幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。

みっちゃん

文字の大きさ
上 下
26 / 84
最終章~勇者が残したもの~

第24話 勇者の成れの果て

しおりを挟む
ざわざわざわざわざわざわ

観客席——-

「なんだなんだ!?」

「女性の叫び声が聞こえる!?どこから!?」

「おい!見ろ!勇者様の婚約者達が!」

村の住民——-

「なぁ、あそこにあるのって、まさか」

「ああ、ミク達だしかし、様子が変だぞ?」

村長「酷く動揺しているな」

クロス父「そんなにもクロスに負けたことが悔しいのか?」

クロス母「いや、何かに怯えているように見えるわ。」

ミク父「戻ってる?のか何故だかわからないが、いつものミクになっている、そんな気がする。」

ミク母「一体何がどうなっているの?」

国王達——-

国王「どうやら勇者の魅了が解けたようだな」

宰相「しかし、凄まじいですねこれは」

王妃「ええ、今まで自分がやってきた行いが"覚えているまま"解除されているんですもの」

フローズ「彼女達にとってはあのままの方が幸せだったかもしれない、けど、あのまま勇者を放置していたら更に被害が出る、仕方のないことです。」

ざわざわ

クロス「どうやら、上手くいったようだな」

そういうとクロスは倒れて気絶している勇者マンルを見る

クロス「勇者と言うからには、少しはまともに戦えると思っていたのに、この程度とは、もし俺がこのままこいつを放置していても魔王軍との戦いですぐに死んで魅了は解けただろうな。」

形とはいえ勇者、そして別にどうでもよかったが、ミクとメミル、セシルを寝取った男、少しなりとも怒りがあったが、ここまでいくと哀れでしかない。

クロス(運命というのは実に残酷だな。)

彼は頭もよく、武術面でもそれなりに実力があった、だからこそ魔王討伐に行けるのだ。

だが、親が屑のせいで歪んだ性格が正当化され、周りからも利用される、勇者になってもそれは変わらず、数多の人たちの人生を奪った最低最悪な屑その成れの果てがこれか

魅了の能力を無くすため眼を奪ったため
目から液体が溢れ鼻や口などからも出ている、服も土だらけで下半身は糞尿で汚れている。

戦いが始まる前までは貴族...いや勇者らしい姿だったが、今はもうみる影もない。

クロスは剣を鞘に収めてお辞儀をし背を向ける、この戦いはとても呆気なく終わった。

国王「それまで!勝者英雄クロス!!」

俺がこちらに向かってくるのに気が付いたのか国王は慌てて言う。

ワァァァァァァァァァァァ!!!!!!

これまで以上に凄い声だ、勇者があんな感じになっているのに

まぁ、奴を心から尊敬している人間ないんでいないけどな

ミク「...くろす?」ピク

その瞬間マンルに操られていた者達の中で3人が反応した。

メミル「あ...ああ.....わたし.......わたしは」

セシル「お....お義兄ちゃん?」

それは、クロスの村にいた元婚約者達であった、背を向けて歩く姿を見る、間違いない、私達が愛していた人だ、

会いたい、あって謝りたい、それでもしよければ、また一緒に暮らしたい

そう思ってふらふらと立ち上がるとふと声が聞こえる。

フローズ「クロスー!」

彼の所に王女であるフローズが彼の所に走っていく、会場は一気にどよめく、

「え?何どゆこと?」
「今、王女様、あの英雄の名前を呼んでいなかったか?」
「嘘だろ、あの王女様が!」

村の住民——-

クロス父「.....」
クロス母「.....」
ミク父「.....」
ミク母「.....」
村長「白目になって気絶している」

クロス「...フローズ」ぎゅ

フローズ「おめでとう、クロス!」

クロス「ああ、ありがとう」

そう言って2人は抱き合う、
そこが闘技場だと忘れて

国王「おほん!!ではよろしですな?」

クロス.フローズ
「あ、はい」

国王「では今回、勝利した英雄クロスのお祝いをしたいのだが、周りがこの状況だ、よって後日我が城にて祝勝パーティを開こうと思う、異論はないな?」

クロス「は、有り難き幸せ!」

クロスも異論はない、こんなところにはいたくはない、
フローズから離れて国王に跪く、そして了解した。

国王「うむ、ではこれで勇者マンル対英雄クロスとの親善試合はこれにて終了とする!」

流石国王、この状況を速やかに変えるために、俺たちの戦いをすぐに終了させたな。

国王「では、倒れているゆう....あれ?」

王妃「どうしたのですか?」

国王は何かを言おうとしてやめた、何かあったのだろうか?

国王「勇者がいない」

宰相「なんですって!?」

先程まで倒れていた所を見ると確かにいなくなっていた、しかし

クロス「おかしいですね、今のあいつにそこまで動ける程の状態じゃないはず。」

フローズ「となると、誰かがあいつを助けたと言うことね」

魅了能力はもうないはず、一体だれが何のために、まさか本当にあんな奴に惚れている女性がいるのか?

フローズ「ん?...ああ、成る程やけに静かだと思ったら」

フローズは何かに気がついたようだ

クロス「フローズ、何かわかったのか?」

フローズ「ええ、あいつの婚約者達がいた所をよーくみて」

そう言われてみんなで見るそして
納得した。

そこにいたはずの彼女達がいない、つまり、彼女達が連れていったのだろう。

国王「ならば、事が済んだら呼べいいだろう。」

宰相「よろしいのですか?」

国王「構わん、それに」

こちらを見てふっと笑う

国王「国を救った義息子を祝わねばな」

王妃「!....それは....あらあら、ふふ」

フローズ「やったー!ありがとうございます!お父様!」

クロス「はい!ありがとうございます!」

こうして勇者対英雄の戦いは終わり、その情報はそこに滞在していた、他国の者達や吟遊詩人達によって世界中に広まった。

————————————————————
次回は勇者が更にボコボコにやられます。ご期待ください!

しおりを挟む
感想 227

あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。

まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」 そう、第二王子に言われました。 そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…! でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!? ☆★☆★ 全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。 読んでいただけると嬉しいです。

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

処理中です...