171 / 202
新生活ヤンヤン
171.
しおりを挟む
その日の夜、眠たい目を擦りながらベッド入った時だった。
収納から呼ばれた気がするのでもしかしたらと妖精の石を取り出した。
「うわぁ、綺麗」
緑に輝く石を眺めていると、だんだん光が強くなってきた。
「一気に魔力送ったら生まれる?」
勝手にしてまた後でアイザックに怒られるのもなんなのでとりあえず呼びにいき、私の部屋に来てもらった。
「綺麗だな」
「でしょ。多分魔力を送り込んだら生まれそうな気がする」
「やってみるのか」
「いいかな」
「構わないぞ」
石を両手で包み込み一気に魔力を流した。
"パァン"
石が割れるのと同時に緑の妖精さんが飛び出て来た。
「初めまして。貴女は妖精さんかな」
「美味しい魔力をありがとう。私は植物の妖精よ」
ふわふわ目の前を飛んでいる。
ペンダントのおかげで生まれたてでも声が聞こえる。
「アイザック、植物の妖精さんだって」
「そうなのか。俺にはなんとなくボヤッと光が見えるだけだ」
アイザックにペンダントを渡してあげてもう一度みてもらう。
「おお、この子がそうか。可愛いな」
私はどうやらペンダントが無くても見える様だ。
「貴女の魔力で生まれたからだよ」
成る程。そういうことか。
納得しつつ、これからどうするのか聞いてみたらここの庭にいたいとのことなので窓を開けてあげた。
「ありがとう」
ふわっと飛んで庭におりていった。
上から覗いていると温室の方に向かったので行きたいところがあった様だ。
アイザックがペンダントを返してくれた。
「今日は遅いからとりあえず寝なさい」
「はーい」
翌朝、温室に妖精さんを探しにいく。
ゴーレムズ達に挨拶しつつ姿を探すと温室内の雫草のあたりで羽を休めているのを見つけた。
「妖精さん、おはよう」
「あっ、おはよう。貴女のお名前ククル?」
「そうだよ」
「ここにいても良いかな。お水がね美味しいの」
雫草の近くには小さな溜池を作っている。
どうやらここが気に入った様なので許可しておいた。
ガーデンが近くに寄って来たので妖精の事を説明するとどうやらゴーレムズ達の認識に妖精がどの様なものが知識があるみたいだ。
仲間が増えたと喜んでいるので後の事はお願いして屋敷に戻った。
リビングにいくとアイザックがいたので妖精さんのことを説明し、なにをしそうか暫くは様子をみる事にした。
ネル様には報告したいので教会に連れて行ってもらう。
ハナが出掛けるのを見送って早速教会に出かけた。
「ククルさん、こんにちは」
「ネル様、こんにちは。妖精さんが生まれました」
「そうですか。ありがとうございます」
「あの子は何かするのですか?」
「居心地の良いところを見つけられたのならそこの植物達はとても良い物ができますよ。暫く同じところに留まる様ならお家を作ってあげてください。そうですね。ククルさんのところにいているスパイダーのところの様な感じで大丈夫ですよ」
「わかりました。あそこが良いと言っていたのでお家を準備してみます」
「いつもありがとうございます。よろしくお願いしますね」
アイザックのところに戻ったので早速ネル様から聞いた事を説明する。
収納にトレンドの切れ端が残っているので帰ったら早速生成で作る事にした。
木材の生成は部屋では出来ないので庭にて行う事にした。
『生成』
ログハウス調の小さな家が出来たので早速温室に持っていき、妖精さんを探す。
「なになに?」
「貴女のお家にどうぞ。何処に置こうかしら?」
「まあ、ありがとう。ここが良いな」
溜池のほとりにおいて欲しいと指差すのでそこに設置して固定する。
妖精さんは嬉しそうに出たり入ったりしている。
ついでに布でお布団やガーデンなどの小物を作ってあげた。
嬉しそうにどんどん中に運んでいく。
そのまま夕食時まで楽しんでいたらアイザックが呼びにきた。
「ククル、そろそろ夕食だぞ」
「もうそんな時間?みんな、また来るね」
各々にバイバイしてリビングに向かった。
今日の夕食はハナが作り置いてくれてたので温めていただいた。
明日、ハナが帰ってきたらインゴットで作りたいものがあるので作業に没頭する予定だ。
アイザックから辻馬車は明後日より運行すると教えてもらい、明日御者の従業員や馬など見に行く事になった。
辻馬車は暫くは王都との行き来の一台のみ、来月中には2台での運用に出来るみたい。
御者の従業員、今回2人雇い、交互で勤務するそうだ。
昨日、そのうちの1人と馬一頭が街に到着している。
挨拶ついでに門の待機所を見学にいく。
優しそうな男性が馬の世話をしていた。
今日これから王都に戻り、明日改めて馬車でこちらに来るそうだ。
下見を兼ねて来たらしく、ついでに街を少し観光したとか。
今回の仕事が良さそうならこちらに家族ごと引っ越し予定だと言っている。
程々におしゃべりし、屋敷に帰宅した。
収納から呼ばれた気がするのでもしかしたらと妖精の石を取り出した。
「うわぁ、綺麗」
緑に輝く石を眺めていると、だんだん光が強くなってきた。
「一気に魔力送ったら生まれる?」
勝手にしてまた後でアイザックに怒られるのもなんなのでとりあえず呼びにいき、私の部屋に来てもらった。
「綺麗だな」
「でしょ。多分魔力を送り込んだら生まれそうな気がする」
「やってみるのか」
「いいかな」
「構わないぞ」
石を両手で包み込み一気に魔力を流した。
"パァン"
石が割れるのと同時に緑の妖精さんが飛び出て来た。
「初めまして。貴女は妖精さんかな」
「美味しい魔力をありがとう。私は植物の妖精よ」
ふわふわ目の前を飛んでいる。
ペンダントのおかげで生まれたてでも声が聞こえる。
「アイザック、植物の妖精さんだって」
「そうなのか。俺にはなんとなくボヤッと光が見えるだけだ」
アイザックにペンダントを渡してあげてもう一度みてもらう。
「おお、この子がそうか。可愛いな」
私はどうやらペンダントが無くても見える様だ。
「貴女の魔力で生まれたからだよ」
成る程。そういうことか。
納得しつつ、これからどうするのか聞いてみたらここの庭にいたいとのことなので窓を開けてあげた。
「ありがとう」
ふわっと飛んで庭におりていった。
上から覗いていると温室の方に向かったので行きたいところがあった様だ。
アイザックがペンダントを返してくれた。
「今日は遅いからとりあえず寝なさい」
「はーい」
翌朝、温室に妖精さんを探しにいく。
ゴーレムズ達に挨拶しつつ姿を探すと温室内の雫草のあたりで羽を休めているのを見つけた。
「妖精さん、おはよう」
「あっ、おはよう。貴女のお名前ククル?」
「そうだよ」
「ここにいても良いかな。お水がね美味しいの」
雫草の近くには小さな溜池を作っている。
どうやらここが気に入った様なので許可しておいた。
ガーデンが近くに寄って来たので妖精の事を説明するとどうやらゴーレムズ達の認識に妖精がどの様なものが知識があるみたいだ。
仲間が増えたと喜んでいるので後の事はお願いして屋敷に戻った。
リビングにいくとアイザックがいたので妖精さんのことを説明し、なにをしそうか暫くは様子をみる事にした。
ネル様には報告したいので教会に連れて行ってもらう。
ハナが出掛けるのを見送って早速教会に出かけた。
「ククルさん、こんにちは」
「ネル様、こんにちは。妖精さんが生まれました」
「そうですか。ありがとうございます」
「あの子は何かするのですか?」
「居心地の良いところを見つけられたのならそこの植物達はとても良い物ができますよ。暫く同じところに留まる様ならお家を作ってあげてください。そうですね。ククルさんのところにいているスパイダーのところの様な感じで大丈夫ですよ」
「わかりました。あそこが良いと言っていたのでお家を準備してみます」
「いつもありがとうございます。よろしくお願いしますね」
アイザックのところに戻ったので早速ネル様から聞いた事を説明する。
収納にトレンドの切れ端が残っているので帰ったら早速生成で作る事にした。
木材の生成は部屋では出来ないので庭にて行う事にした。
『生成』
ログハウス調の小さな家が出来たので早速温室に持っていき、妖精さんを探す。
「なになに?」
「貴女のお家にどうぞ。何処に置こうかしら?」
「まあ、ありがとう。ここが良いな」
溜池のほとりにおいて欲しいと指差すのでそこに設置して固定する。
妖精さんは嬉しそうに出たり入ったりしている。
ついでに布でお布団やガーデンなどの小物を作ってあげた。
嬉しそうにどんどん中に運んでいく。
そのまま夕食時まで楽しんでいたらアイザックが呼びにきた。
「ククル、そろそろ夕食だぞ」
「もうそんな時間?みんな、また来るね」
各々にバイバイしてリビングに向かった。
今日の夕食はハナが作り置いてくれてたので温めていただいた。
明日、ハナが帰ってきたらインゴットで作りたいものがあるので作業に没頭する予定だ。
アイザックから辻馬車は明後日より運行すると教えてもらい、明日御者の従業員や馬など見に行く事になった。
辻馬車は暫くは王都との行き来の一台のみ、来月中には2台での運用に出来るみたい。
御者の従業員、今回2人雇い、交互で勤務するそうだ。
昨日、そのうちの1人と馬一頭が街に到着している。
挨拶ついでに門の待機所を見学にいく。
優しそうな男性が馬の世話をしていた。
今日これから王都に戻り、明日改めて馬車でこちらに来るそうだ。
下見を兼ねて来たらしく、ついでに街を少し観光したとか。
今回の仕事が良さそうならこちらに家族ごと引っ越し予定だと言っている。
程々におしゃべりし、屋敷に帰宅した。
142
お気に入りに追加
2,525
あなたにおすすめの小説

転生幼女の怠惰なため息
(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン…
紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢
座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!!
もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。
全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。
作者は極度のとうふメンタルとなっております…

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。
さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。
しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。
7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。
ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。
★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。
皆様応援よろしくお願いします

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる