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最終章 高校生編 〜全てを失うまで〜
第45話 復讐の終点
しおりを挟む1週間後
サトル「…本当にニュースになってるよ」
チサト「それはあんだけの事になったんだ、ならない方がおかしい」
この復讐は日本のニュースとなった
まず、薬物使用者が多数いた事
サトルの通っている学校の女子生徒14名が
薬物使用の疑いがあり、逮捕された
そしてみんな重度の薬物依存症になっていて
元に戻るかはわからないそうだ
そしてノリオの家族、母親と娘、従姉妹の
3人は使用も含め所持の疑いでも逮捕された
発見当時母親と娘は全裸になっており
従姉妹も首輪を付けながらまるで犬の様に
振る舞っていた
学校側は前回の暴力事件も明るみになり
マスゴミやメディア、親御達の非難の声で
殺到し、暫くの間休校となるそうだ
廃校にならなかったのは、まさに奇跡としか言いようがない
教師達は取り敢えず残ったものの
今後他の学校に行く事は出来ないため
実質的にクビになっている
ノリオは現在も警察が探しているらしいが
無能達がいくら頑張っても意味がない
上層部の連中達は金で買収されているため
この事件がこれ以上悪化する事はないだろう。
このニュースは日本で大きく話題となり
薬物使用者達はネットで直ぐ様拡散され
将来身体を売って生きていかねばならなく
なった
ヒロシやタケシ等いじめ加害者達も
ネットやニュースで既に逃げ場が無いため
引っ越して逃げる事もあり出来なくなった
仕事もクビにされ、親達からは
入院しなければならない程ボコボコにされたりし
病院はマスゴミ達も含め多くの人達が来訪しており、暴力事件で入院を(まだ)していた
者達はマスゴミの餌だった
ミヤビ「…ふーん、こんな事になっているのに組長の名前が1つも載らないのか…」
フブキ「載ったら載ったで、その部下達が何をしでかすのかわからないですよ?」
間違いなく全面戦争になるだろう
そうなった場合サトルも命の保証はない
サトル「私なんか瞬殺ですね」
チサト「命に変えても守るから大丈夫だ」
サトル「…ありがとう、チサト」
また2人の世界に入りそうだったので
ミヤビが咳払いで呼ぶ
ミヤビ「…これで、お前の復讐は終わりだ、どうだった?」
サトル「世間では復讐は悲しみしか残さないとか終わった後虚しくなると聞きましたが、全くの嘘だとわかりました」
ミヤビ「嘘?」
サトル「はい、サユ達をとことん苦しめながら将来も壊し、心身ともに完膚なきまでに
叩き潰せたので、後悔はないです」
その言葉に嘘はなかった、裏切られた
悲しみ、痛めつけられた憎しみ
人間が持つ醜い姿にサトルは絶望し
人間が持つ思いやりに救われた
サトル自身も驚いている、サユに対する
思いやりも愛する感情も思う気持ちも
全てなくなったが、きっと虚無感に襲われるだろうと思っていたのだが
そんな事はなかった、むしろ清々しい
サトル「私も今回の件で変わったんだと思います…可笑しいですかね?」
ミヤビ「?何がだ?」
サトルの自傷気味な問答にミヤビがキョトンとした顔で言う
サトル「いや、普通の人ならきっとこんな考えにはならないんだろうなぁ…と思ってしまって」
先程と言ってることが違うが、きっと自分の変わりように動揺しているのだろう
そう思ったミヤビはサトルに話しかける
ミヤビ「なぁ?サトルあたいに教えてくれないか?」
サトル「…何をですか?」
ミヤビ「…普通ってなんだ?」
サトル「え……?」
ミヤビ「皆んなが言うからいつも疑問に思っていた事だ、普通と言うが"何を基準"にして言っているんだ?」
サトル「…それは、」
ミヤビ「例えるなら、学校で1番頭の良い人と1番頭の悪い人がいる、ならその中間は普通なのか?」
答えはNOだその人間だって科目によっては得意不得意がある、それを踏まえての中間だ
サトルはそう答えるとミヤビは話を続ける
ミヤビ「そう言うことだ、この世に普通はいないだからその考えも、一個人の考え方だ」
サトル「…………」
ミヤビ「ま、あたいが言いたいのは、あんたがそこまで考える必要が無いってことだ」
サトル「…ありがとうございます………ミヤビさん」
ミヤビ「気にするな…」
「あのミヤビさんが…」
「今日は雨…いや雪が降るぞ」
「いや、地球が終わるんだ」
どうやらこう言うことをする人では無いらしく、皆んながとても驚いている
ミヤビ「テメーら…今日は血の雨が降るぜ?」
「「「やべ!?」」」
ミヤビ「死に晒せぇ!!!!」
仲間達はボーリング場から外へと逃げ出し
ミヤビはそれを追いかけて行った
そこに残ったのはサトルとチサトだけだった
サトル「…チサト」
チサト「…ん」
サトル「改めて、ありがとうな、こんな
俺を助けてくれて」
チサト「いいんだよ、あたしは」
チサトはサトルの前に立ちそのまま抱きついた
チサト「好きな人の為にやっただけなんだから」
サトル「その言葉がどれだけ俺の心を救ったか…」ギュ…
チサト「あ…///」
サトル「これからも、側に居させてくれ」
チサト「今度はそっちから言ってくれたね?」
多分同じ事をこれからも言うだろう
その分隣にいる人を想い、紡ぐ
そう確信する2人
フブキ「いやー、いつもいつもムカつきますねぇ~」
いつからいたのかフブキが何かを持ちながら立っていた
サトル「…いつもお前が突進してくる方がムカつくけどな」
チサト「それは同感」
フブキ「んまぁいいじゃないですかぁ~、減るもんじゃないし~」
サトル、チサト「「…………」」
フブキ「これ!ノリオの最後が撮ってあるので、見たいならどうぞ!では!」ダッ!
2人の恐ろしい殺気にビビり、要件だけ済ましてさっさと逃げたフブキ、その姿に呆れつつも渡された物を見る為に此処から去る
——————————————————————
チサト宅
チサト「さてと見てみるか…」
サトル「ノリオの奴、結局どうなったんだろうな?」
2人はチサトの家で映像を見る事にした
理由は特にはない
見る準備を終わらせて、動画を再生する
チサト「………うわぁ…うっ」
サトル「………ヤベェな…ヤベッ」
最初は良かったが、途中からあまりにも
グロテスクなものが無修正で流れる為
声だけならまだしも実物を見てしまった為
2人は吐いてしまう
チサト「な………中々にエグいな…」
サトル「ノリオの奴…エゲツないな…」
普通の人では観れないほどの惨たらしさが
画面上に出ていて、そう言う趣味(性癖)の
人間ではないと中々にキツい
チサト「…最後の方だけ見よう」
サトル「…だな」
こんなのをずっと観ていては気が狂う
最後に彼がどうなったかだけ見る事にした
チサト「…え?蟻?」
サトル「しかも…人間を…喰ってる」
ノリオが蟻にまとわりつかれ叫びながら
じわじわと喰われていく動画が流れている
時折りパチンコの玉が降ってきてノリオが
それに当たり暴れ回っている
時間がとてつもなく長い為、きっと数日間に渡ってその地獄を味わっていたのだろう
断末魔も口から血を出しながら次第に
弱まっていき、最後はカメラを見ながら
生き絶え 蟻に全て喰われ文字通り骨の髄まで
喰われて証拠は消えた
その後彼処はどうなったのかはわからないが
この動画は此処で終わっていた
チサト「…………」
サトル「…………」
2人は最初と最後しか観てないが、その内容は子供が観るものではなく、とても耐えられる物ではなかった。
しかし、ノリオが最後の最後まで苦しみながら死んだ事がわかり、心から安心した
チサト「取り敢えず、これはフブキに返そう」
サトル「だな、これは俺達が持っていても意味がない」
明日、フブキに会ったらこれを返そう
学校が休校になっている為
廃墟のボーリング場に行くしかない
マスゴミも未だに生徒を狙って有る事無い事を書こうと蜚蠊(這い寄る混沌)の如く
動き回っている為用心もして
——————————————————————
本編は後1、2話ぐらいで終わる予定です。
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