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第2部 その2 幼馴染み達が魔王達に驚くが別にどうでもいい

第十八話 旅に出たは良いものの

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クロス達が旅に出て早10日、クロス達は

クロス.フローズ
「...............」チーン

死にかけていた。

ミク「クロスー!フローズ様ー!」ゆさゆさ

クロス「はは、最後にミクの腕の中で死ぬのか.....悪くない」カクッ

フローズ「フフッそっちに目覚めてしまいそう」カクッ

ミク「だめー!」

メミル「すいません、私のせいで、こんなことに」土下座

セシル「本当、だからやめた方が良いって言ったのに」

何故こうなってしまったか、それは数時間前に遡る

————————————————————
~森の中~

クロス「今日はここで野宿か」

フローズ「私、薪を集めて来るね」

ミク「私は食材集めを」

メミル「私はテントを」

セシル「私は.......水の確保を!」

クロス「俺は周辺を散策して魔物がいないか確認してくる。」

旅に出てから彼らは大分この生活にも慣れてきた、元々クロスとミク、メミル、セシルは村での暮らしで多少なりとも出来ており、フローズも前世の記憶何あるためこの程度には慣れていた。

ただ、問題があるとすれば

クロス達(温っかい風呂に入りてぇ)

野宿の為、馬にも多少の荷物を詰めていたが、これだけは無理だった。
そのため水辺を見つけたら、男女とか関係なく水浴びをし汚れを落とす程度の事をしていた。(因み彼らはお互いに見慣れているため特に気にしていない)

今回は森の中と言うのもあり、食材には困ることもないだろうが(馬に持たせている食料も含め)、水は何としても確保したいところだ。

そして今回も無事食材が揃いクロスが料理していたのだが、

メミル(あれ?クロス何か入れ忘れている?)

料理中にクロスが入れ忘れた?であろう食材をクロスが目を離した隙に入れ

クロス「よし!こんなもんだろう!」

料理も大分終わってきた時に

フローズ「私味見したーい!」じゅるり

クロス「お前ただ食いたいだけだろ?」

   「まあいいけど」ほれ

フローズ「ありがとう!クロス」ごく

クロス「俺も味見するか」ごく

そして冒頭に戻る

————————————————————

クロス「.....本当に三途の川が見えたよ」

フローズ「.......知らないお婆ちゃんが手を振って呼んでたわ」

メミル「本当にごめんなさい!、まさか毒を分けていたなんて」

ミク「あたし達は料理のりすら出来ないのだから、勝手な事をしないで、クロスの言われた通りにしよう?」

メミル「うぅ、はい」

セシル「これでいいでしょ?」

クロス「ああ、もう別に気にしてないからいいよ」

フローズ「まあ、死にかけたけどね」

メミル「本当にすいませんでしたぁー!」土下座ぁー!

————————————————————
少し一悶着があったが、食事の方は上手く進み(まあ相変わらずフローズの食欲に驚くが)、これからの事を話した

クロス「今俺たちは、ここにいる」

そう言って地図を広げて指を指す

フローズ「近くにある村々には行かないで進むとここまでいけるんだね」

クロス達は馬にある荷物の中に食料が少なからず入っていた事に気づいた時から、それを切り詰め、後はそこで採れた物を調理してなるべく最短ルートで進んでいた

ミク「後はあたし達がまだクロス達との差がありすぎるところかしらね」

この10日間で魔物と遭遇してはクロス達は戦わず、ミク達だけで戦っていた...しかし

メミル「魔物が弱過ぎて、これ以上は経験を積めない」

セシル「レプリカ自身が強大すぎて忘れてたけど、私達でも魔王と戦えるなら魔物は普通この程度だったってことね。」

忘れてならないのはミク達は"魔王"を倒す為に剣聖等に選ばれた、それを基準にしてしまえば、クロスやフローズ、そしてレプリカが人間の次元の遥先にいるのだ

クロス「それでもレプリカがこのまま黙っているのもありえない」

フローズ「必ず何かしらを施す、しかも貴女たちが倒せるか倒せないかギリギリのところまで強くして」

ミク「そればっかり聞くと、レプリカは何処まであたし達の....いや命そのものを弄んでいるのか痛いほどわかるわね」

メミル「そんな相手に勝たなきゃいけない」

セシル「負ければ全てが終わる」

..............................

クロス「はあ、やめやめ、こんなくらい雰囲気じゃあ勝とうにも勝てねえよ」

そう言ってクロスは場の空気を変える

フローズ「それもそうね、やるしかないのだから、負ければ死、後悔も出来ずに死んじゃうわ」

ミク「そうですね、すいません、空気を悪くして」

メミル「とりあえず、もう寝ましょ?ね?」

セシル「そうですね、もう星空も綺麗に見えますし」

クロス「.....だな」

そう言ってクロスと、フローズは周囲に紅い球体を作りその中にクロス達がいる状態になった

フローズ「これで私達全員が寝ても問題ないわね」

ミク「相変わらず便利ですね、それ」

メミル「もはやなんでも出来ますからね」

セシル「私の結界じゃあここまで出来ませんしね」

そうして5人は広いテントの中に入る

クロス「......なぁやっぱり俺男用のテントに......」

フローズ「だめ」

ミク「クロスはここ」

メミル「クロスじっとしてて」

セシル「義兄成分が枯渇これより補給にはいる」

クロス「..........」

そうしてクロスは(またか....)と思った

クロス自身も知らなかった事だが、どうやら寝るときに何かに抱きつかないと落ち着かないらしく、その事を話したら

「私達が抱き枕になる!!」

と、言われた

勿論最初は断ったが、よくよく考えると小さい頃からずっとミク達と寝ていた事、王城で居候時はフローズと寝ていた

よくよく考えるとクロスは1人で寝る時に安眠できた覚えがないのだ

クロス(前世のトラウマと今世の慣れが合わさって余計面倒な体質になってしまった。)

そのことに気づいたのが旅に出て2日後で3日目から彼女達とローテーションで抱き枕になってもらっていた。

そして今日は2週目が終わったので彼女達は新しい順番を決めるべくジャンケンをしていた。

ミク「やりました」1番

フローズ「まぁいっか」2番

セシル「ちぇ」3番

メミル「また最後orz」4番

どうやら決まったようだ。

クロス「すまないな、俺のわがままに付き合ってもらって」

そう言ってクロスは申し訳なさそうに頭を下げた、クロス自身も依存体質の改善を目指しているが、過去の記憶と現在の記憶のせいで中々進まない

フローズ「いいのよ(私もそうだし)」

ミク「あたし達は家族のようなものなのだから気にしなくていいわよ!」

メミル「そうそう、たまにはお姉ちゃんを頼って欲しいなぁ」

セシル「いつも助けもらってる....お礼したいし」

クロス「.......すまない」

ミク「だあー!もう埒があかないから寝るよ!」

そうしてまた一夜を共にする

..................

クロス「すうすう」もぞもぞ

ミク「.......ん?クロス?」

クロス「すうすう」ギュ

ミク(.....これはうなされているのかな?)

クロスは基本寝ている時にうなされても何も言わない、そのかわり抱きつきが強くなるのだ

ミク(小さい頃に言われたけど、前世の記憶を持っても.....前世のクロスも同じだったて事?)

クロスがまだ前世の記憶を取り戻す前にも同じことが起きていた、それが変わっていないと言うことは、前世のクロスと今のクロスはそう言った癖が同じだと言うことだ

ミク(確かこうすれば)クロスの顔を胸に埋める、頭なでなで

クロス「すうすう」ギュー.......スゥー

ミク(どうやら落ち着いたようね)

この癖も同じだ、全身を包み込んで頭を撫でると、最初はそれを求めて強く抱きしめ、そのあと落ち着きを取り戻し、力が弱まる

ミク(いつも冷静で、あたし達を助けてくれるけど、やっぱり無理しているんだね)

クロス自身はそれを見せない為に起きている時はその心を閉ざしているが、寝ているときはそれが開き、温もりを求めている

ミク(あたし達が追い詰めたこともあるし、前世の事もある、せめて....せめて寝る時ぐらいは、あたし達が貴方を守るから、それがあたしの罪滅ぼしだから)

そうやって愛する人の為に彼女は彼を強く抱きしめる。

————————————————————
誤字脱字がございましたら、コメント等をよろしくお願いします。
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