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ネクネクへ
32.
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「シルバー今日からまたよろしくね」
#こちらこそです#
頭を撫でつつ話しかける。
「シッコクもお願いね」
#任しとけ#
二匹で森をかけて行く。王都まではあと4.5日で到着する。
暫くは二匹の好きな様に走らせた。方角はわかっているみたいで特にいく方向に邪魔するものはない。
お昼休憩の為、開けた場所で一度止まった。
収納からシートを出して今朝女将さんからいただいたお弁当を食べる事にした。
食後、しばしの休憩をたのしんでいる。そこからまた、シルバー達を走らせ今日の野営地に到着した。
「ククル、ここの少し奥に洞窟があってそこなら入口に結界を張ればゆっくり休めるぞ」
「じゃあ、そこまで行こうよ」
馬達を引いて移動する。少し奥に入ると洞窟が見えた。
「あそこだね。中にテント張ったら良いかな」
早速テントを準備して夕食の支度をした。ガルが近場の偵察から戻ってきた。
「おかえり、ガル。この辺りはどうだった?」
#そんなに強そうな魔物の気配はないよ。僕が入口で見張れば大丈夫#
「アイザック、ガルが入口で見張れば大丈夫だって」
「じゃあお願いするか」
それから皆んなで夕食を食べた。
毎日の日課である調合を私と二匹で行う。
「ククル、今日の調合いつもと違うのか」
「良く気がついたね。今日から上級を練習してるんだ」
それから五回調合を続けると眠たくなってきた。
「ん、そろそろ限界か。ほら、テントに入って寝なさい」
アイザックに促されてふらふらテントに向かう。
「おやすみなさい」
こうしてアッサリ眠りに着いたのだ。
#ククル、起きて。何か近づいてくる。敵意は無さそうだけど#
「ん、ガルどうしたの」
私が急に起き上がったのでアイザックも起きた。
「どうした」
「ガルから念話。何か近づいてくるって。敵意はないみたい」
急いでガルの方に行くと警戒しつつ困惑しているのがわかる。
「ガルどうしたの?」
視線の先に目を凝らしてみる。
「何かいるな」
#話を聞いて欲しいそうだ#
そういうと、ガルが警戒しながら近づいていった。
薄っすらとシルエットは写るが相手の姿が見えない。
#ククル、こいつ群から逸れたらしい。強弱様々な魔物の気配と人間の気配がしたから近づいてきたと言っている。どうする。こっちに来るよりはそっちに連れて行った方が安全だけど#
アイザックに聞いた事を伝えるとまた呆れ顔だ。
「好きにしたら良いよ」
お許しが出たのでガルに伝えると一匹のブラックウルフを連れて戻ってきた。
「うわぁ、狼だ。かっこいい」
今にも走り出そうとするとさすがにアイザックに止められる
「もう少し警戒してくれ」
はぁ、と溜息混じりに注意された。
「だってガルが近くにいるから」
ソワソワしているとガル達がこっちにやってきた。
その狼は少し警戒しつつ周りの匂いを嗅ぐ。そして何故かアイザックの前にお座りした。
#珍しいな。アイザックに行くとは。恐らく相性が良いのだろう#
「アイザックと相性が良いみたいだよ。連れていく?」
「そうなのか。でも俺はテイマーではない。契約がわからん」
そこでククルの魔法講義。テイマーでない人が契約しようとすると膨大な魔力が持っていかれる。
「アイザックの魔力ならギリギリ足りないかな。そうだ、魔法回復ポーション途中で飲んだら」
先程作った上級の物をわたす。
「まあ、お前みてると従魔羨ましかったし俺で良いなら着いてくるか」
アイザックの足に頭を擦り付ける。
「お前の名前はクロイスだ。これからよろしくな」
契約紋が額に集まろうとする。
「うわぁ、なんて量の魔力を使うんだ」
慌ててポーションをのんで、暫くすると契約紋が額にあつまった。
#ご主人様、これからよろしくお願いします#
「うわっ、ビックリした。これが念話か。あぁ、よろしくな」
「アイザック、触っても良い」
とうとう我慢できなくなったのできいてみた。
「クロイス、この子はククル。俺の恩人だ。触らせてやっても良いか」
クロインが私の方に寄ってきて匂いをかぐ。
#ご主人様の思う様にしてください#
「ククル、良いみたいだぞ」
「やったー。よろしくね。クロイス」
ご待望のモフモフに興奮しなから暫く堪能する。
そのまま囲まれて二度寝したのだった。
翌日からはとくになにもなく、旅を続ける。
2日後、とうとう明日の昼には王都に到着する距離までたどり着いた。
「明日には王都に到着だ。今日はここで野営にしよう。」
「はーい」
いつも通りテントの準備をする。
「そうだ、アイザック。ギルドカードで従魔登録しとかないと」
「そうなのか。どうやったら良いのだ」
アイザックに登録の仕方を説明する。クロイスが登録された。
「王都って広いのかな。暫く滞在できる?」
「そのつもりだぞ。屋敷が使えるから滞在費も気にしなくて良いしな。暫くゆっくりしようか。」
「やったー。依頼も受けてみたいし、観光もしたいし、王都の近場のダンジョンも行きたいな」
あれこれ楽しみで仕方がない。
「やりたい事をしたら良いぞ。時間はたっぷりあるから」
寝るまでの間、ガル達を構いながら騒いでいた。
「そろそろ寝なさい」
とうとうアイザックに怒られたので寝る事にしたのだった。
#こちらこそです#
頭を撫でつつ話しかける。
「シッコクもお願いね」
#任しとけ#
二匹で森をかけて行く。王都まではあと4.5日で到着する。
暫くは二匹の好きな様に走らせた。方角はわかっているみたいで特にいく方向に邪魔するものはない。
お昼休憩の為、開けた場所で一度止まった。
収納からシートを出して今朝女将さんからいただいたお弁当を食べる事にした。
食後、しばしの休憩をたのしんでいる。そこからまた、シルバー達を走らせ今日の野営地に到着した。
「ククル、ここの少し奥に洞窟があってそこなら入口に結界を張ればゆっくり休めるぞ」
「じゃあ、そこまで行こうよ」
馬達を引いて移動する。少し奥に入ると洞窟が見えた。
「あそこだね。中にテント張ったら良いかな」
早速テントを準備して夕食の支度をした。ガルが近場の偵察から戻ってきた。
「おかえり、ガル。この辺りはどうだった?」
#そんなに強そうな魔物の気配はないよ。僕が入口で見張れば大丈夫#
「アイザック、ガルが入口で見張れば大丈夫だって」
「じゃあお願いするか」
それから皆んなで夕食を食べた。
毎日の日課である調合を私と二匹で行う。
「ククル、今日の調合いつもと違うのか」
「良く気がついたね。今日から上級を練習してるんだ」
それから五回調合を続けると眠たくなってきた。
「ん、そろそろ限界か。ほら、テントに入って寝なさい」
アイザックに促されてふらふらテントに向かう。
「おやすみなさい」
こうしてアッサリ眠りに着いたのだ。
#ククル、起きて。何か近づいてくる。敵意は無さそうだけど#
「ん、ガルどうしたの」
私が急に起き上がったのでアイザックも起きた。
「どうした」
「ガルから念話。何か近づいてくるって。敵意はないみたい」
急いでガルの方に行くと警戒しつつ困惑しているのがわかる。
「ガルどうしたの?」
視線の先に目を凝らしてみる。
「何かいるな」
#話を聞いて欲しいそうだ#
そういうと、ガルが警戒しながら近づいていった。
薄っすらとシルエットは写るが相手の姿が見えない。
#ククル、こいつ群から逸れたらしい。強弱様々な魔物の気配と人間の気配がしたから近づいてきたと言っている。どうする。こっちに来るよりはそっちに連れて行った方が安全だけど#
アイザックに聞いた事を伝えるとまた呆れ顔だ。
「好きにしたら良いよ」
お許しが出たのでガルに伝えると一匹のブラックウルフを連れて戻ってきた。
「うわぁ、狼だ。かっこいい」
今にも走り出そうとするとさすがにアイザックに止められる
「もう少し警戒してくれ」
はぁ、と溜息混じりに注意された。
「だってガルが近くにいるから」
ソワソワしているとガル達がこっちにやってきた。
その狼は少し警戒しつつ周りの匂いを嗅ぐ。そして何故かアイザックの前にお座りした。
#珍しいな。アイザックに行くとは。恐らく相性が良いのだろう#
「アイザックと相性が良いみたいだよ。連れていく?」
「そうなのか。でも俺はテイマーではない。契約がわからん」
そこでククルの魔法講義。テイマーでない人が契約しようとすると膨大な魔力が持っていかれる。
「アイザックの魔力ならギリギリ足りないかな。そうだ、魔法回復ポーション途中で飲んだら」
先程作った上級の物をわたす。
「まあ、お前みてると従魔羨ましかったし俺で良いなら着いてくるか」
アイザックの足に頭を擦り付ける。
「お前の名前はクロイスだ。これからよろしくな」
契約紋が額に集まろうとする。
「うわぁ、なんて量の魔力を使うんだ」
慌ててポーションをのんで、暫くすると契約紋が額にあつまった。
#ご主人様、これからよろしくお願いします#
「うわっ、ビックリした。これが念話か。あぁ、よろしくな」
「アイザック、触っても良い」
とうとう我慢できなくなったのできいてみた。
「クロイス、この子はククル。俺の恩人だ。触らせてやっても良いか」
クロインが私の方に寄ってきて匂いをかぐ。
#ご主人様の思う様にしてください#
「ククル、良いみたいだぞ」
「やったー。よろしくね。クロイス」
ご待望のモフモフに興奮しなから暫く堪能する。
そのまま囲まれて二度寝したのだった。
翌日からはとくになにもなく、旅を続ける。
2日後、とうとう明日の昼には王都に到着する距離までたどり着いた。
「明日には王都に到着だ。今日はここで野営にしよう。」
「はーい」
いつも通りテントの準備をする。
「そうだ、アイザック。ギルドカードで従魔登録しとかないと」
「そうなのか。どうやったら良いのだ」
アイザックに登録の仕方を説明する。クロイスが登録された。
「王都って広いのかな。暫く滞在できる?」
「そのつもりだぞ。屋敷が使えるから滞在費も気にしなくて良いしな。暫くゆっくりしようか。」
「やったー。依頼も受けてみたいし、観光もしたいし、王都の近場のダンジョンも行きたいな」
あれこれ楽しみで仕方がない。
「やりたい事をしたら良いぞ。時間はたっぷりあるから」
寝るまでの間、ガル達を構いながら騒いでいた。
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とうとうアイザックに怒られたので寝る事にしたのだった。
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