62 / 202
ダンジョン攻略 第一領
62.
しおりを挟む
妖精の泉の近くまでいくと小さな緑色の光が近づいてきた。
「こんにちわ妖精さんかな?」
「愛し子様こんにちは。私は植物の妖精よ。会いたかったわ」
私の周りをクルクル回りながら話しかけてくる。
「植物の妖精さんだね。私はククルよ。よろしく」
「うふふ。可愛らしいお嬢さんだ事。さすがネル様ね。こっちにおいでよ」
泉の淵まで誘われて近づいてみた。とても綺麗なグリーンの水が目に映る。
「この水は妖精の水よ。貴女、薬師だものね。これあげる」
妖精の水が入った瓶をくれた。
「良いの?とっても貴重だよ」
「構わないよ。この瓶は枯れずの入れ物だから中身を使っても1日たったら元に戻るよ。貴女が許可する人ならあげても良いよ。」
「本当に。ありがとう。嬉しいな」
ニコニコ受け取ると妖精さんもなんとなく嬉しそうだ。
「そうだ、妖精石も持って行って。光の子に貰ったペンダント出してよ」
言われるがままにペンダントを出すと一瞬緑の光に包まれた。すると黄色の石の隣に緑の石がはまっている。
「はい、出来上がり」
「うわぁ、ありがとう。」
お礼を伝えて片付け様としたら止められる。
「折角だから付けといて。壊れない様にしてあげる」
「そうなの。じゃあお願い」
首にかけると今度はチェーンの部分が光った。
「これで大丈夫だよ」
「ありがとう。大事にするね」
それからしばらく妖精さんとお話しする。他にも光が寄ってくるが声を出す子は最初の光だけだった。
「そろそろ戻りたいな。また来ても良いかな?」
「また、遊びにきて。石が全部揃うと良いことあるよ。」
そうして元の場所に戻してもらう事になった。
「またね。バイバーイ」
周りが一瞬真っ白になり次にアイザックの姿が目にはいる。
「ただいま」
「はいはい、おかえり。大丈夫だったかな」
「うん、植物の妖精さんだったの。妖精の石とね、妖精の水を枯れずの瓶で貰ったんだ」
ペンダントと瓶を見せると盛大なため息をついた。
「ペンダントは予想通りだ。で、妖精水はかなり希少価値の高い素材だと思うぞ。また、そんな物を簡単に。それも枯れずの瓶って」
はぁと頭を抱えている。
「あとね、ペンダントのチェーンもきれない様にしてくれたよ」
とりあえず報告してほっとく事にした。
アイザックに今日は休もうかと促されとりあえず寝る事にした。
本当は妖精水で遊びたいのだがそんな時間は与えて貰えない。
仕方がないので諦めたのだ。
翌日からも順調にダンジョンを進む。
予定通り10日目に50階に到着した。
いつもならこのままボスに挑むのだがラスボスなので明日朝から挑戦する事になった。
翌朝、朝食を済ませてボス戦に挑む。
今回は流石ラスボス。グリーンドラゴンだ。
「ククル、流石に気をつけてくれ」
「わかった」
二人と3匹で真剣に戦った。
いつもに比べたら時間は掛かったが倒す事は出来た。
みんな細かい傷がついたのでポーションを振りかけてドロップアイテムを取り、転移の魔石に触れようとすると足元にスリスリ寄ってくる者がある。
「うわぁ、なにこれ」
20センチ程の緑の蛇が足元にいたのだ。
「どうした、うわぁ、何処から来たんだコレ」
アイザックが言うにはボスの階は他の生き物が生息していることはないらしい。じゃあこのベヒはなんなんだ。
ジーと顔を見ると鎌首を上げてこちらをみている。つぶらな瞳が可愛らしい。
#ククル、どこから来たのか本人もわかってない様だ。#
「そうなの?一人は可哀想だね。一緒にくるかい?」
鎌首を上下に振るのが可愛らしい。
「じぁあ、あなたの名前は翠よ。よろしくね」
契約紋が額に集まる。無事テイムできた様だ。
#ありがとう#
翠は嬉しそうに私の腕に巻きついた。なんだかブレスレットみたいで可愛らしい。
「ククル、構わないけど、それグリーンスネイクと言って捕まえるのが無茶苦茶難しいんだ。すばしっこくてさ、魔法で攻撃したら傷がついて売り物にならないしかと言って捕まえるには早すぎて無理がある。またやらかしたな」
「そうなの?でも可愛いよ。腕に巻きついてても全然重さ感じないし」
はぁ、とため息わーついて諦めたのたようだ。
「帰ろうか」
「そだね」
そのまま転移の魔石で戻った。
シルバーとシッコクを出して街まで走る。夕方には到着し、とりあえず今日は宿でゆっくりする事にした。
なんだかんだで今年も後2週間程で終わりだ。
数日休憩し、王都に帰ることにした。
街に戻った次の日、ギルドで余分な素材を売却し、ハナに手紙をかいた。
明後日にはこの街も出発する。
ダンベル様達はすでに王都に向けて出発されたとか、馬車だと5日程かかる為、昨日の午前中に出たそうだ。
もしかしたら途中で追いつくかなと思いながら出発に向けて休養する。
結局翠は常に私の腕に巻きついている事にした様で好きにさせている。
ご飯は薬草を食べるとの事で手持ちのものをあげる事にした。
街を出発し王都に向けて帰省する。
3日目の昼頃、王都の門が見えてきた。
門の前は結構な列が出来ている。
シルバー達から降りて大人しく並んでいたが結局中に入るまでに3時間かかった。
流石に疲れてフラフラ歩いていたらアイザックに抱っこされ、門の検査を通った頃には寝てしまっていた様だ。
どうやらシッコクが勝手に影から出て、二人を乗せてくれたとか。
私は完全に夢の中で全く知らないうちに家に帰り着いていたのだった。
「こんにちわ妖精さんかな?」
「愛し子様こんにちは。私は植物の妖精よ。会いたかったわ」
私の周りをクルクル回りながら話しかけてくる。
「植物の妖精さんだね。私はククルよ。よろしく」
「うふふ。可愛らしいお嬢さんだ事。さすがネル様ね。こっちにおいでよ」
泉の淵まで誘われて近づいてみた。とても綺麗なグリーンの水が目に映る。
「この水は妖精の水よ。貴女、薬師だものね。これあげる」
妖精の水が入った瓶をくれた。
「良いの?とっても貴重だよ」
「構わないよ。この瓶は枯れずの入れ物だから中身を使っても1日たったら元に戻るよ。貴女が許可する人ならあげても良いよ。」
「本当に。ありがとう。嬉しいな」
ニコニコ受け取ると妖精さんもなんとなく嬉しそうだ。
「そうだ、妖精石も持って行って。光の子に貰ったペンダント出してよ」
言われるがままにペンダントを出すと一瞬緑の光に包まれた。すると黄色の石の隣に緑の石がはまっている。
「はい、出来上がり」
「うわぁ、ありがとう。」
お礼を伝えて片付け様としたら止められる。
「折角だから付けといて。壊れない様にしてあげる」
「そうなの。じゃあお願い」
首にかけると今度はチェーンの部分が光った。
「これで大丈夫だよ」
「ありがとう。大事にするね」
それからしばらく妖精さんとお話しする。他にも光が寄ってくるが声を出す子は最初の光だけだった。
「そろそろ戻りたいな。また来ても良いかな?」
「また、遊びにきて。石が全部揃うと良いことあるよ。」
そうして元の場所に戻してもらう事になった。
「またね。バイバーイ」
周りが一瞬真っ白になり次にアイザックの姿が目にはいる。
「ただいま」
「はいはい、おかえり。大丈夫だったかな」
「うん、植物の妖精さんだったの。妖精の石とね、妖精の水を枯れずの瓶で貰ったんだ」
ペンダントと瓶を見せると盛大なため息をついた。
「ペンダントは予想通りだ。で、妖精水はかなり希少価値の高い素材だと思うぞ。また、そんな物を簡単に。それも枯れずの瓶って」
はぁと頭を抱えている。
「あとね、ペンダントのチェーンもきれない様にしてくれたよ」
とりあえず報告してほっとく事にした。
アイザックに今日は休もうかと促されとりあえず寝る事にした。
本当は妖精水で遊びたいのだがそんな時間は与えて貰えない。
仕方がないので諦めたのだ。
翌日からも順調にダンジョンを進む。
予定通り10日目に50階に到着した。
いつもならこのままボスに挑むのだがラスボスなので明日朝から挑戦する事になった。
翌朝、朝食を済ませてボス戦に挑む。
今回は流石ラスボス。グリーンドラゴンだ。
「ククル、流石に気をつけてくれ」
「わかった」
二人と3匹で真剣に戦った。
いつもに比べたら時間は掛かったが倒す事は出来た。
みんな細かい傷がついたのでポーションを振りかけてドロップアイテムを取り、転移の魔石に触れようとすると足元にスリスリ寄ってくる者がある。
「うわぁ、なにこれ」
20センチ程の緑の蛇が足元にいたのだ。
「どうした、うわぁ、何処から来たんだコレ」
アイザックが言うにはボスの階は他の生き物が生息していることはないらしい。じゃあこのベヒはなんなんだ。
