高校デビューを果たした幼馴染みが俺を裏切り、親友に全てを奪われるまで

みっちゃん

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最終章 高校生編 〜全てを失うまで〜

第31話 勇気の一歩と

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午後18時、あたりは少し暗くなっていた

サトル「…今日は…その…ありがとな」

チサト「…ああ、…別に…良いよ」

そう言ってお互いの見て背ける
チサトはあの場の勢いと流れに乗ってやってしまったが後々考えてみればとんでもない事をやっていたのだ

チサト「…この事は誰にも内緒な」

サトル「当たり前だ、形とは言え俺とサユはまだ付き合っているんだから」

もうそんな事はないが、形上2人は付き合っている、そんな中サトルとチサトは男女の仲になってしまった、もしそんな事がバレれば
チサトが提案した復讐の話も全て無駄になってしまう

チサト「せめてもの救いは、サトルのお母さんが寝ていた事ね」

サトル「…だな」

2人が交わっていた時、少なからず音はする
それがバレればサユの母親にも話が行くはずだ、それを知り焦った2人だったが
韓国ドラマを流したまま寝ていたのだ

サトル・チサト『…本当に助かったよ…』

そんな事をした2人がそもそも悪いのだが、そんな事はどうでも良く

サトル「…取り敢えず、明日詳しく聞かせてくれ、俺も覚悟は出来ているから…」

チサト「ああ、じゃあ…また明日」

そう言ってチサトは玄関のドアを開けようとして…こちらを向く

チサト「…なぁ…最後に…良いか?」

サトル「…ああ、良いぞ?」

そう言ってチサトはサトルの唇に自分の唇を合わせた、舌を絡み合わせて、唾液を交換しながらひと時の幸せを噛み締めた

透明な糸が2人の口から現れる、2人をそれを拭きながら、ふと思った

チサト「え?お前学校に来るの?」

そう今日まで引き篭もりNowのサトルがまた明日と言ったのだ、この場合チサトがまた
サトルの家に行くと言う流れだが…

サトル「ああ、…行くよ、学校」

チサト「…まじ?」

サトル「なんだよ?行っちゃいけないのか?」

チサト「いや、そうは言ってないけど…」

それにしては唐突すぎる、いや、学校に来てくれる事は嬉しい、サトルと一緒にいられる時間が増えるのだから(勿論進級の事も心配している)

サトル「チサトと話して思ったんだ、あんな奴の為に俺が苦しむ必要はないって」

そう言って笑顔になるがすぐに俯いて話す

サトル「まぁ、まだ怖いし、行きたくないけど、それだといつまでも前に進めないと思ったしな」

チサト「そっか…じゃあ明日久しぶりに一緒に行こ?」

サトル「ああ」

そう言ってチサトは今度こそ、玄関のドアを開けて外に出る、少し涼しい風が当たって気持ちがいい

ドアに閉めて帰路に着く、そして隣に住んでいる女の家を見る

チサト「…サトルを裏切ってくれてありがとうね…屑女」

そう皮肉めいた言葉を吐き捨て、今後の事を考えた

——————————————————————
翌日

久しぶりに支度する、引きこもってから
早1ヵ月、季節は夏から秋に変わり始めていた

サトル「夏服は…無理だな、寒い」

昼は兎に角朝はもう寒い、冬服の長袖とズボンを履き下に降りる
気温が上がれば腕さえ巻けば大丈夫だろう

サトル「…おはよう、母さん」

サトル母「おはよう…ってサトル!?」

下に降りてドアを開ける、味噌汁の匂いが
食欲をそそる

いつものように支度をしていた母はいきなり現れたサトルに驚きこちらにくる

サトル母「もう大丈夫なの!?」

とても驚いているが、サトルが立ち直ったのかをすぐに聞く、ずっと心配していた子供が
やっと部屋から出てくれたのだ

サトル「…まだ完璧ってわけじゃないけど…一応…ね」

このままではいけないとサトル自身もわかっていた、だからこそ、変わるために前に進むのだ

サトル母「なら、早くご飯食べちゃって」

サトル「はい」

母は心底嬉しそうに準備をする、手伝おうとすると、テーブルに用意してある物を食べてと怒られた

時間を見ると、ゆっくりは出来ないが、そこまで焦る必要はない

サトル「いただきます」

しかしそんな事を言っても変わらないと思ったサトルは手を合わせて食べ始める

テーブルの上にあったのはご飯と納豆、サラダと玉子焼きだった
味噌汁をいつも最初に飲んでから食べるがないのでサラダから食べる

シャクシャクシャクと水々しい音を立てて食べるが中々美味しい、別にベジタリアンではないが、今日はドレッシングが合うのか早く食べれた

次に玉子焼きを食べようと箸を動かすと
母が味噌汁を置いてくれた
中に入っているは豆腐とネギだ
その匂いがたまらなく、先に味噌汁を飲む

サトル「熱…」

いれたてなのでとても熱かったが、少しは飲めた、とても美味しかった

玉子焼きも美味しく、とても甘かった
自分にとっての玉子焼きは子供の頃に食べたあの甘いのが玉子焼きだと思っているし
父や祖父母の言うお子ちゃまと言われるのが
自分にとっての玉子焼きだ、これだけは譲れない

スーパーで売っている納豆を開ける
大きさは極粒だ、小粒はまだいいが普通のや大粒のは中々好きになれない、やはり納豆と言えば極粒か小粒だ

そんな事を思いながら醤油をかけて混ぜる
この匂いが苦手な人もいるが、自分は好きだ
そう思いながらご飯にかけて食べる

久しぶりに食べる温かいご飯は全てがとても美味しかった

——————————————————————
サトル「行ってきます」

サトル母「いってらっしゃい」

朝食を食べ終わったサトルは、2階に行き
学校に行く準備をして、下に降りて
外に出る

久しぶりの外は肌寒いが中々いい天気だった

チサト「おはよう、サトル」

1人で歩いていると、チサトがいつもの所で
待ってくれていた
サトルは、チサトの方に近づき挨拶する

サトル「おはよう………」

しかしあまり元気のない姿を見てチサトは
心配になる

チサト「おい、やっぱり学校に行かない方が…」

自分の事を心配してくれるチサトに感謝しながら、サトルはそうじゃないと手を振る

サトル「…久しぶりに太陽の光を浴びて、死にそうなだけ」

チサト「引き篭もりが外に出た時の反応だな」

サトル「まぁ実際引きこもってたけどな」

そんな事を言いつつ2人は学校に向かった
その時、前から騒がしい集団が見えてきて
2人は距離をとった

サトル「………」

チサト「………」

胃がムカムカしているのがわかる、サトルもチサトも目のハイライトがオフになり、周囲の人が3度チラ見をしながら少し離れ、汗を掻きながら離れて歩く程負のオーラが凄かった

ノリオ「今日も可愛いねぇ」

サユ「あははは♪ありがとう♪」

アユミ「本当に変わってねぇ」

ミアシタ「本当、それしか言えないよ」

タケシ「まぁ…いいんじゃね?」

ヒロシ「そうだな、あんな男といたから暗かっただけだし」

そこにはサトル達が最も嫌う集団が楽しそうに歩いていた

ノリオとサユは隣を歩き、まるでカップルの様に歩き、その周りを取り巻き達が囲みながら歩いている

前のような少しオドオドして、嫌そうに歩いていたサユの姿はなくなり、完全にノリオの女と成り下がっていた

チサトはその姿を見て殴りに行きそうだったが、隣にいたサトルがチサトの手を繋ぐことにより、なんとか冷静を保っていた

チサト「サトル…」

サトル「嫌だったら…ごめん、…でも…こうでもしないと、心が折れそうで」

いくら復讐したいと言ったとは言え、ずっと好きだった相手だ、辛いに決まっている

そんな姿を見てチサトは手を恋人繋ぎに変えサトルの隣に行く

チサト「大丈夫…あたしがずっと側にいるから…」

そうやって優しく微笑む、その姿に安心したのかサトルもフッと笑う

初々しいカップルの様に歩いていると
後ろからドドドドと効果音が見える様な足音が聞こえ始める

「せーんーぱーいー!!!!!!」ドゴォォォォォォン!!!!

サトル.チサト「「ひでぶ!?」」ガハァ!!???

「先輩先輩先輩先輩先輩!!!!おっはよ~ございまーす!!」ビシッ

軍の敬礼のように綺麗に笑顔に挨拶する女性

チサト「いったたたたた……サトル大丈夫か?」

サトル「な…なんとか…てか…その子誰よ」

チサトは腰を押さえながら、サトルに手を貸す、その時にいきなり現れた彼女のことを聞く

チサト「ああ、こいつか?こいつはあたしの仲間で、サトル、お前の協力者だ」

サトル「協力者?」

「はい!先輩の子分のフブキっす!先輩の彼氏さんの為に!頑張りますよ!!!」

そう言ってフブキは満面の笑みで答えた

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誤字脱字がありましたらコメント等をよろしくお願いします🥺
また、質問等もありましたらコメント等もよろしくお願いします🤲



描いてもらいました!
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