転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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ふたたび王都へ 2

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武器が出来るまでの間休養日に当てる事になったので、普段着を着て出掛ける事にした。

まずはギルドにポーションを卸に行く。
コレの対応で其処のギルドの質がわかる。
受付でカードを見せて要件を伝えると小部屋に案内された。

ソファに座り待っていると男女二人が入ってきた。
「お待たせしました。ここのマスターでターナと申します。コッチのはサブマスでランスよ」
「はじめまして」
「こんにちわ、ククルです」
「アイザックだ」
「早速ですがポーションの買取ですね。」
「はい、これです」
とりあえずBランクを5本テーブルに置く。いつもと同じ中級だ。
「鑑定させて貰いますね。」
ギルマスが鑑定する様だ。
「中級のBランクですね。買取が220G5本で1100Gになります」
ちゃんと買い取ってもらえる様なのでもう少し出しても良いか聞いてみる。
「構いませんよ。もしお持ちなら魔力回復ポーションを多い目にお願いします」
「わかりました。どれくらい要りますか?」
50本は欲しいとの事で言われた本数をテーブルにおく。
ついでに従魔作も出しておく。
ギルマスが次々と鑑定していく。
「沢山ありがとうございます。お支払いはカードに入金でよろしいですか」
パーティの分と私の分を入金してもらう。
サブマスにカードを預けて暫く待つ。
「お待たせしました。カードをお返ししますね。あと、此方はアイザックさんに手紙が届いてます。」
「ありがとうございます」
アイザックが封書を受け取り差出人の名前を見て一瞬眉をひそめた。

宿に帰りアイザックは先程の封書の中身を確認している。
「ククル、どうやら一度王都に戻らないとダメみたいだ。」
そのまま手紙を渡されたので中身を確認するとマーサスからの要望でカイトの処罰に署名がいるそうだ。
一応アイザックが私の保護者になるので今回は必要とか。
「じゃあ、武器を受け取ったら一度帰ろうよ。ダンジョンは急がないから大丈夫だよ」
「そうだな、明後日まで休養して受け取ったら出発するか」

その後は街を観光する程度に止めでゆっくり休養した。


出発の早朝、まずは『アサ』に向かう。
「おはようございます」
「おー、早いな。出来てるぞ。こっちに来な。」
早速、渡されたので武器を握ってみる。
すごく手に馴染んで重さも感じない。
軽く振って見たがとても扱いやすい。

「どうだ、気に入ったかい」
「はい、とっても扱いやすいです。ありがとうございます」
「おう、頑張って使いこなすんだぞ。メンテナンスが必要になったら持ってくるが良い。コッチに来るのが大変なら王都の俺の弟子に紹介状を書いておくからそっちに持ってけ」

「分かりました。ありがとうございます。大事にしますね」

紹介状を受け取り店を後にする。
ここから王都まで馬で3日程で到着するみたいなのでシルバー達で森を抜けていく。

3日後、夕方王都に到着した。
帰ると決まったタイミングでハナには知らせを送ったので屋敷に帰って来てくれているはず。

第4領の門から我が家まで移動し、ようやく到着した。
「ただいま」
「おかえりなさいませ。ククル様、アイザック様」

扉を開けるとハナが出迎えてくれた。
「長旅お疲れ様でございます。今日はゆっくり休んで下さいね」

その後、お風呂に入りご飯を食べながら旅の話をハナにしていたのだが気が抜けたのか段々呂律が回らなくなる。
「さぁ、ククル様、今日はおやすみください」
流石に疲れたか話をしながら居眠りしていたらハナに抱き上げられて部屋に連れて行かれた。

翌日、目を覚ましたらお昼前だった。
「ククル様、おはようございます。」
「ハナ、おはよう。大分寝過ごしたね」
「お疲れだったのでしょう。アイザック様はマーサス様のところに出かけられましたよ。」
まあ、そもそも王都に帰って来た理由がそれだから。
「お食事準備しますからリビングにお越し下さいね」

私は身支度をしてご飯を食べる。
そう言えば最近ネル様に会いに行ってない。
「ハナ、お昼からお出かけしよ」
「休息はよろしいのですか」
「うん、教会に行きたいだけだから大丈夫」

午後からハナの買い物もついでにと教会に行く事になった。

昨日の続きと言わんばかりにハナと、楽しくおしゃべりしながら教会に向かった。
いつもなら貴族用をアイザックが手続きしてくれるのだが生憎、私がやらないといけない。
入口のシスターのところで手続きをし奥の部屋に案内してもらった。

中に入りいつものようにお祈りするとネル様の姿があらわれた。
「ネル様こんにちわ。」
「こんにちわ、ククルさん。良いところに来てくれたわ。」
そういいながら目線を合わせてくれた。
「実は少し大変な事が発覚したのよ」
そう言いながら話を聞いて見るとどうやら私の体と魂のブレがホンの少しではあるが出ているらしい。
このままにしていると数年後には、肉体と魂が離れてしまうとか。
早急に修正するとの事で深々と頭を下げられた。
「ネル様お顔を上げて下さい。ちゃんと修正できるなら気にしませんので」
「ククルさんは優しいですね。ありがとうございます。少し体に無理がかかるかもしれません。具体的には風邪の様な症状になるかもしれませんが数日で良くなります。もし、余りにも体が思う通りにならないなら教会にお越し下さい。重ね重ね申し訳無いのですが、、、」
「わかりました。暫く王都にいるのでゆっくりすごしてます。」
「お願いします。1週間程で終了するのでそれまでお待ちください。」
ネル様の申し出を了承し、挨拶して意識を教会に戻した。

それからハナと市場に買い物に行き、お家に帰る。
「ただいま」
玄関を潜るとアイザックが二階から降りて来た。
「おかえり、ククル、ハナ。」
「帰ってたんだ。どうだった。マーサスのとこ」
立ち話もなんなんで応接室で話を聞く事にした。
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