ジーと顔を見ると鎌首を上げてこちらをみている。つぶらな瞳が可愛らしい。
#ククル、どこから来たのか本人もわかってない様だ。#
「そうなの?一人は可哀想だね。一緒にくるかい?」
鎌首を上下に振るのが可愛らしい。
「じぁあ、あなたの名前は翠よ。よろしくね」
契約紋が額に集まる。無事テイムできた様だ。
#ありがとう#
翠は嬉しそうに私の腕に巻きついた。なんだかブレスレットみたいで可愛らしい。
「ククル、構わないけど、それグリーンスネイクと言って捕まえるのが無茶苦茶難しいんだ。すばしっこくてさ、魔法で攻撃したら傷がついて売り物にならないしかと言って捕まえるには早すぎて無理がある。またやらかしたな」
「そうなの?でも可愛いよ。腕に巻きついてても全然重さ感じないし」
はぁ、とため息わーついて諦めたのたようだ。
「帰ろうか」
「そだね」
そのまま転移の魔石で戻った。
シルバーとシッコクを出して街まで走る。夕方には到着し、とりあえず今日は宿でゆっくりする事にした。
なんだかんだで今年も後2週間程で終わりだ。
数日休憩し、王都に帰ることにした。
街に戻った次の日、ギルドで余分な素材を売却し、ハナに手紙をかいた。
明後日にはこの街も出発する。
ダンベル様達はすでに王都に向けて出発されたとか、馬車だと5日程かかる為、昨日の午前中に出たそうだ。
もしかしたら途中で追いつくかなと思いながら出発に向けて休養する。
結局翠は常に私の腕に巻きついている事にした様で好きにさせている。
ご飯は薬草を食べるとの事で手持ちのものをあげる事にした。
街を出発し王都に向けて帰省する。
3日目の昼頃、王都の門が見えてきた。
門の前は結構な列が出来ている。
シルバー達から降りて大人しく並んでいたが結局中に入るまでに3時間かかった。
流石に疲れてフラフラ歩いていたらアイザックに抱っこされ、門の検査を通った頃には寝てしまっていた様だ。
どうやらシッコクが勝手に影から出て、二人を乗せてくれたとか。
私は完全に夢の中で全く知らないうちに家に帰り着いていたのだった。
148
お気に入りに追加
2,353
あなたにおすすめの小説
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
おばあちゃん(28)は自由ですヨ
七瀬美緒
ファンタジー
異世界召喚されちゃったあたし、梅木里子(28)。
その場には王子らしき人も居たけれど、その他大勢と共にもう一人の召喚者ばかりに話し掛け、あたしの事は無視。
どうしろっていうのよ……とか考えていたら、あたしに気付いた王子らしき人は、あたしの事を鼻で笑い。
「おまけのババアは引っ込んでろ」
そんな暴言と共に足蹴にされ、あたしは切れた。
その途端、響く悲鳴。
突然、年寄りになった王子らしき人。
そして気付く。
あれ、あたし……おばあちゃんになってない!?
ちょっと待ってよ! あたし、28歳だよ!?
魔法というものがあり、魔力が最も充実している年齢で老化が一時的に止まるという、謎な法則のある世界。
召喚の魔法陣に、『最も力――魔力――が充実している年齢の姿』で召喚されるという呪が込められていた事から、おばあちゃんな姿で召喚されてしまった。
普通の人間は、年を取ると力が弱くなるのに、里子は逆。年を重ねれば重ねるほど力が強大になっていくチートだった――けど、本人は知らず。
自分を召喚した国が酷かったものだからとっとと出て行き(迷惑料をしっかり頂く)
元の姿に戻る為、元の世界に帰る為。
外見・おばあちゃんな性格のよろしくない最強主人公が自由気ままに旅をする。
※気分で書いているので、1話1話の長短がバラバラです。
※基本的に主人公、性格よくないです。言葉遣いも余りよろしくないです。(これ重要)
※いつか恋愛もさせたいけど、主人公が「え? 熟女萌え? というか、ババ專!?」とか考えちゃうので進まない様な気もします。
※こちらは、小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません
異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる