転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

文字の大きさ
上 下
155 / 202
新たな挑戦へ

155.

しおりを挟む
今日はワグリアナ邸に3人でお邪魔する。
「あらあら、ククルちゃんにユミンちゃん、おかえりなさい」
「「ただいま帰りました」」
「あら、アイザックさんもおかえりなさい」
「、、、ただいま戻りました。とりあえず移動しませんか」
すっかりついでの様に扱われているアイザックも見慣れたものだ。
リビングに行くとみんな揃っていた。
「さあ、席について」
「「「はい」」」
そこからは豪華な食事が始まった。
ゆっくり食事を堪能し、食後はリビングに移動する。
ほっこりしようとしたらカイザーとランデクが寄ってきた。
「お前、学園本当に通ってるのか?全然見かけないぞ。どうせ、見窄らしい格好で居るんだろ」
前より生意気になっている。
「あんまり行ってないかな」
「そんなんじゃ次の学年に上がれないぞ」
馬鹿な奴だ。
「飛び級で一発合格したから春まで行かないよ。一般常識の上級さえ受かれば中学3年まで終了かな」
「まあ、流石はSクラスね。ククルちゃん頭も良いし、剣術、魔術も十分ですものね。それに比べてカイザーは。貴女ではククルちゃんの足元にもおよばなくてよ。少しは相手の実力を測れる様にならなくては貴族社会ではやっていけませんよ」
ナタリア様の横槍にすっかり撃ち抜かれたカイザーは項垂れている。
タニットさん達大人は見て見ぬ振りだ。
「そう言えば最近はユミンちゃんにも負ける事があるみたいね。しっかり精進しなさい」
「ゔ、わかりました」
お馬鹿なカイザーはナタリア様によって大人しくさせられた。
しかし、ユミンに負けるとはカイザーが弱いのかユミンが凄いのか。
大したものだと思う。
そう言えばとヤルバルト様が話しかけてきた。
「新しいダンジョンが出来たそうだね。暖かくなったら一度潜りに行こうかと思ってるんだ」
「そうなんですね。沢山の人数でくるのですか?」
「いつも一緒に潜っているメンバーだから5人かな」
「来たら教えてくださいね。そうだ、よっちゃん紹介しときます」
伝書鳥の件をみんなに伝えて紹介する。
よっちゃんは沢山人間がいる事にちょっとびっくりしたみたいで私の肩から離れない。
楽しく時間は過ぎていった。
今日はワグリアナにお泊まりして明日の午前中にお家に帰る。
後数日で夜会が開かれる。
おじいちゃんが張り切ってドレスを準備しているみたいなので今年もそれをきて出席だ。
社交シーズンが終わる頃にはダンジョンの事もみんなに広がっているだろう。
急ピッチでダンジョン街の住人選出をしなくてはならない。
ある程度まではマーサスが絞り込んでくれるからまあ大丈夫だとは思うけど。

翌朝、朝食を頂いてお家に帰った。
手紙が届いていたので中を確認したら、ポーションの買取をしてくれているノアノアのギルマスからだった。
どうやらヤンヤンに行ってからもそこまで引き取りに来るみたいで納品量も変わらずお願いするとの事だ。
引っ越しの時期をお知らせしていたので可能なら来月2ヶ月分、納品して欲しいとか。
そのかわり引っ越し月は納品無しで良いとの事。
一月で倍の量を準備するのは難しいので再来月の納品量を倍にして貰い、翌月をなしにして欲しいと返事しておいた。


