」
職員は急いで事務所内に入って行った。
冒険者からの、再調査依頼は情報が大幅に異なった場合、緊急で要請できる手段の一つだ。
ギルドとしては最優先で行う必要がある。
再調査の結果次第では冒険者も自身が不利になる事があるため、余程でない限り依頼しない。
つまり、申し出があると言うことはかなり不味い状況と言うことだ。
先程の職員と責任者がカウンターに戻ってきた。
「私がここの責任者でアナザーと言います。幾つか質問させて頂いてもよろしいですか?」
「かまわん。続けてくれ」
「ありがとうございます。では貴方のランクを教えてください。」
「俺はC、パーティーも同じだ」
「ありがとうございます。ボスの詳細を教えてください。」
「シルバーウルフとブラックウルフの群れて各8体と群のボスらしきゴールデンウルフが一体だ。」
「攻略するにはBランク2チーム以上またはCランクパーティー3チーム位が妥当でしようか?」
「Cなら4チームのが良いと思う」
「分かりました。早速召集をかけてみます」
今まで2人の話に耳を傾けていた冒険者達がざわざわと騒ぎ出した。
207
お気に入りに追加
2,585
あなたにおすすめの小説

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。
さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。
しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。
7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。
ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。
★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。
皆様応援よろしくお願いします

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL

女神の代わりに異世界漫遊 ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~
大福にゃここ
ファンタジー
目の前に、女神を名乗る女性が立っていた。
麗しい彼女の願いは「自分の代わりに世界を見て欲しい」それだけ。
使命も何もなく、ただ、その世界で楽しく生きていくだけでいいらしい。
厳しい異世界で生き抜く為のスキルも色々と貰い、食いしん坊だけど優しくて可愛い従魔も一緒!
忙しくて自由のない女神の代わりに、異世界を楽しんでこよう♪
13話目くらいから話が動きますので、気長にお付き合いください!
最初はとっつきにくいかもしれませんが、どうか続きを読んでみてくださいね^^
※お気に入り登録や感想がとても励みになっています。 ありがとうございます!
(なかなかお返事書けなくてごめんなさい)
※小説家になろう様にも投稿しています

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる