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第4章~魔王討伐~
第179話 ベテランと素人
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~夜~
翼の生えた魔物…ガーゴイルが現れてからそれ以降は魔物は現れる事はなく夜を迎えた。
「…あの魔物は中盤で現れる飛行系の魔物…本当ならスライムやラビット、ゴブリンなどの有名どころが現れるはずなのに…」
ガーゴイルが来た事により弱い魔物は逃げた可能性があるが、それでも見かけないと言うのは異常だとクロウは思う。
「クロウ様、こんな所にいたんですか」
「リューク」
「兵士の皆さんが食事を作ってくれました、僕達も食べましょう」
「そうだな…」
リュークは少し離れた所にいたクロウをわざわざ呼びに来てくれたのだ、転生者同士と言うのもあるがやはり「勇者」に選ばれた人間は何かが違う。
「なぁリューク」
「何ですか?」
「今日現れたガーゴイル、アレをどう見る?」
「どうって…敵も本気で僕達を殺しにくるだろうなぁ…とは」
確かにリュークの言う通りだ、中盤の魔物が序盤に来るって事はそれ以降は更に強い魔物が待ち構えていると考えても良いだろう。
そうなると今後は激戦が待ち構えている可能性だってあるのだ。
「そうか…地球で例えたらガーゴイルは偵察機みたいなものだしな…やられたとなればそっち方向に軍がいると考えるはず、この大軍で進路変更は時間がかかるし、それをやっている間に攻めてくれば完全にバレるしな」
「倒せる相手ではありますが、敵の状況が分からないのが怖い所です」
通信機などがない為伝わるには時間がかかると思うが、こちら側の人数と場所はバレる、待ち伏せや対策はされるだろう。
「そうだな…そうだよな…」
「クロウ様?」
「いや、ガーゴイルと戦って勝ったから、ちゃんと強くなったんだなって自覚しただけだよ」
ステータスはアホみたいに高いが、そのステータスに振り回されてないし、ガーゴイルもまるで豆腐を包丁で切るかの様にすんなりと切れた。
だけど…
「後はリューク達の実戦あるのみか」
「そうですね、僕達も実戦をしないと」
実戦がこれと言うのも可笑しな話だし、訓練中に外に出て魔物と戦えば良かったのだが、
『勇者様達に何かあったら大変なので』
と言う理由で外にいけなかったのだ。
「まぁ俺で行けたんだから勇者であるリュークが負ける事はないだろ」
「であれば良いんですけどね?」
勇者と言う特権があれば負ける事は殆どないだろう、それに何かあればクロウ達で守れば良いだけの話だ。
「さてとここでこれ以上話しているとメイディ達に怒られるかもしれないから行こっか」
「はい」
そう言って2人は夕食の所へ向かう、今日はシチューらしい、この軍隊全員に食事を行き渡らせ、尚且つ栄養を考えるとシチューは中々に良いだろう。
「ジャガイモが多いな」
「嫌いですか?」
「いや、何故かなぁって思っただけだよ」
メイディの問いにクロウはそう答える、シチューは嫌いではないし、むしろ好きだ、だからこそ少しの違いにも「あれ?」っと思ってしまうのだ。
「お腹を膨らませる為に多く入れたそうですよ?」
「そうなんですか?行軍の事を考えたら逆に使わない方が良いと思ったんですけど…」
ジャガイモが多く入っている理由をフィオナから聞くと、自分とは違う考え方でジャガイモを多く入れており、その事で少し驚いたが、騎士団達はこう言うのには慣れているはずだ、つまりクロウよりも詳しいのだ、それなのに文句を言うのは筋違いだ。
「まぁ、騎士団長達の方が先輩だし仕方ないと思うが…」
「何か不満があるんですの?」
「いや、素人の考え方だとそのジャガイモだって限りがあるからそんなに使っても大丈夫なのかなって思ってさ」
お腹を膨らませる為と言うのは理解出来るが、それだと食糧は保つのだろうか?と考えていたのだ。
それをミオにクロウは話していたが、話を聞いていたシャルにこう言われる。
「大丈夫なくらいのジャガイモがあるだけじゃないの?」
「まぁそう言う事だろうな」
クロウはその言葉に納得し、シチューを食べる、頭の悪い人間がこういった遠征に慣れているベテラン達のやり方に口出しするのはカッコ悪いし、情けない、クロウは改めてそれを理解する事が出来た。
———————————————————————
「…でもやっぱり多いな…肉が欲しい」
「我儘は言わないんですの」
翼の生えた魔物…ガーゴイルが現れてからそれ以降は魔物は現れる事はなく夜を迎えた。
「…あの魔物は中盤で現れる飛行系の魔物…本当ならスライムやラビット、ゴブリンなどの有名どころが現れるはずなのに…」
ガーゴイルが来た事により弱い魔物は逃げた可能性があるが、それでも見かけないと言うのは異常だとクロウは思う。
「クロウ様、こんな所にいたんですか」
「リューク」
「兵士の皆さんが食事を作ってくれました、僕達も食べましょう」
「そうだな…」
リュークは少し離れた所にいたクロウをわざわざ呼びに来てくれたのだ、転生者同士と言うのもあるがやはり「勇者」に選ばれた人間は何かが違う。
「なぁリューク」
「何ですか?」
「今日現れたガーゴイル、アレをどう見る?」
「どうって…敵も本気で僕達を殺しにくるだろうなぁ…とは」
確かにリュークの言う通りだ、中盤の魔物が序盤に来るって事はそれ以降は更に強い魔物が待ち構えていると考えても良いだろう。
そうなると今後は激戦が待ち構えている可能性だってあるのだ。
「そうか…地球で例えたらガーゴイルは偵察機みたいなものだしな…やられたとなればそっち方向に軍がいると考えるはず、この大軍で進路変更は時間がかかるし、それをやっている間に攻めてくれば完全にバレるしな」
「倒せる相手ではありますが、敵の状況が分からないのが怖い所です」
通信機などがない為伝わるには時間がかかると思うが、こちら側の人数と場所はバレる、待ち伏せや対策はされるだろう。
「そうだな…そうだよな…」
「クロウ様?」
「いや、ガーゴイルと戦って勝ったから、ちゃんと強くなったんだなって自覚しただけだよ」
ステータスはアホみたいに高いが、そのステータスに振り回されてないし、ガーゴイルもまるで豆腐を包丁で切るかの様にすんなりと切れた。
だけど…
「後はリューク達の実戦あるのみか」
「そうですね、僕達も実戦をしないと」
実戦がこれと言うのも可笑しな話だし、訓練中に外に出て魔物と戦えば良かったのだが、
『勇者様達に何かあったら大変なので』
と言う理由で外にいけなかったのだ。
「まぁ俺で行けたんだから勇者であるリュークが負ける事はないだろ」
「であれば良いんですけどね?」
勇者と言う特権があれば負ける事は殆どないだろう、それに何かあればクロウ達で守れば良いだけの話だ。
「さてとここでこれ以上話しているとメイディ達に怒られるかもしれないから行こっか」
「はい」
そう言って2人は夕食の所へ向かう、今日はシチューらしい、この軍隊全員に食事を行き渡らせ、尚且つ栄養を考えるとシチューは中々に良いだろう。
「ジャガイモが多いな」
「嫌いですか?」
「いや、何故かなぁって思っただけだよ」
メイディの問いにクロウはそう答える、シチューは嫌いではないし、むしろ好きだ、だからこそ少しの違いにも「あれ?」っと思ってしまうのだ。
「お腹を膨らませる為に多く入れたそうですよ?」
「そうなんですか?行軍の事を考えたら逆に使わない方が良いと思ったんですけど…」
ジャガイモが多く入っている理由をフィオナから聞くと、自分とは違う考え方でジャガイモを多く入れており、その事で少し驚いたが、騎士団達はこう言うのには慣れているはずだ、つまりクロウよりも詳しいのだ、それなのに文句を言うのは筋違いだ。
「まぁ、騎士団長達の方が先輩だし仕方ないと思うが…」
「何か不満があるんですの?」
「いや、素人の考え方だとそのジャガイモだって限りがあるからそんなに使っても大丈夫なのかなって思ってさ」
お腹を膨らませる為と言うのは理解出来るが、それだと食糧は保つのだろうか?と考えていたのだ。
それをミオにクロウは話していたが、話を聞いていたシャルにこう言われる。
「大丈夫なくらいのジャガイモがあるだけじゃないの?」
「まぁそう言う事だろうな」
クロウはその言葉に納得し、シチューを食べる、頭の悪い人間がこういった遠征に慣れているベテラン達のやり方に口出しするのはカッコ悪いし、情けない、クロウは改めてそれを理解する事が出来た。
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「…でもやっぱり多いな…肉が欲しい」
「我儘は言わないんですの」
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