転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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ダンジョン攻略 第一領

53.

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この国には全部で17のダンジョンがある。私は妖精の石を集める為にダンジョンの攻略をする事にした。
アイザックと相談して王都を中心に第一領から回る事にした。
おじいちゃんが王都のルーズベルト邸を好きに使ったら良いとわざわざ王都の屋敷にまで連絡してくれてる。
折角なので拠点として使うことにした。
先ずは王都を目指して旅をすすめる。
「アイザック、ルーズベルト邸の場所はわかるの?」
「公爵様から大体の場所は聞いてあるから大丈夫だ。王都に着いたら先ずは青のギルドからだな。こないだのポーションの件が片付いていないだろ」
「そう言えばそうだね」
とりあえず王都までは3日かかるのでのんびり進む事にした。
森の中、薬草の採取を中心に進む。ガルとファルは適当なサイズで先行し快適に走りまわっている様だ。
2晩の野営を挟んで3日目の昼前、王都の入口が見えてきた。
並んで門を通過する。そんなに日は経ってないのにすごく久しぶりの様に感じた。
そこからはアイザックについて行ってルーズベルト邸に向かった。
貴族街の中腹辺りで「多分ここかな」とアイザックも半信半疑ながらに門番にたずねる。
「お待ちしておりました。ククル様、アイザック様。どうぞお入り下さい」
どうやらここで正解の様で中に通された。レンガ作りの落ち着いた雰囲気の建物だ。
中から使用人らしき男性があらわれる。
「ようこそおいで下さいました。ククル様、アイザック様。私この屋敷の執事でノスタジアと申します。どうぞ中にお入り下さい」
「ありがとうございます。アイザックと申します。お世話になります」
「こんにちは。ククルです」
話しながら屋敷に入る。
応接室に通されてお茶を頂くことになった。
「改めまして、長旅お疲れ様でした。旦那様よりお話はお伺いしております。」
そこからノスタジアの話によると屋敷を好きな様に使っても良いのだが二人とも気遣うだろうと少し離れたところにあるルーズベルト公爵本人の持家をどうやら私にくれる事になっているらしい。2、3日で生活できる様に整うから後はそちらに移ってもここに居ても良いとのだ。
ノスタジアは事情を全て把握している様で家の準備が整ったら案内しますと言ってくれた。
家を貰うなんてと恐縮したがそんなことを聞き入れて貰える訳でもなく鍵を後日受け取ることになった。
部屋はアイザックと一緒にしてもらい食事まではゆっくりする事にした。

夕食時、使用人が呼びに来たので食堂に向かう。
豪華な食事にはしゃぎながらもお腹いっぱい食べた。
お風呂を済ませて部屋で寛いでいるとアイザックが部屋に戻ってきた。
「ククル、家の場所は大体聞いてきた。明日一度確認しにいこうか。」
「そうする。他に何かあった?」
「なんでも公爵が使用人も複数連れて行く様に手配されていた様で断るのが大変だったよ」
「そうなんだ。先がおもいやられるね。全部断れたの?」
「一応、最終は見てから返事することにはなったけどな」
そんな話をしながら今日の調合を済ませる。
「おじいちゃんにこれ以上何か与えようとしない様に手紙かいとくよ。」

翌日、おじいちゃんから貰った家を見に行く。
「ここみたいだな」
「そうなの?誰かいるよ?」
「なんでも長いこと使ってなかったとかで痛んでないか職人に確認させてるらしいぞ」
シックな家で大き過ぎないから良さそうだ。
「ここなら気兼ねなく使えそうだね。折角だしありがたく使わせてもらうよ」
「使用人はどうする?」
「毎日家にいる訳ではないからいらないかな。たまに掃除に来てくれるくらいで良いや。」
「そうか、留守も多いし警備だけお願いしとくか」
結局、泥棒避けはお願いする事にした。元々、警備にあたってた人が居る様なので引き続きお願いする事になった。

その後マーサスのところに行き青のギルドの事を確認する。
あれからちゃんとポーションを返しに来たらしくそれを一旦受け取った。
「しばらく王都にいるのか」
「そのつもりだ。暫くと言うか拠点を王都にしたからちょくちょく滞在してると思うぞ」
マーサスに家の場所を教える。
「そんなとこにワグリアナの屋敷なんてあったか?」
そこで私の事情を説明した。
「はぁ、相変わらず飽きないなお前は。それなら大体場所が解るし近々お邪魔するか」
マーサスと別れて屋敷に戻る。
数日ゆっくりして家に移動が完了したら旅の予定を立てるつもりだ。

2日後、家の準備が出来たとの事で屋敷を出た。使用人達がいつでも来てくださいねと笑顔で見送ってくれる。

家に到着し、中に入ろうとすると見た事のある女性が入口に立っていた。
「ククル様、アイザック様おかえりなさいませ。」
「あー、ハナ!なんでこんなとこにいるの?」
「親父に頼んでハナを此方に来て貰える様にしたんだ。知らない人だとククルが気疲れするだろう。だからって誰も居ないのは少々都合が悪いからな」
こうしてお世話役としてハナが滞在してくれることになったのだ。
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