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ダンジョン攻略 第一領
55.
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買い物へはハナも一緒に行く。
あれとこれと次々に選んでいく。
ついでに食料品や調味料も買いに行った。
お昼はハナのおすすめのカフェに行き、それからはブラブラ街を散策した。
ハナがとある一件の雑貨屋さんの前で立ち止まる。
「ククル様、ここは私の実家なんですよ。覗いて行きますか?」
「みたい」
店に入ると食器や小物入れ、ランプやクッションなど様々な生活雑貨が取り揃っている。
「あら、ハナじゃないの」
女将さん、ハナのお母さんが店番をしていた。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか」
「こんにちは。ハナのお母さんですか。いつもお世話になってます」
「あらあら可愛らしいお客様だ事。ハナ、この方は?」
「私の今のご主人様よ。ククル様とアイザック様。お二人のお住まいでお世話になっているの」
「まぁ、そうなのね。こちらこそいつもハナがお世話になってます。今日はお買い物ですか。ごゆっくりどうぞ」
それから店の中を見てまわり欲しいものを揃えた。
「ククル様アイザック様母が良ければお茶でもいかがですかと」
折角なので頂く事にした。
奥の小部屋に案内されて暫くするとお母さんがお茶を運んできてくれた。
「先程は失礼いたしました。アイザック・ワグリアナ様、ククル・ルーズベルト様、店先でしたのでお名前に触れるのもと思いまして。今回は娘の事、ありがとうございます。本人から話も聞いております。どうぞ至らないとは思いますがよろしくお願い申し上げます。」
深々と頭を下げられてびっくりする。
「お顔を上げてください。ハナには無理を言ってワグリアナから此方に勤め替えしていただきました。こちらこそ感謝しております。」
アイザックが対応してくれたのでホッとする。
「ハナのお母様も堅苦しいのはここまでにしませんか。普段は二人とも冒険者として生活しているのでコレでは困ります」
アイザックが切り返してくれて漸く場の雰囲気が和んだ。
「そうでしたね。では折角ですし今日はうちで夕食でも食べて行ってくださいな。」
お誘いに乗る事にして二階の居住スペースにお邪魔する。
ハナの弟2人が出迎えてくれた。
ハナの年齢は17歳、弟2人は少し歳が離れていて10歳と8歳だ。
「あれ、姉ちゃんだ。コイツ誰だ」
「誰だ」
中々生意気そうな男の子だ。こんな弟がいたら子供の扱いに慣れているのも納得が行く。
「誰だじゃないでしょ。ちゃんとご挨拶しなさい。お客様よ」
「なーんだ。俺は長男のリクだ」
「次男のクウだ」
「はじめましてアイザックだ」
「はじめましてククルです」
「ククルちっこいな。お前いくつだ?俺は8歳だ」
「5歳だよ」
「なーんだ。まだまだチビだな」
如何やら弟君は自分より下が来たから優越感に浸りたい様だ。私は正直構われたくない。アイザックの後に隠れた。
「なんだお前、こっちに来いよ」
乱暴に腕を取ろうとするのでさっと避ける。
「クウ、やめなさい」
ハナに怒られて不貞腐れている。
とりあえずの難は逃れた。
「じゃあククル、こっちで一緒に遊ばないか」
今度はリクが誘ってきた。あまり遊びたくまないが突っかかられるのも面倒なので誘いに乗る事にする。
クウもそばに寄ってきた。
さて、何をして遊ぶのかと思いきや冒険者ごっこだとおもちゃの剣を渡された。
「、、、アイザック、ハナこれはどうしたら、、、」
「ククル様、本気で叩いてもよろしいですよ」
「いや、ククルそれはダメだ。適当にあしらってやれ」
大人2人が大変無責任である。
先ずクウが斬りかかってきた。
「やぁっ」
さっと避けて頭にポカンとおもちゃの剣をあてる。
「いたぁ、何すんだよ」
飛びかかって来たので勿論避ける。クウが転んだ。
「なんで避けるんだよぉ」
半泣きである。
「クウの仇だ」
今度はリクが襲いかかってきたので一撃目を剣で受け止め、そのまま押し返した。
リクは尻餅をつく。
「何すんだよ」
飛びかかってきたので足を引っ掛けてこかしてやった。
「卑怯だぞ」
リクが叫んだところでハナが止めた。
「貴方達が敵うはずもないでしょ。ククル様は現役の冒険者よ。」
2人共がポカンと口をあけた。
「「マジですげぇ」」
そこからは2人ともが煩いのなんの。如何やら父親が冒険者らしく憧れているとかで早く旅に着いて行きたいが許可してもらえないとか。
普通は早くても13歳位からである。
「いいなぁ、俺も行きたい」
「俺も」
「お前らではまだまだだな。ハナ、客人か」
急に男性の声がしてビックリすると姿が見えた。
「あら、父さんいたの。こちらはククル様とアイザック様よ。」
「おぉ、いつも娘がすいません。はじめまして父のガラクと言います」
「はじめましてアイザックです」
「はじめましてククルです」
「娘から冒険者とは聞いてましたがこんなに小さい子とは思わんかったわ。どうだろう。ちょっと鍛錬してみるか」
また、面倒なお誘いだ。どうしよう。
「貴重なお誘いありがたいのですがこの子、ククルの場合最低でもギルドの訓練場をつかわないと被害がでますよ」
「そうか、なら明日朝から赤のギルドでどうだろう」
「それなら中央の方が良いです」
「な、中央か、あそこで許可が降りるか」
「それなら問題ありません。なんならそこの子達を連れてきても良いですよ」
「「本当に行きたい」」
こうして明日は何故かハナのお父さんと訓練する事になった。
その後夕食をいただき家にかえる。
収納から荷物を出したらハナが片付けてくれた。
明日はハナもついてきてくれるとのことでちょっと嬉しい。
明日の為にと早々に就寝した。
あれとこれと次々に選んでいく。
ついでに食料品や調味料も買いに行った。
お昼はハナのおすすめのカフェに行き、それからはブラブラ街を散策した。
ハナがとある一件の雑貨屋さんの前で立ち止まる。
「ククル様、ここは私の実家なんですよ。覗いて行きますか?」
「みたい」
店に入ると食器や小物入れ、ランプやクッションなど様々な生活雑貨が取り揃っている。
「あら、ハナじゃないの」
女将さん、ハナのお母さんが店番をしていた。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか」
「こんにちは。ハナのお母さんですか。いつもお世話になってます」
「あらあら可愛らしいお客様だ事。ハナ、この方は?」
「私の今のご主人様よ。ククル様とアイザック様。お二人のお住まいでお世話になっているの」
「まぁ、そうなのね。こちらこそいつもハナがお世話になってます。今日はお買い物ですか。ごゆっくりどうぞ」
それから店の中を見てまわり欲しいものを揃えた。
「ククル様アイザック様母が良ければお茶でもいかがですかと」
折角なので頂く事にした。
奥の小部屋に案内されて暫くするとお母さんがお茶を運んできてくれた。
「先程は失礼いたしました。アイザック・ワグリアナ様、ククル・ルーズベルト様、店先でしたのでお名前に触れるのもと思いまして。今回は娘の事、ありがとうございます。本人から話も聞いております。どうぞ至らないとは思いますがよろしくお願い申し上げます。」
深々と頭を下げられてびっくりする。
「お顔を上げてください。ハナには無理を言ってワグリアナから此方に勤め替えしていただきました。こちらこそ感謝しております。」
アイザックが対応してくれたのでホッとする。
「ハナのお母様も堅苦しいのはここまでにしませんか。普段は二人とも冒険者として生活しているのでコレでは困ります」
アイザックが切り返してくれて漸く場の雰囲気が和んだ。
「そうでしたね。では折角ですし今日はうちで夕食でも食べて行ってくださいな。」
お誘いに乗る事にして二階の居住スペースにお邪魔する。
ハナの弟2人が出迎えてくれた。
ハナの年齢は17歳、弟2人は少し歳が離れていて10歳と8歳だ。
「あれ、姉ちゃんだ。コイツ誰だ」
「誰だ」
中々生意気そうな男の子だ。こんな弟がいたら子供の扱いに慣れているのも納得が行く。
「誰だじゃないでしょ。ちゃんとご挨拶しなさい。お客様よ」
「なーんだ。俺は長男のリクだ」
「次男のクウだ」
「はじめましてアイザックだ」
「はじめましてククルです」
「ククルちっこいな。お前いくつだ?俺は8歳だ」
「5歳だよ」
「なーんだ。まだまだチビだな」
如何やら弟君は自分より下が来たから優越感に浸りたい様だ。私は正直構われたくない。アイザックの後に隠れた。
「なんだお前、こっちに来いよ」
乱暴に腕を取ろうとするのでさっと避ける。
「クウ、やめなさい」
ハナに怒られて不貞腐れている。
とりあえずの難は逃れた。
「じゃあククル、こっちで一緒に遊ばないか」
今度はリクが誘ってきた。あまり遊びたくまないが突っかかられるのも面倒なので誘いに乗る事にする。
クウもそばに寄ってきた。
さて、何をして遊ぶのかと思いきや冒険者ごっこだとおもちゃの剣を渡された。
「、、、アイザック、ハナこれはどうしたら、、、」
「ククル様、本気で叩いてもよろしいですよ」
「いや、ククルそれはダメだ。適当にあしらってやれ」
大人2人が大変無責任である。
先ずクウが斬りかかってきた。
「やぁっ」
さっと避けて頭にポカンとおもちゃの剣をあてる。
「いたぁ、何すんだよ」
飛びかかって来たので勿論避ける。クウが転んだ。
「なんで避けるんだよぉ」
半泣きである。
「クウの仇だ」
今度はリクが襲いかかってきたので一撃目を剣で受け止め、そのまま押し返した。
リクは尻餅をつく。
「何すんだよ」
飛びかかってきたので足を引っ掛けてこかしてやった。
「卑怯だぞ」
リクが叫んだところでハナが止めた。
「貴方達が敵うはずもないでしょ。ククル様は現役の冒険者よ。」
2人共がポカンと口をあけた。
「「マジですげぇ」」
そこからは2人ともが煩いのなんの。如何やら父親が冒険者らしく憧れているとかで早く旅に着いて行きたいが許可してもらえないとか。
普通は早くても13歳位からである。
「いいなぁ、俺も行きたい」
「俺も」
「お前らではまだまだだな。ハナ、客人か」
急に男性の声がしてビックリすると姿が見えた。
「あら、父さんいたの。こちらはククル様とアイザック様よ。」
「おぉ、いつも娘がすいません。はじめまして父のガラクと言います」
「はじめましてアイザックです」
「はじめましてククルです」
「娘から冒険者とは聞いてましたがこんなに小さい子とは思わんかったわ。どうだろう。ちょっと鍛錬してみるか」
また、面倒なお誘いだ。どうしよう。
「貴重なお誘いありがたいのですがこの子、ククルの場合最低でもギルドの訓練場をつかわないと被害がでますよ」
「そうか、なら明日朝から赤のギルドでどうだろう」
「それなら中央の方が良いです」
「な、中央か、あそこで許可が降りるか」
「それなら問題ありません。なんならそこの子達を連れてきても良いですよ」
「「本当に行きたい」」
こうして明日は何故かハナのお父さんと訓練する事になった。
その後夕食をいただき家にかえる。
収納から荷物を出したらハナが片付けてくれた。
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