183 / 202
新生活ヤンヤン
183.
しおりを挟む
気になっていた事が少し解決したのでちょっとスッキリした。
ギルドから戻ったマリーさんと調合室で色々試していたらアイザックが帰ってきた。
「あっ、おかえり」
「ただいま。2人は今が何時かわかってるかな」
「あら、もうこんな時間なのね」
またまたやってしまった。
どうやらハナが呼びにきていたみたいだけど、調合に夢中になり過ぎて2人とも気がつかず、みかねたハナが帰宅したアイザックをこちらに仕向けたみたいだ。
とりあえずリビングに向かい、夕食を頂く。
食後、お茶をしながらアイザックにまたしても怒られた。
「2人とも楽しいのは分かるけど程々にと昨日も話しましたよね」
「「すいません」」
揃って頭を下げると溜息が聞こえた。
「次はないから」
ちょっと、いやかなりアイザックが呆れているけど気をつけないと調合禁止令を出されてしまう。
明後日にはマーサスが到着するからマリーさんも宿に泊まると言ってたし、ついつい今のうちにとあれこれやり過ぎた。
明日こそは気をつけ様と気合いを入れたのだ。
翌日は研究所に行く日だったので朝からマリーさんとともに向かった。
「おはようございます」
「あっ、所長おはようございます。マリアント様もご無沙汰しております。」
到着し、執務室に向かっていたらソルさんがいた。
どうやら私を待っていたそうでこないだダンジョンで採取してきた素材で新しい実験に成功したとかでとりあえずみて欲しいとの事。
そのままソルさんの調合室に向かい、先ずは出来上がったポーションを見せてもらう。
「とりあえず鑑定するね」
結果を見てみると『気配遮断(小)ポーション』とでた。
マリーさんも一緒に鑑定している。
「これはもう一度作成できますか?」
「一応、10回中、7回は成功しました。効果を検証したいので今から飲んでみます。判定をお願い出来ますか」
「分かりました」
ソルさんがポーションを飲むとなんとなく気配が薄くなる。
「ククル、どう思いますか」
マリーさんの質問に正直に答えた。
「なんとなく気配が薄らいだかな?」
「そうみたいですね」
「本当ですか」
ソルさんが声を出すと同時に気配が戻った。
「声を出した途端に効果が無くなりました」
「成る程。もう少し効果の高い物が出来れば活用方法がありそうだな。」
「悪用されそうな類いなので取り扱いには十分注意してくださいね」
「分かりました。また、相談に乗ってください」
そう言い残してソルさんは部屋を出て行った。
「ここの研究も楽しそうね」
「ですね。みなさん熱心に打ち込まれてますよ」
「さて、所長。少し仕事の話を致しましょうか」
「ギルドマスター、畏まりました」
お茶の準備をし、2人で向かい合わせにソファに腰掛ける。
ここからは2人とも仕事モードだ。
「この度、ヤンヤンの視察をさせていただきましてありがとうございます。幾つかお伺いしてもよろしいでしょうか」
「こちらこそわざわざお越しいただきありがとうございます。私で分かる範囲はお答えさせていただきます」
そこから、今後の共通課題や薬草の取引について打ち合わせをし、一般用とギルド向けとの価格の相場や、取引リストなど主に薬草の取り扱いについて打ち合わせをした。
大体まとまったところでお昼となった為、揃って屋敷に戻る事にした。
ギルドから戻ったマリーさんと調合室で色々試していたらアイザックが帰ってきた。
「あっ、おかえり」
「ただいま。2人は今が何時かわかってるかな」
「あら、もうこんな時間なのね」
またまたやってしまった。
どうやらハナが呼びにきていたみたいだけど、調合に夢中になり過ぎて2人とも気がつかず、みかねたハナが帰宅したアイザックをこちらに仕向けたみたいだ。
とりあえずリビングに向かい、夕食を頂く。
食後、お茶をしながらアイザックにまたしても怒られた。
「2人とも楽しいのは分かるけど程々にと昨日も話しましたよね」
「「すいません」」
揃って頭を下げると溜息が聞こえた。
「次はないから」
ちょっと、いやかなりアイザックが呆れているけど気をつけないと調合禁止令を出されてしまう。
明後日にはマーサスが到着するからマリーさんも宿に泊まると言ってたし、ついつい今のうちにとあれこれやり過ぎた。
明日こそは気をつけ様と気合いを入れたのだ。
翌日は研究所に行く日だったので朝からマリーさんとともに向かった。
「おはようございます」
「あっ、所長おはようございます。マリアント様もご無沙汰しております。」
到着し、執務室に向かっていたらソルさんがいた。
どうやら私を待っていたそうでこないだダンジョンで採取してきた素材で新しい実験に成功したとかでとりあえずみて欲しいとの事。
そのままソルさんの調合室に向かい、先ずは出来上がったポーションを見せてもらう。
「とりあえず鑑定するね」
結果を見てみると『気配遮断(小)ポーション』とでた。
マリーさんも一緒に鑑定している。
「これはもう一度作成できますか?」
「一応、10回中、7回は成功しました。効果を検証したいので今から飲んでみます。判定をお願い出来ますか」
「分かりました」
ソルさんがポーションを飲むとなんとなく気配が薄くなる。
「ククル、どう思いますか」
マリーさんの質問に正直に答えた。
「なんとなく気配が薄らいだかな?」
「そうみたいですね」
「本当ですか」
ソルさんが声を出すと同時に気配が戻った。
「声を出した途端に効果が無くなりました」
「成る程。もう少し効果の高い物が出来れば活用方法がありそうだな。」
「悪用されそうな類いなので取り扱いには十分注意してくださいね」
「分かりました。また、相談に乗ってください」
そう言い残してソルさんは部屋を出て行った。
「ここの研究も楽しそうね」
「ですね。みなさん熱心に打ち込まれてますよ」
「さて、所長。少し仕事の話を致しましょうか」
「ギルドマスター、畏まりました」
お茶の準備をし、2人で向かい合わせにソファに腰掛ける。
ここからは2人とも仕事モードだ。
「この度、ヤンヤンの視察をさせていただきましてありがとうございます。幾つかお伺いしてもよろしいでしょうか」
「こちらこそわざわざお越しいただきありがとうございます。私で分かる範囲はお答えさせていただきます」
そこから、今後の共通課題や薬草の取引について打ち合わせをし、一般用とギルド向けとの価格の相場や、取引リストなど主に薬草の取り扱いについて打ち合わせをした。
大体まとまったところでお昼となった為、揃って屋敷に戻る事にした。
190
お気に入りに追加
2,585
あなたにおすすめの小説

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。
さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。
しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。
7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。
ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。
★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。
皆様応援よろしくお願いします

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL

女神の代わりに異世界漫遊 ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~
大福にゃここ
ファンタジー
目の前に、女神を名乗る女性が立っていた。
麗しい彼女の願いは「自分の代わりに世界を見て欲しい」それだけ。
使命も何もなく、ただ、その世界で楽しく生きていくだけでいいらしい。
厳しい異世界で生き抜く為のスキルも色々と貰い、食いしん坊だけど優しくて可愛い従魔も一緒!
忙しくて自由のない女神の代わりに、異世界を楽しんでこよう♪
13話目くらいから話が動きますので、気長にお付き合いください!
最初はとっつきにくいかもしれませんが、どうか続きを読んでみてくださいね^^
※お気に入り登録や感想がとても励みになっています。 ありがとうございます!
(なかなかお返事書けなくてごめんなさい)
※小説家になろう様にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる