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ダンジョン攻略 第三領〜第四領
81.
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「お待たせしました。ギルドの立会人は私が勤めさせていただきます。」
「よろしくお願いします」
とりあえず、お互い自己紹介をする。
「では、話し合いの内容をお聞かせください」
そこからは先程のやりとりを説明する。
先ずは私が説明し、アイザックが捕捉する。但し今の時点でパーティを組んでる事は知らせて無い。
「ククルさんの言い分はわかりました。では、カイトさんの言い分をお願いします」
そこからカイトはフルフルの街での事を説明し、依頼で留守にしてる間に何処かに行ってしまい探していたと説明した。マリアさんからアイザックの事を聞いているか分からない。
「こいつの冒険者登録時の身元保証が俺だ。なんなら調べて貰っても構わない。この男には全く関係のない話だ」
どうやら登録時と内容を変更し、更に近づいてきたら捕獲できる様にされてるとは全く気付いていない様だ。
「では、調べさせてもらいますので両者、カードをお出しください。念の為、アイザックさんもお願い出来ますか」
3人ともカードを差し出した。
カイトは私のカードを見ていなかったのでランクの事も何も気づいていない。
何やら魔道具で呼ばれた職員がカードを取りにきた。
それをギルマスが渡すと部屋から出て行く。
「下の水晶にカードを通すと此方の魔道具でカードの情報がみれるのです」
先程の職員がすぐにカードを返却に来たので受け取る。
カイトは余裕そうに座っているがその隣のギルマスはカードの情報を確認し、一瞬目を引きつらした。
「まず、幾つか質問させてください」
ギルマスが話し出した。
「ククルさん、貴女はカイトと一緒には行きたくない。その意思は変わりませんか」
「はい、変わりません」
「なに、お前見たいな子供が一人で生きていけるわけないだろ。」
カイトが粋だって講義してくるが無視する。
「ではその理由をお聞かせ下さい」
「はい、私を最初に保護したのは確かにそこのカイトです。しかし、ポーションが調合できると解ればランクの高いものはその人の言い値で取り上げられていました。私も無知だったので仕方がないですがだからと言ってやっても良い行為だとは思えません。その時の買取金額の未払い分もきっちりお支払いただきたいくらいです。初級のSランクポーションを合計20本わたしています。その時に支払って貰ったのが200Gでした。正規の買取価格なら最低で一本220Gとなります。差額の2200Gお支払い下さい。」
ギルドでも220G買取だ。初級なので売れた時のマージがないからこのままの価格で大丈夫なはず。中級、上級になると買取とは別に売れた価格の五割が作り手の取り分となる。差額が後程、支払われる形になる為以外と儲かるのだ。
「な、そんな証拠もない様な話、誰が信じるか。馬鹿な事言ってるんじゃないぞ。ククル」
カイトが此方を宥める様に言い出した。
そこでアイザックが口を挟む。
「では、真実の水晶に問いましょう。それでどうだ」
「はぁ、お前馬鹿じゃないか。あんなもんの使用許可が降りるわけないだろう。たかがこんな事に」
「たかがと言うが立派な犯罪だぞ」
「だから、こいつの保護者は俺だって言ってるだろ。子供との事にいちいちそんなもの使える訳ないだろう」
ちょっとカイトが焦り気味だ。そこにギルマスが追い討ちをかける。
「先程カードを調べさせて貰いましたがククルさんの保護者、身元保証は貴方ではありません。それもこの件について捕獲対象となっておりますのでここで拘束させてもらいます。」
それを聞いたカイトがいきなり立ち上がり、私を捕まえた。
「こんなとこで捕まってたまるか。コイツに怪我させたくなかったらそこの扉を開けろ」
どうやら人質に取ったつもりらしい。
これも予想済だったので目配せでアイザックに合図する。
「ギルマス、魔法の使用許可を貰えますか?」
ギルド内では一応、許可がいる。
「わかりました。許可します。何か有りましたら此方で処理しましょう」
「だってさ、ククル」
「はーい」
私は無詠唱でカイトに雷をお見舞いした。
「グァ」
一瞬でその場に倒れた。
「はい、お疲れ様。ギルマス、ご協力ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ、カードを調べさせて頂いて此方もビックリいたしました。とりあえずそこの男を連れて行かせますね」
部屋の前に職員が待機していた様で即刻拘束し、何処かに連れて行かれた。
「とりあえずお座りください」
ギルマスに促されて腰を下ろす。
「お疲れ様です。色々質問させて頂いても?」
「はい、大丈夫です」
「まずは、ククルさん、此方のギルドにはポーションを卸して頂けないのですかぁ。最近不足してるのです」
思わずソファからズリ落ちそうになる。
「あ、後でお渡ししますね。」
「ありがとうございます。」
満面の笑顔でお礼を言われた。
そこからはアイザックが事情を説明してくれた。
黙って話を聞いていたギルマスが不意に此方を向く。
「ククルさん、良い仲間と出会えて良かったですね。これからも頑張ってくださいね。」
「はい、ありがとうございます」
その後、鑑定担当の方が来たのでポーションをお願いし、ギルドでの用事が済んだので宿に帰った。
「アイザック、ありがとう。カイトの件が片付いてホッとしたよ」
