転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

文字の大きさ
上 下
181 / 202
新生活ヤンヤン

181.

しおりを挟む
みんなでダンジョン攻略から1週間が過ぎた。
その間はひたすらポーション作りに時間を費やし、時々研究所を除くとこないだ集めた素材に夢中になっている大人達の姿があった。
アイザックは余程疲れたみたいで殆ど自室で寛いでるみたいだ。

「ククル様、ただいま戻りました」
「あっ、ユミンおかえり」
「マリアント様からお手紙をお預かりしてまいりました」
「ありがとう」
恐らくドルフの件だと思うのでとりあえず中身を確認する。
「うーん、これはアイザックに報告かな」
急いでアイザックの部屋に向かいマリアント様からの手紙をみせた。
その内容はと言うと本人が一度確認したいからこちらに1週間程滞在するみたいだ。
案内の都合上、日程についての問い合わせが示されていて私の判断では決められない。
「どうしたら良いかな?」
「そうだな、来週にもネクネクとの街道が繋がるからその後なら大丈夫じゃないか?一度公爵様にも確認してみたらどうだ?」
確かに街の事なので私が不在なのもどうかと思う。
早速おじいちゃんにお伺いしたら10日後に街道が完成し、その日に式典とお披露目を行う予定だとの事。
その後なら好きにしなさいとのお返事だったのでそれをアイザックに伝えマリアント様にも手紙を書いた。
薬師ギルド経由で手紙を送るとすぐに返事があり、折角なので式典前にこちらに着たいとの事。
アイザックにも相談して、日程はマリアント様にお任せし、我が家の客室でおもてなしする事にした。


街道の完成まで後2日と迫った日、マリアント様がヤンヤンに到着した。
今回は薬師ギルドとしての仕事半分、休暇半分らしい。
滞在は10日程を予定しているらしく、5日後にはマーサスも合流するとか。
2人揃ったらダンジョンデートをするそうです。

「マリアント様、ご無沙汰してます。わざわざ来ていただいてありがとうございます」
「お2人共お久しぶりです。滞在中はお世話になるわね。」
とりあえず客間に案内しようと思いふと1人な事が気になった。
「使用人の方はお連れで無いのですか?」
「色々連れてくると面倒なので1人だけ護衛で連れてるだけよ。この際だから2人共にお願いがあるのだけどそろそろ私だけ他人行儀なのも寂しいし、普通にしてもらえないかしら?これでもご存じの通り元は冒険者なのだから自分の事くらいは出来るし、マーサスと同じ様にして欲しいわ」
ご本人の希望なのでアイザック共に受け入れる事にした。
「わかりました。話し方も?」
「その方が嬉しいわね。で友人のお家に遊びに来るのに使用人は不要かなと連れて来なかったのだけどダメかしら?」
「大丈夫ですよ。必要な時はハナなりユミンなりに言ってください。」
「ありがとうね。とりあえず荷物を置かせてもらっても?」
漸く客間に案内し、マーサス到着後も使ってもらえる様に伝えておく。

お茶をしながら明日以降の予定を相談し、先ずは例の場所が見たいとの事なので明日、朝から出かける事にした。
その翌日は薬師ギルドにて仕事を片付けつつ、人選するとの事。
研究所も見学したいとの事でその翌日に予定を組み込む事にした。



「まぁ、すごいわね」
朝からマリアント様を連れて秘密の花園にきている。
少女の様に目をキラキラさせてあちらこちらを歩き回っている様子を暫く眺めていた。
「ククル、採取しても良いかしら」
「お好きなだけどうぞ」
マリアント様はあれこれ楽しそうに採取を始めた。
私も折角なので必要なものをあつめていく。
アイザックはのんびりその様子を眺めていた。
半日かけて色々採取し、気が済んだ様なので帰宅する。
「マリアント様、調合室使いますか?」
「あら、良いのかしら」
「大丈夫ですよ。度がすぎる様ならハナが止めてくれるので」
昼食後は2人揃って調合室に篭る。
最初は勢揃いのスライム達に喜んでいたが流石は薬師ギルドのマスターをしてるだけの事はある。
ククルと2人してこれはどうだとかアレはどうだとか。
すっかり日も傾いた頃、ハナによって強制的に調合室から引き摺り出されてしまった。

しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。 「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。 現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。 ゆっくり更新です。はじめての投稿です。 誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。

さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。 しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。 7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。 ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。 ★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。 皆様応援よろしくお願いします

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

処理中です...