可愛いドレスに身を包み、おじいちゃんに連れられて王城へとやってきた。
アイザックと合流する迄は大人しくおじいちゃんの側にいる。
陛下が到着し、夜会が始まる。
最初に新しいダンジョンの報告がされ、来月中に公開すると宣言があった。
おじいちゃん曰く、普段は面倒がって夜会に来ないギルマス達が今年はダンジョンの情報が欲しいのか沢山集まって来ているとか。
どおりで人が多いと思ったのだ。
陛下の挨拶と乾杯が終わる頃にはアイザックがこちらに来てくれた。
「ククル、お待たせ」
「あっ、アイザックだ」
それからはおじいちゃん、アイザックと共に陛下に挨拶に行った。
「おっ、来たか。丁度良かった。ルーズベルト公爵、挨拶は承った。コイツらに話があるから後程、時間を貰うぞ」
「畏まりました」
ダックの事だから碌でもないに決まってる。
私も渋々、了解して会場に戻った。
おじいちゃんと別れてアイザックと食事を楽しむ。
「ククルちゃんこんばんは」
「サラさん、こんばんは。こちらまで来てたのですね」
「そうよ、流石にダンジョンの発表があるのに私がこないのもね」
確かに今回のダンジョンについてはサラさんが色々式を取っているのだから当然と言えば当然だ。
今回、ほぼ全ギルマスが王都に来ているそうで明後日、ギルマス会議が行われるらしい。
アイザックも出席すると言っていたから情報はもらえるだろう。
暫くサラさんと話をしていたらまた、声をかけられる。
「おう、アイザックじゃないか」
誰かと思い顔を見るとノアノアのギルマスだった。
「マルセラ殿、ご無沙汰です」
「久しぶりだな。いつも助かってるぞ、お前のとこの坊主によろしく言っといてくれ」
ああ、この人私の事に気づいてないのか。
アイザックがチラッとこちらを見たので頷くと前に押し出された。
「こんばんは」
「ん?こんばんはぁ?」
「この格好じゃわかんない?そう言えば昨日、納品の事で手紙出したとこだよ。来月に倍量は難しいから再来月にして欲しいって書いたけどそれでも大丈夫?」
「あー、お前あの坊主か。そっちが本当だな。分からんだろ、普通は」
漸く気づいてくれたので改めて挨拶し、ついでにポーションの件も話をまとめておいた。
その後、ダックに呼ばれたので近衛騎士についていく事になった。
しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。 「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。 現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。 ゆっくり更新です。はじめての投稿です。 誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

神様のミスで女に転生したようです

結城はる
ファンタジー
 34歳独身の秋本修弥はごく普通の中小企業に勤めるサラリーマンであった。  いつも通り起床し朝食を食べ、会社へ通勤中だったがマンションの上から人が落下してきて下敷きとなってしまった……。  目が覚めると、目の前には絶世の美女が立っていた。  美女の話を聞くと、どうやら目の前にいる美女は神様であり私は死んでしまったということらしい  死んだことにより私の魂は地球とは別の世界に迷い込んだみたいなので、こっちの世界に転生させてくれるそうだ。  気がついたら、洞窟の中にいて転生されたことを確認する。  ん……、なんか違和感がある。股を触ってみるとあるべきものがない。  え……。  神様、私女になってるんですけどーーーー!!!  小説家になろうでも掲載しています。  URLはこちら→「https://ncode.syosetu.com/n7001ht/」

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。

さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。 しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。 7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。 ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。 ★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。 皆様応援よろしくお願いします

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

女神の代わりに異世界漫遊  ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~

大福にゃここ
ファンタジー
目の前に、女神を名乗る女性が立っていた。 麗しい彼女の願いは「自分の代わりに世界を見て欲しい」それだけ。 使命も何もなく、ただ、その世界で楽しく生きていくだけでいいらしい。 厳しい異世界で生き抜く為のスキルも色々と貰い、食いしん坊だけど優しくて可愛い従魔も一緒! 忙しくて自由のない女神の代わりに、異世界を楽しんでこよう♪ 13話目くらいから話が動きますので、気長にお付き合いください! 最初はとっつきにくいかもしれませんが、どうか続きを読んでみてくださいね^^ ※お気に入り登録や感想がとても励みになっています。 ありがとうございます!  (なかなかお返事書けなくてごめんなさい) ※小説家になろう様にも投稿しています

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

処理中です...