「そうか、それは良かった。明日休養して明後日からまた旅に出るか」
こうして、不安が解消し安心して旅が続けられるようになったのだ。
「よろしくお願いします」
とりあえず、お互い自己紹介をする。
「では、話し合いの内容をお聞かせください」
そこからは先程のやりとりを説明する。
先ずは私が説明し、アイザックが捕捉する。但し今の時点でパーティを組んでる事は知らせて無い。
「ククルさんの言い分はわかりました。では、カイトさんの言い分をお願いします」
そこからカイトはフルフルの街での事を説明し、依頼で留守にしてる間に何処かに行ってしまい探していたと説明した。マリアさんからアイザックの事を聞いているか分からない。
「こいつの冒険者登録時の身元保証が俺だ。なんなら調べて貰っても構わない。この男には全く関係のない話だ」
どうやら登録時と内容を変更し、更に近づいてきたら捕獲できる様にされてるとは全く気付いていない様だ。
「では、調べさせてもらいますので両者、カードをお出しください。念の為、アイザックさんもお願い出来ますか」
3人ともカードを差し出した。
カイトは私のカードを見ていなかったのでランクの事も何も気づいていない。
何やら魔道具で呼ばれた職員がカードを取りにきた。
それをギルマスが渡すと部屋から出て行く。
「下の水晶にカードを通すと此方の魔道具でカードの情報がみれるのです」
先程の職員がすぐにカードを返却に来たので受け取る。
カイトは余裕そうに座っているがその隣のギルマスはカードの情報を確認し、一瞬目を引きつらした。
「まず、幾つか質問させてください」
ギルマスが話し出した。
「ククルさん、貴女はカイトと一緒には行きたくない。その意思は変わりませんか」
「はい、変わりません」
「なに、お前見たいな子供が一人で生きていけるわけないだろ。」
カイトが粋だって講義してくるが無視する。
「ではその理由をお聞かせ下さい」
「はい、私を最初に保護したのは確かにそこのカイトです。しかし、ポーションが調合できると解ればランクの高いものはその人の言い値で取り上げられていました。私も無知だったので仕方がないですがだからと言ってやっても良い行為だとは思えません。その時の買取金額の未払い分もきっちりお支払いただきたいくらいです。初級のSランクポーションを合計20本わたしています。その時に支払って貰ったのが200Gでした。正規の買取価格なら最低で一本220Gとなります。差額の2200Gお支払い下さい。」
ギルドでも220G買取だ。初級なので売れた時のマージがないからこのままの価格で大丈夫なはず。中級、上級になると買取とは別に売れた価格の五割が作り手の取り分となる。差額が後程、支払われる形になる為以外と儲かるのだ。
「な、そんな証拠もない様な話、誰が信じるか。馬鹿な事言ってるんじゃないぞ。ククル」
カイトが此方を宥める様に言い出した。
そこでアイザックが口を挟む。
「では、真実の水晶に問いましょう。それでどうだ」
「はぁ、お前馬鹿じゃないか。あんなもんの使用許可が降りるわけないだろう。たかがこんな事に」
「たかがと言うが立派な犯罪だぞ」
「だから、こいつの保護者は俺だって言ってるだろ。子供との事にいちいちそんなもの使える訳ないだろう」
ちょっとカイトが焦り気味だ。そこにギルマスが追い討ちをかける。
「先程カードを調べさせて貰いましたがククルさんの保護者、身元保証は貴方ではありません。それもこの件について捕獲対象となっておりますのでここで拘束させてもらいます。」
それを聞いたカイトがいきなり立ち上がり、私を捕まえた。
「こんなとこで捕まってたまるか。コイツに怪我させたくなかったらそこの扉を開けろ」
どうやら人質に取ったつもりらしい。
これも予想済だったので目配せでアイザックに合図する。
「ギルマス、魔法の使用許可を貰えますか?」
ギルド内では一応、許可がいる。
「わかりました。許可します。何か有りましたら此方で処理しましょう」
「だってさ、ククル」
「はーい」
私は無詠唱でカイトに雷をお見舞いした。
「グァ」
一瞬でその場に倒れた。
「はい、お疲れ様。ギルマス、ご協力ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ、カードを調べさせて頂いて此方もビックリいたしました。とりあえずそこの男を連れて行かせますね」
部屋の前に職員が待機していた様で即刻拘束し、何処かに連れて行かれた。
「とりあえずお座りください」
ギルマスに促されて腰を下ろす。
「お疲れ様です。色々質問させて頂いても?」
「はい、大丈夫です」
「まずは、ククルさん、此方のギルドにはポーションを卸して頂けないのですかぁ。最近不足してるのです」
思わずソファからズリ落ちそうになる。
「あ、後でお渡ししますね。」
「ありがとうございます。」
満面の笑顔でお礼を言われた。
そこからはアイザックが事情を説明してくれた。
黙って話を聞いていたギルマスが不意に此方を向く。
「ククルさん、良い仲間と出会えて良かったですね。これからも頑張ってくださいね。」
「はい、ありがとうございます」
その後、鑑定担当の方が来たのでポーションをお願いし、ギルドでの用事が済んだので宿に帰った。
「アイザック、ありがとう。カイトの件が片付いてホッとしたよ」
「そうか、それは良かった。明日休養して明後日からまた旅に出るか」
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