転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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はじまり

2.

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街に到着。今は門に並んでいる。
先程カイトに回収されてからさらに2時間程歩いた。ずっと抱っこされたままで。最初は下ろしてと抵抗したが一向に聞き入れてもらえず諦めて景色を楽しんでいる間に寝てた。
で、着いたぞと起こされて聞いたら2時間たっていた。
順番が回ってきた。
「カイトじゃないか。久しぶりだな。ん、子供?どうした」
門番とは知り合いの様だ
「さっき街道で拾った。それより手続き。ほら、俺のカードだ。コイツ身分証がないから手数料な。ククル、あの板に手を乗せろ。犯罪歴を調べるだけだ」
下ろして貰ったので板まで行って手を乗せる。一瞬白く光った。
「よし、問題なしだな。通るぞ」
「いやいや、待てカイト。この子の保護者は?拾ったって流石にはいそうですかでは通せないぞ」
門番に仕方がないとばかりにカイトが説明した。
「事情はわかった。改めてようこそフルフルの街に。俺はここの団長のコリーだ。何か困った事があったらいつでも頼っておいで。まあ、カイトがいたら大丈夫だろう」
何故団長が?
カイトがどうやら先程の馬車の御者に伝言を頼んでいたらしくわざわざ待っていてくれたみたいだった。
「はい、ありがとうございます。ククルと言います。よろしくお願いします」
無事街に入れた。
「とりあえず、ギルドにいってお前の身分証をつくるぞ。何かと不便だからな」
またもや抱き上げられて街の中を歩く。
時々知り合いらしき人と挨拶を交わしながらカイトはギルドに向かった。
周りに比べると大きな建物に到着した。ここがギルドの様だ。
「ここが冒険者ギルドだ。とりあえず登録して今後の事は後でゆっくり話を聞く。この街には俺の妹夫婦が宿屋をしているからそこに泊まったらよい。俺もいくから心配するな。中に入ったら喧しい連中がよって来るから絶対に離れれなよ。わかったか」
「わかった」
扉の前で下ろして貰ってカイトの後について行った。
「おい、登録してやってくれ」
周りからじろじろ見られてるのも気にもせずカウンターに向かって声を掛ける
奥から職員らしき人が現れた
「カイトじゃないか。久しぶりだな。登録って?ん?後の子供か」
此方に気が付いた様で一瞬目を見開いた
「あぁ、そうだ。ククルここに座れ」
椅子を促されて座る。
「こんにちは。ククルちゃん。登録で間違いないですか。」
「はい、大丈夫です」
「では、まず此方に記入してください。字は書けますか」
「大丈夫です」
名前、年齢、性別、武器?特技?
「武器と特技はなんて書いたらいいの」
カイトに質問。
「お前は武器は使えるか。特技は剣とか魔法とかあればで良いぞ」
成る程。武器には短剣、特技欄は空白にしておいた。
「はい、書けましたね。ではこの板に手を置いてください。」
門で見た板と似ている。
「もう良いでしょう。カードを作成しますから少しお待ちくださいね」
職員は奥に入っていった。
しばらくするとカードを持って戻ってきた。
「こちらがククルちゃんの冒険者カードとなります。ギルドについて説明しますね」
それからギルドの規則や依頼の受け方など説明を受けた。どうやらテイムした魔物の登録が必要らしい。
「以上になりますが何か質問はありますか」
「質問は大丈夫です。従魔登録をお願いします」
一瞬2人とも目を見開いた
「ククル、お前テイム持ちか。何処に従魔をつれてる?」
カイトも気付いていなかったようだ。
実はカイトが最初に近づいて来た時に巾着の中に隠れている様押し込んだのだ
「プル、出といで。はい、この子がスライムのプルです」
手に乗せて2人に見せた
「ミニスライムの従魔か。珍しいな。コイツらすばしっこいからなかなか捕まらないときいたが。」
カイト、珍しい物をみてツンツン突く。プルは左右に揺れている
「では、登録しますね。カードから出来るので先程のカードをだして従魔にかざして下さい。」
言われたとおりにするとカードから光がでてプルに当たった。
「はい、終了ですよ。カードの裏に記載があるので確認してください。」
裏面を見ると名前、年齢、ランクの下に従魔の記載があった。
「はい、確かにありました。」
これで登録は終了とのこと。
「じゃあ、行くぞ」
カイトに促されたので職員にお礼をいってギルドを後にした。
外に出るとまた抱き上げられ、宿に到着。
「あら、兄さんじゃない。おかえり。あれ、子供?いつのまに作ったの」
妹さんらしき人が迎えてくれたが私をみて困惑している
「ただいま、マリア。ククルは俺の子供じゃない。訳あって一緒に連れて帰ってきた。しばらく頼むわ」
「はいはい。相変わらずなんでも拾ってくるのね。了解よ。はじめましてクルルちゃん、ゆっくりしていってね」
「はじめまして。ククルです。お世話になります」
「ククル、夕食までまだ時間もあるから一度部屋に案内する。ついて来い。」
カイトの後をついていく。カウンターの奥の扉を潜ると従業員スペースの様で二階に上がると妹夫婦の居住スペースになっているようだ。
「俺は自室を使う。お前はとりあえずここの部屋を使え。俺の部屋は一番奥だから何かあったら来たら良い。とりあえず部屋に入るぞ」
どうやらゲストルームらしい。
とりあえず中に入って周りを確認した。
ふた部屋あって寝室とリビングになっている。
適当なところに腰掛けたカイトに呼ばれた。
「さて、ククル。話を聞かせて貰おうか」
特に考えてもないし、とりあえず5歳である事、身寄りもないこと。あそこを歩いていた事情は村を襲った盗賊に攫われたところから逃げて来たことにした。
「成る程な。でここが何処かも自分の出身が何処の村かも分からないと。これからどうするんだ」
「どうせ村に戻っても元々身内もいないし戻る気はないかな。折角だし色んなところ旅がしてみたい」
「その歳で一人旅は無理だろ。まずは依頼を受けて冒険者ランクを上げてDまで上がったら俺について来るか。どうだ。一応、ソロでBランクだから二つ下のDなら連れて行ってやれる。一人旅がしたいのなら最低でも10歳にはならないと無理だろ。また攫われるぞ」
「ランクあげながら考えても良い?」
「構わんぞ。しばらくはこの街にいるから決まったら教えてくれ。」
そう言ってカイトは部屋から出て行った。
私はとりあえず荷物を下ろしてベットにダイブした。
「あぁ、疲れた。」
気が付いたら寝ていた
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